ここ数年、韓国の現代自動車(ヒュンダイ)の大躍進は、10年ほど前と比較して薄れた感もあったが、2021年に入って再び勢いを感じる新型車を出し始めている。
本稿では、そんな勢いを象徴する、2021年4月米国発表、今夏発売のミドルピックアップトラック「サンタクルーズ」を紹介したい。
実は日産 アリアと競合!? 話題のヒュンダイ最新EV 新型アイオニック5は凄いのか
文/永田恵一 写真/Hyundai Motor America
【画像ギャラリー】未掲載写真含む写真30枚!! ヒュンダイ初ピックアップトラック 新型サンタクルーズをみる
乗用SUVベースの今風ピックアップ「サンタクルーズ」
韓国の自動車メーカー ヒュンダイ初のピックアップトラック 新型「サンタクルーズ」が、2021年夏に発売開始(全長4970×全幅1905×全高1694mm)
日本ではトヨタ ハイラックスが意外な人気車となっているくらいのピックアップトラックだが、世界的に見ると北米を含めドル箱的な存在だけに、ヒュンダイもラインナップに欲しかったモデルなのだろう。
ヒュンダイとしては初のピックアップトラックとなるサンタクルーズは、成り立ちなどズバリ、ホンダ リッジラインに近いピックアップトラックである。
というのもピックアップトラックはエンジン縦置きのFR構造にラダーフレームのボディ骨格というヘビーな成り立ちのものが多いなか、サンタクルーズはリッジライン同様のエンジン横置きのFF構造+モノコックボディという乗用SUVベースのピックアップトラックなのだ。
乗用SUVベースのピックアップトラックで、エンジンは、2.5L 4気筒直噴NA(最上級グレードは2.5L 4気筒直噴ターボ)を搭載予定。それぞれFFと電子制御4WDが設定される
また、サンタクルーズのボディサイズは全長4970mm×全幅1905mm×全高1694mm、ホイールベース3004mmと、全長がリッジラインなどに対し400mm近く短いのも特徴だ。
サンタクルーズは全長が短いぶん、荷台もリッジラインなどに比べると250mmほど短いが、荷台が全長の差ほど短くないというのはFF化のメリットなのかもしれない。
サンタクルーズは、従来のピックアップトラックとは一線を画す乗用車的なアグレッシブかつスポーティなエクステリアとなっており、ヒュンダイがサンタクルーズを「スポーツアドベンチャービークル」と呼ぶのもよくわかる。
インテリアもポップな雰囲気を演出
新型サンタクルーズの液晶メーター。スピードメーター、タコメーターをグラフィックで表示する意匠となっている
インテリアも全体像の写真はないものの、公開されている細部の写真を見ただけでも液晶メーターやモニター内のラジオの周波数の表示など、全体的にポップで楽しげな雰囲気に仕上がっているようだ。
さらに、サンタクルーズはリアシート下にプラスチックケースとなった収納や荷台に床下収納を備えており、このあたりにもリッジラインの影響を感じる。
パワートレーンは、アメリカで販売されるミドルピックアップトラックは3.5Lから4LのV6エンジンが主力となっているが、サンタクルーズは標準グレードとなる「SE」と上級グレードの「SEL」が、2.5L 4気筒直噴NA(190馬力以上/24.9kgm以上)+8速ATを採用。
最上級となる「SELプレミアム」も、2.5L 4気筒直噴ターボ(275馬力以上/42.9kgm以上)+8速DCTの2つで、それぞれにFFと電子制御4WDが設定される。
2.5Lターボエンジンが、ライバル車のV6エンジンに相当する存在となるのだろうが、特に北米ではV6エンジンがない点がどう評価されるかもちょっと気になるところだ。
今夏の発売ということもあり、サンタクルーズの価格はまだ発表されていないが、直4エンジンを搭載する点などを生かし、4WDのみで3.5L V6を搭載するリッジラインの3万6490ドル(約399万7000円)からという価格や、2ハイラックスに近いモデルとなるトヨタ タコマのダブルキャブの2万8190ドル(約308万8000円)からに対し、安い価格だと、チャレンジャーながら面白い戦いとなるかもしれない。
趣味性や楽しさも増してきたヒュンダイのクルマ作り
「クルマを移動のツールとして見た際の魅力」と高額車に求める趣味性を兼ね備えた新車が、ヒュンダイから登場している。夏に発売されるサンタクルーズも当てはまる
直近のヒュンダイの新型車は、アイコニック5を含め、定評のあった価格や装備内容などに代表される「クルマを移動のツールとして見た際の魅力」に加え、特に高額車に求めたい趣味性や楽しさも濃くなっているように感じる。それだけに遠くないうちに10年ほど前のような大躍進が再び始まるのかもしれない。
また、ヒュンダイは市販されているだけでも凄い技術力といえる燃料電池車のネッソから日本再上陸を計画しているようだが(ネッソは2020年秋時点で日本仕様車や日本語のカタログができており、ないのは価格と販売網だけなのに次の動きが聞こえてこない)、再上陸の際には日本車に少ないサンタクルーズのような趣味性の高いモデルを導入するというのも、やってみる価値のある戦略なのではないだろうか。
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みんなのコメント
確かに日本車は優れていますが、かつてのお買い得感はもうありません。欧米でも普通の収入の人は、多少信頼性に問題があったとしても、安い韓国車や英仏独以外の国で作られる大メーカーのサブブランドの車を買います。
盲目的な非難は意味なし