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ノリスを2ポジションダウンさせたピアストリのオーバーテイク、“パパイヤ・ルール”的にはどうだった? ステラ代表「映像を見直す必要がある」

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ノリスを2ポジションダウンさせたピアストリのオーバーテイク、“パパイヤ・ルール”的にはどうだった? ステラ代表「映像を見直す必要がある」

 マクラーレンは、F1イタリアGPのオープニングラップでオスカー・ピアストリがランド・ノリスをパスした動きが“パパイヤ・ルール”の規範に沿っていたかについて、判断を下す前に見直しをしたいと考えているようだ。

 イタリアGPでフロントロウを独占したマクラーレンは、まずノリスがスタートで良好な蹴り出しを見せてトップで第1シケインを抜けた。しかし第2シケインでは2番手のピアストリが襲い掛かり、アグレッシブにアウト側からノリスに並びかけた。ピアストリはこれで首位の座を奪ったものの、厳しいラインを取らざるを得なくなりコーナー脱出で失速したノリスは、フェラーリのシャルル・ルクレールにも交わされてしまった。

■F1イタリアGPのレース中、グレイニングが消えた? ルクレールまさかの1ストップを実現させた理由をピレリが分析

 マクラーレンは現在、両チャンピオンシップでレッドブルとマックス・フェルスタッペンを猛追している立場であり、残りレースで出来る限り効率的にポイントを稼いでいきたいところ。オープニングラップのバトルでワンツーを失ったマクラーレンは、この状況にもっとうまく対処すべきだったとする声もある。

 またレース中には、マクラーレンがドライバーに対して“パパイヤ・ルール”なる行動規範を守り、クリーンなバトルをするよう伝えるシーンがあったが、ルクレールに対して隙を見せてしまった1周目のバトルは、そのパパイヤ・ルールに反している可能性もあった。

 結果的にレースは1ストップ作戦を成功させたルクレールが2ストップのマクラーレン勢を従えて優勝を飾るという結果に終わったが、マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、チーム首脳陣と両ドライバーはタイトルが手の届く位置に見えるようになった今だからこそ、1周目の出来事を振り返る必要があると述べた。

 1周目のピアストリの動きはパパイヤ・ルールの範囲内だったのかという質問に、ステラはこう答えた。

「我々はドライバーと一緒にビデオを見て、彼らの考えを理解しながら、彼らが完全に遵守していたかどうかを見直す必要がある」

「もし学ぶべきことがあれば学んで、場合によってはパパイヤ・ルールを調整するなどして、コンストラクターズ選手権とドライバーズ選手権の両方を可能な限りベストな形で追求できるようにする」

 またステラは、現在のマクラーレンのパフォーマンスとレッドブルの苦戦が、チャンピオン争いの流れを変えたと感じている。だからこそ、ドライバーがポイント獲得のチャンスを最大限活かすことが優先事項になると語る。

「今やコンストラクターズチャンピオン以外の可能性も出てきていることも認めざるを得ない」

「ドライバーズ選手権の観点から見ても、今のマシンのパフォーマンスとレッドブルの苦戦を見れば、それ(ドライバーズタイトル)は間違いなく可能だ」

「だから、チームとして両方を達成できるのであれば、チームとランドが両方チャンピオンを狙える状態にする必要がある」

■マクラーレンは勝つことができたのか?

 前述の通り、マクラーレンがイタリアGPで勝利を逃したのは、ルクレールが的確な判断で1ストップ作戦を遂行したことにある。ステラは、フロントタイヤのグレイニングがパフォーマンスを大きく低下させることを懸念したため、1ストップを断念したと説明した。

「我々のマシンはリヤタイヤに優しい傾向にあるが、フロントタイヤのグレイニングが発生すると、どうしてもアグレッシブな方向に走ってしまうんだ」

「特にランドは左フロントをロックアップさせていたから、我々も少しナーバスになっていた。これは我々にとって、通常であればタイヤが厳しくなってきたサインでもある」

「今思えば、2ストップ作戦でルクレールを打ち負かせるほどのデグラデーション(タイヤの性能劣化)はなかったと思う。数周足りなかったという感じだったが、その数周は大きい」

「レースに勝てたかどうかについては依然として疑問が残る。ただ、タイヤのポテンシャルは我々は想定していた以上にあったということだ」

「当然、誰もが疑問を持った中でレースが始まった。(フリー走行では)みんなハードタイヤを履いていなかったし、リードしている人よりも3番手にいる人の方が1ストップに踏み切りやすいのも確かだろう。もし(1ストップが)うまくいかなかったら、レース終盤は悲惨なことになるからね」

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