ドイツの電動モビリティカンパニー、ゴーべックスAG社の電動バイクブランド・エルモトの「HR-4」は、ドイツ製造にこだわるヨーロッパスタイルの電動バイク。いよいよ日本での販売が本格的に始動する…という情報を聞きつけ、乗ってきました。
●文:ヤングマシン編集部(近藤スパ太郎) ●写真:輪 ●外部リンク:双新電子 ELMOTO事業部
―― 近藤スパ太郎[タレント/プロデューサー]:環境番組のパーソナリティを担当したことを機に、電動バイクの強烈なパワーにひと目ぼれ。俳優・MCの他、企画プロデューサー、芸能・制作プロダクションSPANCHOOSの代表を務める。[URL]近藤スパ太郎|SPANCHOOS|Twitter [写真タップで拡大]
マイルドで優しい乗り味。初心者でも乗りやすそうだ
「おぉ! ドイツ製か…」。’12年にドイツのシュツットガルトで創業したエルモトだが、’19年にドイツの電動モビリティの大手、ゴーベックスAG社に買収され、現在はゴーベックスの電動バイクブランドのひとつとなっている。ドイツ製造にこだわっており「HR‐4」はブレーキパーツを除けばヨーロッパ製部品で構成されている。日本では、電動小型モビリティやEVの試作開発を行う双新電子が取り扱っている。
―― 【ELMOTO HR-4】■全長×全幅×全高(mm):1895×710×1150 シート高:830-860mm(LDキット-40mm) ホイールベース:1200mm 車体重量:59kg ■原動機:ギヤレス/ブラシレスホイールハブモーター 定格出力:0.59kW 最大出力:2.0kW 最高速度:45km/h* 最大登坂角度:12° 駆動用バッテリー:脱着式メンテナンスフリーLi-イオンバッテリー バッテリー電圧/容量/充電時間:51.1V/37.0Ah(1890.7Wh)/4.5h(満充電) 2h(50%充電) 充電時間:4.5時間** 航続距離:60km** ■ブレーキ:TECTRO社製油圧式ディスクブレーキ タイヤサイズ:Schwalbe社製Crazy Bob 24″x2.35 ホイールサイズ:24″アルミリムホイール ●車両区分:原付一種 運転免許:原付免許~ 乗車定員:1名 ●車体色:ブラック×グリーン ●価格:54万7800円 *走行速度は性能値。 **走行可能距離/充電時間は標準値。利用環境/条件/運転方法等に応じて異なる。
―― 【ライディングポジション】とてもスリムな車体。車重も59kgでメチャクチャ軽い。モタードのような乗車姿勢で視界が良く、取り回しも軽くて扱いやすい。リヤサスペンションの取り付け穴が2カ所あって、シート高は830mmか860mmに設定できる。写真は860mmの車高セッティングだが、ボクは両足がベッタリとは着かない。アチェルビス製オフロードタイプのソフトプラスチックシートは肉薄で表皮も固めなので、ちょっとお尻が痛いかな…。[身長173cm/体重77kg]
シャープなシルエットは遠目からでも目立ち、近づくとイタリア製アチェルビスのシートやマルゾッキのサスペンションが個性を引き立てている。「なんだコレ?」と目を引いたのが、フレームの左下に付いている太いワイヤーだ。フロントフォーク左の突起パーツと固定してハンドルロック/ヘルメットホルダーになる。面白い発想だね。メーターパネルも赤く光って、遊び心たくさんだ。跨るとシートが高い。でもリヤサスペンションの取り付け穴が2つあって、穴の位置で車高が下がる仕組みでこれも面白い。さらにマイナス40mmの双新電子製ローダウンキットは無料というからありがたいサービスだ。
走ってみると電動特有のパワフルさはなく、とても滑らかで静かな加速だ。とは言っても他の車両に置いていかれる程でもない。最高速は45km/hに設定されており、これ以上はリミッターがかかる。ブレーキ/サスペンション/タイヤなどMTB自転車用パーツが多用されているが、ブレーキの効きも良く、下りのコーナリングでもサスペンションがとても良い働きをして安定した走りを見せる。「さすがマルゾッキ!」とボクは高評価だ。
しかも前後サスペンションは調整可能。ドイツのタイヤメーカー、シュワルベ製のクレイジーボブの柔らかさも、路面からの衝撃吸収に貢献している。ヨーロッパの石畳みでの走行を考慮して設計しているのだろうね。激坂は速度が落ちるが、登坂角は12度だから、原付一種の電動バイクとしては満足な範疇かな? スロットルオフで作動する回生ブレーキを装備し、上手く走れば実走行で50km以上は普通に走るという。フル充電まで4.5時間と比較的短時間な点も嬉しい。さらにバッテリーも単体で12万円で販売されている。
あえて辛口を述べると、ブレーキを掛けるとモーターへの電源が遮断されるコト。それとシートが薄くて固く、ボクはお尻が痛くなったコトかなぁ…。現在は双新電子の直販のみだが、この春から販売店が増える予定だ。試乗車も用意されているから、一度体験してみるコトをお薦めします~!
