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これ覚えてる? 忘れられたコンセプトカー 44選 後編 発売されなかったことが悔やまれる1台も…

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これ覚えてる? 忘れられたコンセプトカー 44選 後編 発売されなかったことが悔やまれる1台も…

三菱ガウス(1995年)

ガウスは、サイドドアが2分割されたSUVコンセプトだ。ドアの上半分はボディ上部に持ち上げられ、下半分は折り畳まれてステップになる。

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市販バージョンは開発されなかったが、もし実現していたとしても、ドアはほぼ間違いなく従来型になっていただろう。(画像ライセンス:https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0/legalcode)

ルノー・フィフティ(1996年)

フィフティは、戦後初のルノー車である4CVの発売から半世紀を記念したモデルである。

4CVとフィフティは、フォルムとデザインの細部が似ているものの、中身は大きく異なる。フィフティはルノースポール・スパイダーのために作られたアルミニウム・フレームをベースとし、カーボンファイバー製のボディワークを備えている。

クライスラー・フェートン(1997年)

ルノー・フィフティ同様、フェートンはクライスラーの歴史へのオマージュである。外観は過去のモデルを現代風にアレンジしたもので、おそらく最も明白なのは1941年のインディアナポリス500レースでペースカーとして使用されたニューポート・フェートンだろう。

フェートンは22インチのホイールを履き、クライスラー製2.7L V6を2基合わせたとされる5.4L V12エンジンを搭載している。

ブガッティ18/3シロン(1999年)

18/3シロンは、ブガッティがフォルクスワーゲン・グループ傘下に入って間もない頃の作品である。ほぼ同時期に3台のコンセプトカーが製作され、いずれも18本のシリンダーを3バンクに配置した6.3Lエンジンを搭載している。「18/3」という名称はこのエンジンデザインに由来する。

では「シロン」の部分はというと、モナコ出身のドライバー、ルイ・シロン(1899-1979)にちなんでいる。シロンはさまざまなメーカーのマシンで活躍したが、おそらくブガッティでの活躍が最もよく知られているだろう。シロンの名は、2016年に発売されたハイパーカーにも冠されている。

アウディ・ローゼマイヤー(2000年)

アウディが世紀の変わり目に製作したコンセプトカーには、有名なレーシングドライバーのベルント・ローゼマイヤー(1909-1938)の名前が与えられた。ローゼマイヤーは、獰猛なミドエンジンを搭載したアウトウニオン(アウディの前身)のシングルシーターのステアリングを握り、大きな成功を収めた。

このコンセプトカーは、2ドア・クーペでありながらこうしたレーシングカーに酷似しており、エンジンのシリンダー数も16と同じだった。ローゼマイヤー自身は、1938年1月にフランクフルト近郊のアウトバーンA5で陸上速度記録に挑戦し、命を落とした。

ダッジ・レイザー(2002年)

ダイムラー・クライスラーがスクーターメーカーのレイザーと共同開発したこのコンセプトカーは、最高出力約250psの2.4L 4気筒ターボエンジンを搭載するミニマルなスポーツカーである。

もし量産化されていれば、マツダ・ロードスターの面白いライバルとなったかもしれないが、実現しなかった。

三菱セロー(2003年)

セロ(SE-RO)は、市販の軽自動車開発につながったコンセプトカーだ。そのため全長は3.5m未満で、660ccエンジンを搭載している。

磨き上げられたアルミのボディワークは、飛行船のようなスタイルに仕上げられ、市販車らしさはどこにもなかった。これが三菱iの原型であり、これに相当するEVはi-MIEVとして販売され、兄弟車のシトロエンC-ZEROやプジョーi0nも登場した。

トヨタCS&S(2003年)

CS&Sは、2003年末に開催された第37回東京モーターショーにトヨタが出展した6台のコンセプトカーのうちの1台。前輪を電気モーターで、後輪を1.5Lガソリンエンジンで駆動するという、現代のプリウスとほぼ同じハイブリッドシステムを搭載している。

