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レッドブル&HRC密着:初日から改善を実感も不安が残った予選。苦戦の末のポール獲得は「本当に格別」とフェルスタッペン

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レッドブル&HRC密着:初日から改善を実感も不安が残った予選。苦戦の末のポール獲得は「本当に格別」とフェルスタッペン

 F1第7戦エミリア・ロマーニャGPの初日に7番手と8番手に低迷したレッドブルは、金曜日の夜、走行データを分析し、セットアップを大きく見直した。そのため、土曜日のフリー走行3回目は珍しく2台そろってセッション開始早々から周回を重ねていた。

 フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)がクラッシュして赤旗が出されたセッション中盤の時点でのレッドブル2台のポジションはマックス・フェルスタッペンが3番手で、セルジオ・ペレスが5番手。このときワン・ツー体制を築いていたフェラーリ勢はソフトタイヤで、レッドブルの2台はミディアムタイヤだったことを考えると、マシンの競争力は金曜日から向上しているように見えた。

フェルスタッペン、セナ&プロストの記録に並ぶ連続ポール「苦労し続けた週末。この挽回を誇りに思う」/F1第7戦

 ところが、マシンの仕上がりは期待していたほど高くなかったことが、残りのセッションで判明する。ソフトタイヤを履いて、タイムアタック合戦がスタートしたセッション終盤にペレスがバリアンテ・アルタの出口となるターン15を曲がりきれずにタイヤバリアにクラッシュしてしまった。

 マシンが抱えている問題は、ソフトタイヤを履いてプッシュしたときに露呈することが多い。実際、フェルスタッペンもこう語る。

「土曜日になって、かなり改善されたけど、ペースもマシンバランスもまだ完璧というわけではなかった」

 さらにノーズからタイヤバリアに突っ込んだペレスのマシンを修復するため、予選前のレッドブルのガレージは慌ただしい時間を過ごすことになった。

 またペレスのクラッシュによって赤旗が出された関係で、フェルスタッペンはソフトタイヤを履いたアタックをできないままフリー走行3回目を終了したことも、予選に向けて不安要素を残す結果となった。

 しかし、この日のレッドブルとフェルスタッペンには、ポールポジション獲得をあきらめるわけにはいかない理由があった。それは、このエミリア・ロマーニャGPの予選では、フェルスタッペンにふたつの記録に並ぶ可能性があったからだ。

 ひとつは開幕からの連続ポールポジションだ。この記録保持者はアラン・プロストで、1993年に開幕戦から7連続で(第1戦南アフリカGP~第7戦カナダGP)ポールポジションを獲得した。

 ふたつ目の記録はシーズンをまたいでの連続ポールポジション獲得記録。この記録保持者はアイルトン・セナで、1988年の第14戦スペインGPから1989年第5戦アメリカGPまで、8戦連続でポールポジションを獲得した。

 そのセナが命を落としたイモラでセナの記録に並ぶことは、F1ドライバーに特別なこと。そのため、チームはファクトリーと連携し、セットアップの見直しを懸命に行った。クリスチャン・ホーナー代表はこう語る。

「セバスチャン・ブエミ、ジェイク・デニス、そしてミルトン・キーンズのスタッフたちが夜遅くまでシミュレーターに取り組んでくれた。さらにそのデータを元に現場でセットアップ変更を行うレースチーム全員が、今回イモラでマックスがポールポジションを獲得することが、どんな意味を持つのかわかっていた」

 そのチームメンバーたちの努力にフェルスタッペンは走りで応えた。Q1、Q2をトップで通過したフェルスタッペンは、Q3でも集中力を切らさず、1分14秒746をマークして、自身通算39回目のポールポジションを獲得し、プロストとセナの持つ偉大な記録に肩を並べた。

「厳しい週末を過ごしていただけに、今日のポールポジションは本当に格別だ。レースを始めたころに夢中でF1を見ていたときの歴史ある素晴らしいサーキットで8戦連続でポールを獲得できたことは特別なことだし、誇りに思う」

 音速の貴公子と呼ばれ、予選で圧倒的なパフォーマンスを披露したセナも、きっと今日のフェルスタッペンの走りを天国からほくそ笑みながら、見ていたことだろう。

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みんなのコメント

1件
  • ann
    >きっと今日のフェルスタッペンの走りを天国からほくそ笑みながら、見ていたことだろう。

    なんでセナが「ほくそ笑む」のか?
    別にセナがマックスやレッドブルに肩入れしているわけじゃないし。
    まあ、ホンダエンジンという意味では無関係ではないかも。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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