トヨタ自動車が開発したコンセプトカー、トヨタ『Hyper-Fコンセプト』に、三井化学グループの新素材が採用された。
三井化学とその子会社であるアークが共同開発したダイレクトペレット式3Dプリンティング部品と、三井化学が開発した一方向性炭素繊維強化ポリプロピレン樹脂シート「TAFNEX CF/PP」が、トヨタ『フォーチュナー』をベースにした高機能コンセプトカー、Hyper-Fコンセプトに搭載されたことを発表した。
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この新素材と部品は、タイ・バンコクで開催されるカスタムカーショー「バンコクオートサロン2024」(6月26~30日)および、カーレース「バンセーングランプリ2024」(7月3~7日)で展示される。
Hyper-Fコンセプトは、TCD ASIA(トヨタカスタマイジング&ディベロップメントのタイ子会社)が企画したもので、モータースポーツ事業で培った走破性能と空力性能を踏まえたスタイリングデザインを採用した。新素材の活用により軽量化も実現しており、スポーツシートを4座配置することで新しい愉しみ方を提案する。
今回、TAFNEX CF/PPはフードエアダクトやフロントバンパーの一部に加飾部品として使用され、ダイレクトペレット式3Dプリンティング部品はフードエアダクトのベゼル(枠)部品に搭載されている。
ダイレクトペレット式3Dプリンティング部品は、三井化学が2020年にドリームスデザインと、2023年にExtraBoldと業務提携を開始し、共同で開発した。従来型3Dプリンターよりも樹脂の吐出量を安定的に増加させ、大型の造形物を高速で造形できる。また、3Dプリンティングによる多品種少量生産での型レス工法は、開発期間の短縮や金型コスト等の初期投資の削減に寄与する。
TAFNEX CF/PPは、三井化学独自の技術を用いて炭素繊維とポリプロピレンを複合化した一方向性テープであり、軽量で高剛性、成型性が良く、多彩な意匠を持つ。自動車やドローン、産業・民生向けの各種用途分野への適応が期待されている。
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