―― 【最大登坂角は12度。この程度の坂は問題ない】ちょっとしたワインディングは問題なく走行できたが、自転車が登れないような激坂では、登坂スピードが少し落ちた。でも原付一種の電動バイクとして、登坂力はある印象だ。 [写真タップで拡大]
―― 【自社開発のモーター。ユニークなパーツも採用】2kWの最大出力を持つギヤレス/ブラシレス/ホイールハブモーターは、自社開発パーツの1つでエルモトのロゴマーク入り。モーターはスポークで固定されている。サイドスタンドはシャープなデザインの角パイプ型。 [写真タップで拡大]
―― 自転車のダイヤモンドフレームをオマージュした、鉄とアルミの複合フレーム。 [写真タップで拡大]
―― 【前後にディスクブレーキ&調整式サスペンション】前後にMTB用の油圧式ディスクブレーキを採用。サスペンションもMTB用で、走りや好みに調整可能なマルゾッキ製を採用し走行安定性を向上させている。タイヤはドイツのシュワルベを採用。 [写真タップで拡大]
―― シュワルベのMTBタイヤ、クレイジーボブを採用。 [写真タップで拡大]
―― ツインショックのリヤサスペンションは車高調整可能。 [写真タップで拡大]
―― エルモトのロゴ入りアルミ製のテーパ―ハンドルを採用。 [写真タップで拡大]
―― エルモトオリジナルのミラー。品質も良さそう。 [写真タップで拡大]
―― 正方形に近いデジタルメーターは赤い表示で、これも珍しい。 [写真タップで拡大]
―― コンパクトで高照度性能のヘッドライトは、ドイツの自転車ライトメーカー・スーパーノヴァ製。方向指示灯/尾灯を含めた全灯火類にLEDを採用。 [写真タップで拡大]
―― ヘッドライトのロー/ハイ切り替えはダイヤル式。 [写真タップで拡大]
―― アナログキーで車体起動と収納ボックスの施錠。 [写真タップで拡大]
―― USBポートも2口備えており、1つは2.1Aだ。 [写真タップで拡大]
―― 【デザイン性の高いパーツ 軽量化のこだわりも…】スポーティ感あふれるアチェルビスのシート。座面は狭く、座り心地よりもデザイン優先だね。ステップは滑り止め加工と軽量化を図る。 [写真タップで拡大]
―― ハンドルロックとヘルメットホルダー兼用のワイヤー。 [写真タップで拡大]
バッテリーは着脱可能で、搭載したまま充電もできちゃう便利な2WAY式
旧型の車両HR-2ではバッテリーは固定されていたが、HR-4では着脱可能となり、より便利になった。ステンレスで覆われたバッテリーボックスは、380×270×72(mm)とスリムな車体に合わせたかなりの薄型形状だが、約1890Whの容量を持つ。100V電源でフルチャージに掛かる時間は約4時間半ほど。
―― バッテリーの着脱も、プラグイン充電もスリムなシートをガバッと開ける。 [写真タップで拡大]
―― 車体に搭載したまま、バッテリーに充電ケーブルを直接繋いで充電する。 [写真タップで拡大]
―― バッテリー残量が分かるインジケーター付き。 [写真タップで拡大]
―― 重量は約11kgあるが、持ち手の形状が良いのか、もっと軽く感じる。 [写真タップで拡大]
―― 車体から取り出した場合も、バッテリーに充電ケーブルを直接挿して充電できる。 [写真タップで拡大]
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みんなのコメント
電動バイクのようだが、いかんせん高額。
この価格なら、ニーハンのオフ車買える。
多分アッセンブリーはチャイナだろう。
国内のガレージメーカーのほうが価格相応で、
魅力的だと思う。
俺の給料はその半分だから、ママチャリで辛抱しとくかな。