世界耐久選手権(WEC)第3戦スパ6時間レースは、大荒れのレース展開となったものの、赤旗直前にピットストップを済ませていたことが功を奏し、ハーツ・チームJOTAの12号車ポルシェが優勝を果たした。
ポルシェのLMDhプロジェクト・ディレクターであるウルス・クラトレは、12号車の勝利や、同じくポルシェのカスタマーでレース前半をリードしたプロトン・コンペティション99号車の活躍を称賛。彼らのパフォーマンスが、ポルシェ963のカスタマーカーを生産するというポルシェの決断を裏付けるものだったと説明した。
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「これは963と、カスタマーのためにクルマを作るという我々の決断の証明でもある」
クラトレはレース後、そうAutosportに語った。
「スパで我々のカスタマーのパフォーマンスを見ることができて本当に良かった。ポルシェにとっても、WECにとっても、スポーツにとっても良いことだ」
「また、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ(PPM)にとっても良いことだ。カスタマーのこうしたパフォーマンスがファクトリーチームをプッシュすることになるからだ」
クラトレと、ポルシェのモータースポーツ責任者であるトーマス・ローデンバッハは、2023年のポルシェ963デビューイヤーから、カスタマーカーを販売することによる仕事量の増加を強調する一方で、それがプログラムの重要な方針のひとつであると、一貫して主張してきた。
結果として、ポルシェはWECのハイパーカークラス、北米IMSAのGTPクラスの双方でカスタマー車両が走っている唯一のメーカーとなっている。
クラトレは、WECスパで赤旗中断となる前にレースを引っ張っていたプロトン99号車と、優勝したJOTAはファクトリーのポルシェよりもペース面で優位に立っていたと認めた。
ただ、レースが赤旗中断となった時点で、フェラーリ51号車が首位に立ち、50号車が続くワンツー体制だったことから、ポルシェには運が味方したことも認めた。
「今日のパフォーマンスはフェラーリがナンバーワンで、次にキャデラック、そして我々のカスタマー、そしてPPMだった。これはポルシェにとって良いことだ」
「我々にはフェラーリのようなペースがなかったから、今日は運が必要だった」
一方でプロトン99号車がフェラーリ51号車に14秒以上の差を築いていたものの、セーフティカーによってリードが無くなっていたこともあり、「プロトンは今日は素晴らしかったが、不運だった」と語った。
最終的に5位に終わった99号車のジュリアン・アンドラウアーは、結果に落胆していると語った。
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