現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 2026年新規定でもタイヤサイズを維持すべき? 一部のF1チームが現状維持を求める動き

ここから本文です

2026年新規定でもタイヤサイズを維持すべき? 一部のF1チームが現状維持を求める動き

掲載 2
2026年新規定でもタイヤサイズを維持すべき? 一部のF1チームが現状維持を求める動き

 F1チームの中でメルセデスは、来季2026年に新しいテクニカルレギュレーションが施行された後も、現在のタイヤを使い続けようと模索していることで孤立しているようだ。
 バーレーンでのプレシーズンテスト中、ジョージ・ラッセルは、ピレリが現在開発中のプロトタイプタイヤについて不満を述べた唯一のドライバーだったが、ピレリの情報筋によると、メルセデスは将来のタイヤ規則を変更し、現在の幅広のタイヤを将来も維持するようひそかに働きかけてきたという。

■ピレリが決めたことではない

 2月にテストしたタイヤについての感想を尋ねられたジョージ・ラッセルは、「多くのドライバーが、ドラッグを減らすために幅が狭くなる2026年型タイヤで走行したが、現在の幅広タイヤと比べると少々難しかったし、かなり悪かった」と説明した。メルセデスのドライバーはさらに、「当然だが、タイヤは幅がずっと狭くなったので、グリッドがかなり狭くなる。だから、今後数カ月で改善されることを期待している」と続けた。
 しかしフロントが25mm、リヤが30mmそれぞれ幅が縮小される将来のタイヤについて穏やかに批判したのは、ラッセルだけだった。バルセロナで新規則下で用いられる幅の狭いタイヤを一日テストしたばかりのシャルル・ルクレール(フェラーリ)は、その開発についてかなり肯定的だった。
 スクーデリアのドライバーは、「正直言って、小さいタイヤをテストするときはいつも、(これまでのタイヤとの)大きな違いを期待する」と認めたうえで、次のように説明した。「僕から見ると、それらはよかった。つまり、大きな違いは感じられなかったので、よい意味で驚いた」
 タイヤ幅の縮小は、来年初めからコーナリング速度を下げるためにFIA国際自動車連盟とチーム側が見つけた方法のひとつだ。現在のマシンはほとんどのサーキットで史上最速となっており、速度が上がると現在の一部のコースが危険になりすぎるという懸念がある。カレンダーに増え続けるストリートサーキットには、文字どおりランオフエリアを拡大してより安全性を確保する余地がないため、マシンのコーナリング速度を下げることが唯一実行可能な賢明な計画だと考えられている。
 ラッセルの批判的なコメントに対し、ピレリのモータースポーツ担当ディレクターのマリオ・イゾラは、「彼とは話をしたし、また話すつもりだ」とコメント。そのうえで「(タイヤサイズの)変更はFIAとチームの要請で行われているので、歓迎はしているが、これは我々の決定ではない」と認めた。
 同氏は次のようにつけ加えた。「我々は成熟した2025年シーズンのタイヤと、開発中のタイヤを比較している。まだコンストラクション(タイヤの構造)は確定しておらず、コンパウンドも決まっていないが、2026年には現在のミュールカー(テスト用車両)とは異なるマシンが登場する予定だ。現状、完全にはわかっていない要素が数多くある」
「たしかに、タイヤは小さくなる。小さくなるということは、間違いなくオーバーヒートしやすくなるということであり、特性も異なる。しかし、だからこそ我々はドライバーにとって最高の製品を提供するために、新しいコンパウンドとコンストラクションの開発に取り組んでいる」
 イゾラはさらに、「我々はこの件について全チームと話し合い、『皆さんが決めなければならないことで、最終決定が必要だ』と言った。2025年のサイズを維持するか、2026年タイヤの開発を続けるかのどちらかであり、2026年タイヤの開発を続けることを決めたのはチームだった」と説明した。
「チームの決断は明確で、いくつかの理由から明らかだった。第一に、彼らはすでに新車の開発を開始していたが、何よりも彼らは新しいタイヤが悪いとは思っていなかった。彼らはこれが最終的に供給されるタイヤではないことをわかっているし、いくつかのポジティブな点を見つけている」

[オートスポーツweb 2025年03月08日]

文:AUTOSPORT web
【キャンペーン】第2・4金土日は7円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

