2022-2023シーズンのフォーミュラEでチャンピオンの有力候補として終盤戦に臨んだニック・キャシディ(エンヴィジョン)。しかしシーズンフィナーレ2連戦の1戦目、第15戦ロンドンePrixでチームメイトのセバスチャン・ブエミと接触し、その望みは絶たれてしまった。
今季3勝を記録し、一時はポイントリーダーの座に立っていたキャシディだったが、第14戦ローマePrixではタイトル争いのライバルであるミッチ・エバンス(ジャガー)に追突されノーポイント。同じくライバルであるジェイク・デニス(アンドレッティ)が優勝したことで、デニスがキャシディを24ポイントと大きくリードした状態でロンドン2連戦に向かうことになった。
■ジェイク・デニスがチャンピオン獲得! 赤旗2度の大波乱、10台以上の玉突き事故も発生|フォーミュラEロンドン
迎えた第15戦の予選は、タイトル候補のエバンス、キャシディ、デニスが上位を独占。ただエバンスは前述の追突によるペナルティでグリッド3列目に後退し、キャシディとデニスがフロントロウに並んだ。
そして決勝ではキャシディがポールポジションからレースをリード。2番手にはチームメイトのブエミが浮上してデニスを抑えるという、デニスのタイトル決定を阻止したいキャシディにとっては理想的な展開となった。その後エンヴィジョンのふたりは順位を入れ替えつつも、2台でデニスの先行を阻止するというチームプレーを見せていた。
しかしブエミ3番手、キャシディ4番手、デニス5番手というオーダーで迎えたレース中盤、チームメイトの前に出ようとしたキャシディがターン4でブエミに抑え込まれるような形となり、2台は接触。キャシディはフロントウイングを壊し、レースをリタイアすることとなってしまった。そして最終的にエバンスに次ぐ2位となったデニスが、最終戦を待たずにワールドチャンピオン獲得を確定させた。
レースを振り返り、「勝てるはずだった」と悔しがるキャシディ。“良い人すぎた”ことでタイトルを逸したと語った。
「勝てるレースだった。エネルギーもたくさんあった。僕はレースをリードしていたのに良い人すぎたんだ」
「彼(ブエミ)を助けるためにリードを明け渡した。もう少しわがままになった方が良かったかもしれない」
「ここ2戦はただ一方的に金的を食らっているような感じだった。その(タイトル獲得の)可能性は十二分にあったのにだ」
「ジェイクのことを貶すつもりは全くないけど、僕に関してはただ強烈な金的を食らわされただけ、という感じなんだ」
今回の一件はチームやブエミと話し合うべき問題なのかと尋ねられると、キャシディは次のように答えた。
「どちらでもない。チャンピオンシップはもう終わったんだ。僕は過去のことで誰かと言い争うような男じゃない」
ブエミはレース終盤、10台以上が絡む多重クラッシュの引き金となる場面もあったが、最終的には4番手でフィニッシュし、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ポルシェ)のペナルティにより3位に。エンヴィジョンのチームタイトル獲得に向け貴重なポイントを獲得した。
ブエミはキャシディが後方に迫っている時に無線の指示を受けていなかったといい、最終戦に向けて「何が問題だったかを理解する必要がある」と語った。
「僕は今日、ニックに尽くそうとしていた。僕たちは全てを見直し、チームとして何が間違っていたかを確認する必要がある」
「誰かに責任を負わせるのではなく、何がダメだったかを理解する必要がある。ただ僕たちは多くのポイントを失うことになったのでとても残念だ」
「あの時(接触時点)は、彼が誰かからポジションを守ろうとしていた中で僕がアクセルを抜きすぎたのか、それとも彼が単純に仕掛けようとしていたのか分からなかった」
「もちろんターン1、ターン2で彼のことが見えていたけど、ターン3で彼が来るとは予想していなかった」
「明日はもっと強くなって戻って来ないといけないし、必ず(チームタイトルを)勝ち取るつもりだ」
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