フェラーリ、開幕戦大敗の原因はマシンのコンセプトにあらず。バスール代表「予選は速くてレースで遅いマシンなんて見てことない！」

　F1開幕戦バーレーンGPは、レッドブル勢の圧勝に終わった。昨シーズン序盤はレッドブルと互角に渡り合ったフェラーリは、アストンマーチンの後塵をも拝する大惨敗となった。

　そんなフェラーリだが、今季マシンSF-23のコンセプトには、レッドブルと戦うのに十分なモノがあると考えているようだ。

　現在のマシンは、サイドポンツーンの上面を後傾させる、いわゆるダウンウォッシュが主流となっている。しかしフェラーリはこのダウンウォッシュ式は採用せず、サイドポンツーン上面に窪みを設け、リヤウイングの方向へ気流を導く方式である。

　このコンセプトでレッドブルに太刀打ちできるのか？　そう尋ねられたフェラーリのチーム代表であるフレデリック・バスールは、「私は完全にそう確信している」と語った。

「私は予選では他のマシンに匹敵する速さがあって、レースでは同じような速さを発揮できないというクルマを、これまで見たことがない。だから今回の敗因は、マシンのセットアップの問題のはずだ。コンセプトの問題ではない。だから、コンセプトを変えるという方向に進む必要はない」

　バスール代表は、レッドブルにプレッシャーをかけられる立場に立つためには、細かい部分を改善するだけでいいと考えている。

「状況を要約すると、予選ペースで言えば、少なくともバーレーンではレッドブルに太刀打ちできている。それはポジティブな部分だった」

「しかし今、我々は完全に現実的にならなければいけない。改善を目指すならば、状況を明確に把握する必要がある。そして信頼性も、必要なレベルには達していない」

「レースに勝ちたいのなら、週末に正しい仕事をする必要がある。いろんな部分で細かいことをする必要はない」

　バーレーンでのレッドブルの圧勝劇を見て、今シーズンの勝敗はすでに決したという見方が強いのも事実だ。しかしバスール代表は、まだ何も決まったわけではないと主張する。

「リタイアでシーズンをスタートするのは、決していいことではない。確実に完走したかった。しかし、私は自分の立場に一貫性を保ちたいと思っている」

　そうバスール代表は語る。

「バーレーンでのテストが終わる前に、バーレーンでチャンピオンシップが決まることはないとチームに話した。いずれにしても、今回のリザルトは問題ではない」

「それは冬のテストにも当てはまるし、今日のことにも当てはまる。チームは過去に別の状況を経験したこともあった。しかし今最も重要なことは、状況を明確に把握し、どこが間違っているかを確認し、それについての適切な分析を行なって、しっかりした対応を行なうことだ」

Comments

予選で速いという事は フロントのダウンフォースは足りている、ロングでデグるのはリアで リアが足りていない
本来このコースにはハイダウンフォース仕様のウィングが 有るべき姿だったのかもしれないが、ドラッグも強まりトップスピードは落ちる事になるから、本来の力はまだ謎
しかしそのハイダウンフォースウィングの一本ステーがグラグラで使えず さらにエナジーストアにも信頼性不足が出た、これでは 闘う前に負けている
今回のこれで勝てると 甘く考えていたが、テストを観て 慌て未完成なリアウィングでダウンフォースを足そうとした様に感じる

ハイダウンフォースでタイヤの消耗が激しいから予選で速くレースで遅い。
なにも不思議じゃない。