スバリスト必見!NBRチャレンジ“WRX”2台とテスカーを1/64スケールで完全再現
スバリスト必見!NBRチャレンジ“WRX”2台とテスカーを1/64スケールで完全再現
Auto Messe Web
ぴの子の大型二輪教習レポート 【第3話】大型バイクの「あること」に気付く
ぴの子の大型二輪教習レポート 【第3話】大型バイクの「あること」に気付く
モーサイ
「インディアンモーターサイクル・ツーリングファミリー」2026年モデル発表!5モデルのフル装備ツアラー紹介
「インディアンモーターサイクル・ツーリングファミリー」2026年モデル発表!5モデルのフル装備ツアラー紹介
モーサイ
WebastoとMaccor、EV向け高電圧バッテリー試験システムで提携
WebastoとMaccor、EV向け高電圧バッテリー試験システムで提携
レスポンス
中国IT企業の技術で競争力マシマシ! トヨタのEVセダン「bZ7」の気になる中身
中国IT企業の技術で競争力マシマシ! トヨタのEVセダン「bZ7」の気になる中身
THE EV TIMES
日産が新型“7人乗り”コンパクトミニバン「グラバイト」を発表! タフデザインの“高コスパ”モデル!? ちょうど良さそうな「新モデル」インドで26年3月発売へ
日産が新型“7人乗り”コンパクトミニバン「グラバイト」を発表! タフデザインの“高コスパ”モデル!? ちょうど良さそうな「新モデル」インドで26年3月発売へ
くるまのニュース
ホンダを“見て、遊んで、体感”できる体験型イベント『エンジョイホンダ』が2026年も4会場で開催
ホンダを“見て、遊んで、体感”できる体験型イベント『エンジョイホンダ』が2026年も4会場で開催
AUTOSPORT web
デリカD:5が激変!「顔つき一新×走破性最強」で、どこでも行ける究極のオールラウンダーに進化
デリカD:5が激変!「顔つき一新×走破性最強」で、どこでも行ける究極のオールラウンダーに進化
月刊自家用車WEB
トヨタ『RAV4』新型発表にSNS興奮!「俺たちのいかついRAV4」「コミコミ450万円は魅力か」など話題に
トヨタ『RAV4』新型発表にSNS興奮!「俺たちのいかついRAV4」「コミコミ450万円は魅力か」など話題に
レスポンス
新型「スライドドアワゴン」26年度発売へ! 全長3.4mの“日本専用”軽サイズ×2つのパワトレ搭載! クラス超え“広びろ車内”も! BYDが本気で開発した新型「ラッコ」の魅力とは!
新型「スライドドアワゴン」26年度発売へ! 全長3.4mの“日本専用”軽サイズ×2つのパワトレ搭載! クラス超え“広びろ車内”も! BYDが本気で開発した新型「ラッコ」の魅力とは!
くるまのニュース
アントネッリの後半戦復調の理由はモンツァにあり。失意のレース後、チームと反省会「ゼロからやり直そう、と自分に言い聞かせた」
アントネッリの後半戦復調の理由はモンツァにあり。失意のレース後、チームと反省会「ゼロからやり直そう、と自分に言い聞かせた」
motorsport.com 日本版
2026年F1レギュレーション主要変更点まとめ:史上最大規模の改定でシャシーとパワーユニットはどう変わるか
2026年F1レギュレーション主要変更点まとめ:史上最大規模の改定でシャシーとパワーユニットはどう変わるか
AUTOSPORT web
「このクルマは乗ってすぐに快適」とインパルから出走したオサリバン。トップ10圏内に好感触/SF鈴鹿テスト
「このクルマは乗ってすぐに快適」とインパルから出走したオサリバン。トップ10圏内に好感触/SF鈴鹿テスト
AUTOSPORT web
JVCケンウッド、全森連と林業労働安全対策で連携協定…業務用無線機で救急救命率向上へ
JVCケンウッド、全森連と林業労働安全対策で連携協定…業務用無線機で救急救命率向上へ
レスポンス
自工会次期会長にトヨタ佐藤恒治社長が就任へ! 新たな重点テーマ「新7つの課題」をリード 任期は2026年より2年間
自工会次期会長にトヨタ佐藤恒治社長が就任へ! 新たな重点テーマ「新7つの課題」をリード 任期は2026年より2年間
くるまのニュース
ホンダ、ステップワゴンに誕生30周年の特別仕様車を設定。初代モチーフの専用エンブレムやタグで懐かしさ
ホンダ、ステップワゴンに誕生30周年の特別仕様車を設定。初代モチーフの専用エンブレムやタグで懐かしさ
AUTOSPORT web
新チーム『プロジェクト・ラリー・ワン』が2027年WRC参入に名乗り。新規定最初のコンストラクターに
新チーム『プロジェクト・ラリー・ワン』が2027年WRC参入に名乗り。新規定最初のコンストラクターに
AUTOSPORT web
「流石に草」「やっぱ大阪のメーカーだな」 禁断の「軽デコトラ」に反響殺到! ダイハツがオートサロン出展へ
「流石に草」「やっぱ大阪のメーカーだな」 禁断の「軽デコトラ」に反響殺到! ダイハツがオートサロン出展へ
乗りものニュース

みんなのコメント

2件
  • なもないはな
    車幅も狭くしてくれ
    毎年幅を狭く
  • SKE124
    F1は車幅を今より30cm、長さを1mくらい小さくして、タイヤも前後同サイズで幅30cm程度にすれば、オーバーテイクも増えて楽しくなりそうなのに、と本気で思ってます。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村