メルセデスのルイス・ハミルトンは、F1ブラジルGPで優勝したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と激しい首位争いを展開した。
1回目のピットストップで最初に動いたのは2番手のハミルトンだった。21周目にソフトタイヤへと交換したハミルトンは、アウトラップで猛プッシュしてマージンを稼ぐことで、いわゆる“アンダーカット”によってフェルスタッペンの前に立とうとした。
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トップのフェルスタッペンはハミルトンの1周後にピットインしたが、ピットロードでロバート・クビサ(ウイリアムズ)のマシンに引っかかったこともあり、ハミルトンに逆転を許す格好となった。
しかし、フェルスタッペンは23周目のホームストレートでハミルトンをオーバーテイク。再び首位の座を奪った。ハミルトンは続くバックストレートでDRSを使用してチャンスをうかがったが、交わすことはできなかった。
リードを失ったハミルトンは、無線で声を荒げた。
「頼むよみんな! バッテリーが終わったんだったら情報をくれよ!」
ハミルトンはエナジーストア(バッテリー)から供給される電気の出力が下がり続けていることを訴えたのだ。それに対し、エンジニアのピーター・ボニントンはこう返答した。
「それは“スタート8”の影響だ。あと1周で“スタート7”に戻るだろう」
ハミルトンはこの時、フェルスタッペンを追いかける必要がありながらも、エンジンが過熱しており、リフト・アンド・コースト(アクセルオフの状態でマシンを走らせること)の多用を強いられていると主張した。ハミルトンがエンジンに何か問題があるのかと尋ねると、ボニントンはこう返した。
「全て問題ないと思う。少し温度が上昇しているだけだ。まだ“スタート8”モードのままだ」
メルセデスのトラックサイド・エンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンはハミルトンの苦戦の原因について、デプロイメント(回生エネルギーの使用)の仕方に問題があったからだと分析しており、チームが将来的にそれを再検討する可能性があることを認めた。
「ルイスのバッテリーに異常はなかった。ハードウェアの問題ではなかったのだ」とショブリンは語った。
「アンダーカットを狙う時、つまりインラップの時には(パワーユニットが)デプロイのモードに入っていた」
「するとパワーユニットは持続不可能な速度でデプロイを始めてしまった。そしてアウトラップが終わった段階で充電したエネルギーを使い果たしてしまい、出力が落ちてしまった」
「我々はアンダーカットを成功させるために必要なもの全てを与える必要があった。今週末はエネルギーの使い方が十分に効率的だったかどうか、そしてマックスに抜かれないためもっとできることがあったかどうかを分析するつもりだ」
テクニカルディレクターのジェームス・アリソンは、もしフェルスタッペンがピットでクビサに引っかかることを分かっていれば、ハミルトンがエネルギーをもう少し節約することができたはずだとして、冗談交じりにこう語った。
「ウイリアムズがマックスをブロックすると分かっていたら、あの周はもっと楽にやれば良かったんだ! まあたらればを言っても仕方がないがね」
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