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UPGARAGE NSXがFCYのチャンスを掴み大逆転優勝。ルーキー小出がベテラン松浦との争いを制す【第5戦GT300決勝レポート】

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UPGARAGE NSXがFCYのチャンスを掴み大逆転優勝。ルーキー小出がベテラン松浦との争いを制す【第5戦GT300決勝レポート】

 8月27日、三重県の鈴鹿サーキットで2023スーパーGT第5戦『SUZUKA GT 450km RACE』の決勝レースが開催され、GT300クラスは16番グリッドからスタートしたUPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻)が逆転優勝を飾った。

 金曜搬入日から連日気温30度を超えている鈴鹿サーキット。26日の予選では、61号車SUBARU BRZ R&D SPORTの山内英輝がGT300最多記録を更新するポールポジションを獲得し、2番手には96号車K-tunes RC F GT3、3番手は4号車グッドスマイル 初音ミク AMGというトップ3となった。

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 迎えた決勝日も鈴鹿サーキットは朝から晴天に恵まれ、午前中のサポートレースやピットウォークは8月らしい“夏空”のもとで行われた。スーパーGTは13時15分から20分間のウォームアップ走行を行い、迎えた14時45分、気温33度、路面温度50度、湿度70%のドライコンディションで450km77周の決勝レースが幕を開けた。

 スタートでは、ポールスタートの61号車山内英輝を先頭に、2番手の96号車新田守男、4号車片岡龍也のトップ3、以降後続も接触などのアクシデントなくクリーンに1周目を完了。先頭を走る山内は、2周目終了時点で2番手に3.063秒差をつけハイペースで逃げにかかる。

 そして5周目完了時点では、早くもピットインを選択する車両が現れはじめ、5番手の50号車ANEST IWATA Racing RC F GT3を先頭に、7号車Studie BMW M4、5号車マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号、2号車muta Racing GR86 GT、360号車RUNUP RIVAUX GT-Rがピットへ。そのなかでいち早くコースに戻ったのは2号車で、その後ろに7号車、50号車が続く。

 さらに翌周には52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT、31号車apr LC500h GT、65号車LEON PYRAMID AMGがピットレーンに、続く7周目には20号車シェイドレーシング GR86 GTが作業を行うなど、GT300はチームごとに戦略が分かれる。

 GT500が11周目に入ったとき、NIPPOコーナーの立ち上がりで6号車DOBOT Audi R8 LMSの左リヤタイヤが外れてしまいグラベルにストップするアクシデントが発生。停止したマシンを回収するため、レースはフルコースイエロー(FCY)が導入された。

 レースは12周目に再開。そのリスタートでは、3番手走行の4号車片岡が96号車新田をかわして2番手に浮上した。以降も96号車はペースを上げることができず、後続の87号車Bamboo Airways ランボルギーニ GT3、88号車JLOC ランボルギーニ GT3、56号車リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rにかわされ後退してしまう。

 16周目にはトップを快走していた61号車がピットイン。タイヤを4本交換と燃料を補給し、37.3秒で作業を終えドライバーは山内のままレースに復帰。さらに18周目には4号車もピットイン、こちらもタイヤ交換と燃料補給のみ行い35.9秒で片岡がコースに戻ると、レースはJLOCのランボルギーニが1-2体制となった。

 24周目にはトップの87号車と3番手の56号車、さらに4番手の10号車PONOS GAINER GT-R、25周目には88号車が、続く29周目には9号車PACIFIC ぶいすぽっ NAC AMGがピットインを選択し、GT300クラスは全車が1回目のピット作業を完了した。このタイミングでトップに立ったのは、5周目にピットインを行った2号車となり、31号車apr GR86 GT、50号車というトップ3に61号車が続く。

 4番手となった61号車は、予選日最速の速さを披露。36周目の日立Astemoシケインで山内が前を行く50号車フラガのインに飛び込んで3番手浮上。37周目に2号車が2度目のピットに入ると、61号車が再びGT300の首位となった。

 その後61号車は2番手の88号車に背後に迫られるも、トップをキープしたまま40周目にピットイン、井口卓人にドライバーを交代してコースに復帰する。2回目のピットインを済ませた61号車は、この時点で2号車の先行は許したものの31号車の前で最終スティントに入る。

 しかしGT500クラスが50周を完了したころ、バックストレートを走っていた56号車の右リヤタイヤが外れてしまい、コントロールを失ったジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが130Rアウト側のスポンジバリアにクラッシュ。その影響でレースは2度目のFCYが導入された。オリベイラはスピードを落としていたためマシンから降りたが、ランキング2番手の56号車にとって痛いノーポイントとなってしまった。

 そしてGT300では、このFCY中に87号車、18号車UPGARAGE NSX GT3がFCY宣言直前にピットに飛び込み、大きなアドバンテージを得ることに成功。これによって18号車が首位、87号車が2番手でリスタートを迎える。しかし、大きく順位を上げることに成功した87号車の背後には、2号車をかわした61号車が迫る。

 トップ争いは18号車小出峻と87号車松浦孝亮の一騎打ちの様相を呈し、リスタート直後にテール・トゥ・ノーズのバトルを繰り広げる。ルーキーの小出は、1秒のリードを保ちながらベテラン松浦の追撃を防ぎ、チェッカーフラッグを目指して力走。

 トップ争いの背後には61号車井口が猛烈な勢いで追い上げ、一時は8秒ほどあった差を残り3周で3秒まで縮める。しかし追い抜くまでには至らず、GT300は71周でチェッカーを迎え、87号車の追撃を防ぎきった18号車が開幕戦岡山以来の大逆転優勝を飾った。

 87号車は1.008秒差の2位フィニッシュとなり、61号車も最終的にギャップを2.730秒まで詰めての3位表彰台を獲得。4位は88号車、5位は4号車、6位は31号車が続き、以下2号車、96号車、27号車、50号車までがトップ10となっている。

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