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スバルがトヨタと共同開発中の電動SUVのデザインスタディを公開。そのディテールに迫る

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スバルがトヨタと共同開発中の電動SUVのデザインスタディを公開。そのディテールに迫る

フェンダートリムの処理にも空力のこだわりを感じる。トヨタ版との違いは前後だけとか?!

スバルがSUBARU技術ミーティングを開催、2020年代~2030年代に向けた各種技術のロードマップを示しました。その内容としては『2030年までにスバル車が関わる死亡事故ゼロを目指す』、『ステレオカメラと人工知能を融合』、『2020年代前半でのストロングハイブリッドの追加』などなど充実したもの。さらに間もなくデビューする新型レヴォーグの1.8Lリーンターボエンジンでは最大熱効率が40%に達した上、将来的にはまだまだ上を目指すというボクサーエンジンへのこだわりも感じさせる発表もありました。その上で、2030年までにグローバル販売の40%以上を電動車(EV・HEV)にするといった目標が明言されたのです。

もちろん究極の電動化といえるBEV(バッテリーEV)の開発についての言及もありました。すでにトヨタとCセグメントクラスSUVのBEVを共同開発することは2019年6月に発表されていますが、今回の技術ミーティングでは、そのEV専用プラットフォームを前提としたBEVのデザインスタディモデルが展示されていたのです。

その中身についての詳細な説明はありませんでしたが、スバル車のアイデンティティであるAWD(四輪駆動)を採用しているのは確定といえます。おそらく前後独立レイアウトの駆動モーターとなり、モーターならではの高応答性を活かした緻密な駆動力配分により運転の楽しさを追求するというのがメカニズムでの狙いといいます。

というわけで、デザインスタディを眺めて見ると、ブラックのフェンダーモールによりSUVテイストを出しているあたりは、SUBARU XVなどに通じる部分。タイヤにファルケンのM+S規格を履いているのもSUV的ですが、245/50R20というサイズ感はデザインスタディだからこそという印象。そして、フェンダーモールをよく見るとボディからの張り出しは最小限で表面もつるつるに仕上げられています。このあたり、BEVの航続距離を稼ぐための空力への意識が強いことを感じさせます。

フロントマスクはBEVだけにグリルレスとなっていますが、切れ込みによるスバルのアイデンティティといえるヘキサゴンのグリル形状を表現したものとなっています。小ぶりなヘッドライトながらスバルらしい顔つきといえそうです。

一方、リアの処理はBEVらしい新時代を感じさせるものとなっています。あたかもコンテナをはめ込んだような処理は十分なラゲッジ性能を予感させるものでアクティブに使いたくなるもの。「SUBARUらしいBEV」を目指しているという発表にも合致するテイストといえます。

現時点では充電リッドやドアハンドルなどは見当たりませんが、デザインスタディの段階が、まだ初期にあるということでしょう。ただし、ドアミラーがカメラタイプとなっているのは、2020年代前半のローンチということからすると、かなり現実味があります。

サイドビューを眺めているとタイヤが四隅に置かれていて、スタンスの効いたシルエットに思えますが、こうしたロングホイールベースであることはバッテリーの搭載性にもプラスになるはずで、BEVとしての要件を満たしつつ、SUVらしいスタイリングを目指していると感じられるものです。

ところで、このBEVはトヨタとスバルが共同開発ということで、86/BRZがそうであったようにトヨタからお兄弟車がリリースされることになります。デザイン部の石井守部長にうかがったところ、ボディは共通で、前後バンパーなどによってそれぞれの個性を出すことになるそうです。

電気駆動系というのは、制御による味つけの幅が広いのも特徴です。スタイリングだけでなく、走りの面でもスバルらしい個性をどのようにして表現するのか、電動車時代のブランディングとして、そのあたりのフィニッシュにも期待したい一台です。

文・写真:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)

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