F1モナコGPでアルピーヌのピエール・ガスリーは予選Q3進出を果たし、10番手から決勝レースを迎えることとなった。
肝となった予選Q2のラストアタックでガスリーはタイヤがパンクするほどコースギリギリを攻めていたと明かし、苦戦続いたアルピーヌに好結果をもたらすことができたと喜んだ。
■角田裕毅、予想よりも厳しい予選……それでもモナコで8番グリッド確保「ミスが許されないからプレッシャーを感じたけど、それを楽しんだ」
今季アルピーヌはマシンデザインを一新したA524を投入したが、ライバルに比べて戦闘力が大きく劣っていることがシーズン序盤で露呈。クラッシュテストを合格するための補強で車両最低重量に近付くことができない上、ダウンフォースも不足しているという状況だった。
しかしアルピーヌは序盤戦でアップデートを投入してマシンを軽量化。重量の問題をクリアし、マイアミGPではエステバン・オコンが10位で待望の初ポイントをチームに届けた。
そして迎えたモナコGP。予選結果によっては決勝でもポイント獲得のチャンスが高いというモンテカルロ市街地サーキットで、ガスリーは8番手でQ1を突破すると、Q2でも最終アタックで5番手までポジションを上げてQ3に進出した。
Q3でガスリーは10番手に終わったものの、アルピーヌとしては今回が今季初の予選Q3進出となった。
「予選の前から、今年最も重要な土曜日だと思っていた。そこで僕らは見せつけることができた」とガスリーは言う。
「今年はパフォーマンス面だけでなく、チーム全体のモチベーションの維持など、かなりチャレンジングな年だったから、みんなにとってとても嬉しく思う」
「ここモナコは、チャンスが訪れるクラシックなコースで、多くのリスクを取る必要があると僕らは分かっていたんだ。そして僕はリスクを冒した。コース上全てのバリアに僕のタイヤ痕がついたんじゃないかな」
「でもその甲斐あって、今年初めてQ3に行けた。しばらくの間、ガレージでは見たことないくらいの笑顔で溢れていたし、僕もこのタイムにはとても満足している」
またガスリーは次のように続けた。
「このコースは、予選ラップを完璧にこなす必要があると分かっていたし、マシンとの一体感、自信を感じていたから、あれほどハードに攻めたんだ。今年はこれほど限界まで攻めたことはなかったと思う」
「マシンが僕に必要なモノを与えてくれていると感じていたし、ここモナコのストリートでそのつながりを感じられたのは良かった」
そしてガスリーは、Q2のラストアタックではモナコの壁ギリギリを攻めすぎた結果、左リヤタイヤがパンクしていたという。ただ、リスクを冒した価値があったと語り、決勝では8番手スタートの角田裕毅(RB)や9番手スタートのアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)とポジションを争うことになると予想した。
「最終ラップに僕が言っていたことだけど、残念ながらシケインで壁に当たって、左リヤがパンクしたんだ。3輪でフィニッシュすることになったよ」
「でもそのリスクがあったからこそ、僕はQ3に進めたんだ。セッションを通して多くのリスクを冒したし、何度もバリアに接触したけど、トップ10に入るためにはリスクを冒す必要があった」
「間違いなくその価値があったし、明日は前2台とのバトルになるだろうね。今年最も重要な土曜日で、最も良いパフォーマンスを発揮できたから、チームにとっても僕は本当に嬉しいよ」
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