今季限りでのMotoGP撤退を検討しているスズキ。チームマネージャーのリヴィオ・スッポは、2023年のスズキ参戦継続は”ノーチャンス”だと語った。
5月のスペインGP後、スズキは2022年末でMotoGPプロジェクトを終了することをレースチームに伝えたという衝撃的なニュースが駆け巡った。一方、MotoGPを運営するドルナ・スポーツは一方的な撤退は認められないと通達した。
■「MotoGPにとって良くない」「酷い話」「スタッフが心配」突然のスズキ撤退にライダーも困惑
その後、スズキはフランスGPの際、2026年までのMotoGP参戦契約の終了についてドルナと協議に入ったことを発表。その理由として財政的な理由と市場動向の変化を挙げている。
一方で、2009年にファクトリー参戦を休止し、プライベートチームへのバイク供給という形をとったカワサキと同じように、スズキも今後プロジェクトの規模を縮小し、別の形態をとる可能性があるのではないかと考えられていた。
しかし、金曜日に行なわれたオランダGPでのチーム代表記者会見で、スッポはスズキが2023年のMotoGPグリッドに登場する可能性は「ゼロ」だと述べた。
スズキの決定に関する最新情報を問われた彼は「つまり、スズキは来年レースに出ないと公式に確認した」と彼は答えた。
「それから、現在進行中のドルナとの交渉だが、これは私の仕事ではない。だから、それについては何も言えない」
「だが、何も変わっていないことは確かだ。来年、スズキがここにいる可能性はノーチャンスだ」
スズキの衝撃的な離脱により、2020年の世界チャンピオンであるジョアン・ミルや、チームメイトのアレックス・リンスの将来に焦点が当たっているが、レースチーム全体が来年の仕事を失うことになったのだ。
スッポはこの解決策を見つける手助けをするために活動してきたと語り、スズキの決断を受けたチームの”復活力”を称賛した。
「チームのみんなには、本当に感謝しなければならない。というのも、あのニュースにもかかわらず、彼らは決してあきらめなかったからだ」と彼は付け加えた。
「彼らは良い雰囲気を保っている。パドックにいても、夜になっても、とてもフレンドリーでハッピーな雰囲気が続いている」
「当然、私は来年に向けた解決策を見出す手助けをしようとしている」
「しかし重要なのは、(発表後の)最初の数時間のショックや衝撃とは別に、彼らが非常に強い反応を見せてくれたということだ」
ミルとリンスは、共にホンダ入りする可能性が高いと見られており、ミルはマルク・マルケスのチームメイトとしてレプソル・ホンダに加入。リンスはアレックス・マルケスの後任として、LCRと契約間近だと考えられている。
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