マルチファンクション・タッチスクリーンも特徴的で、2003年当時は非常に未来的なアイデアだった。

ボルボYCC(2003年)

YCC(Your Concept Carの略)は、ボルボによって「女性による現代人のためのデザイン」と説明されたが、今となっては古めかしい表現だ。デザインチームは女性だけで構成され、視界の良さ、実用的なインテリア、パーソナライゼーションなど、可能な限りユーザーフレンドリーなクルマを目指した。

特に独創的な例を挙げると、フロントガラス用のウォッシャータンクにウォッシャー液を補充するのに、わざわざボンネットを開けなければならない理由はないと考え、ボディサイドから液を入れられるようにした。

ホールデン・エフィジー(2005年)

エフィジー(Efijy)の名前は、「effigy(肖像・彫像の意)」をもじったダジャレであると同時に、1950年代のホールデンFJへのオマージュでもある。FJとエフィジーの間には視覚的な類似点がいくつかあるが、その性能は大きく異なる。

エフィジーはシボレー・コルベットのプラットフォームをベースに、最高出力約640psを発生するスーパーチャージャー付き6.0L V8エンジンを搭載した。これは、FJ 10台分に相当するパワーである。

フォード・リフレックス(2006年)

フォードはリフレックスについて、たとえ小型車でも「大胆で、アメリカンで、革新的でありうる」ことを証明するものだと説明した。その革新性とは、2席しかないように見えるボディに3席分のスペースを確保したこと、ディーゼル・ハイブリッドのパワートレインを搭載したことなどである。

その他、ポリッシュ仕上げの20インチホイール、低ロール抵抗のミシュラン製タイヤ、シフトパドル付き6速セミAT、ソーラー駆動のエクステリアライトなどを特徴とする。

サーブ・エアロX(2006年)

サーブ曰く、エアロXは航空機デザインの歴史にインスパイアされたモデルである。このことはコックピットのキャノピーを持ち上げて乗員を乗降させる方式にも表れている。

バイオエタノールを燃料とするツインターボエンジンは400psを発生すると謳われ、細部のスタイリングは将来のデザイン言語を予告していた。残念なことに、エアロXの登場後、サーブは10年ももたなかったため、このような市販車は実現しなかった。

ダッジ・ゼオ(2008年)

未来の自動車としてEVに注目が集まり始めたころに誕生したゼオ。低く構えた4シーターのバッテリーEVで、最高速度は210km/h、0-97km/h加速は5.7秒と謳われた。

ダッジによれば、1回の充電での航続距離400kmとのことだが、3桁のスピードを出せば達成不可能だろう。

ブック・オブ・ソングス(2008年)

2008年のデトロイト・モーターショーに展示された3台のEVコンセプトカーは、いずれも中国文化を象徴するような親しみやすい外観をしている。中国の自動車デザイン会社、北京李氏光明汽車設計有限公司が手掛けたもの。

おそらくトリオの中で最も良い名前が付けられたブック・オブ・ソングスは、最も漫画的でもあったが、ピース・オブ・クラウドや水陸両用のデトロイト・フィッシュもなかなか愛嬌がある。どれも観光地や地方都市、大学のキャンパスや小さな町にふさわしいとされていたが、量産化プロジェクトはあまり進んでいないようだ。

メルセデス・ベンツESF 2009 安全実験車(2009年)

前述のF 100と同様に、SクラスをベースにしたESF 2009は、近い将来市販モデルに搭載されるであろう安全補助装置を世に問うた。ESFとは、「Experimental Safety Vehicle(安全実験車)」の頭文字をとったもの。

シートベルトエアバッグ、プリセーフ衝突回避、双方向車両通信、ナイトビジョンシステムなど、先進的な安全技術が投入された。

フォルクスワーゲン・コンセプト・ブルースポーツ(2009年)

軽量シャシーに低燃費の2.0Lディーゼルエンジンをミドマウントした2シーター・ロードスター。

ディーゼルという点を除けば、トヨタMR2やルノースポール・スパイダー、ロータス・エリーゼに似ている。しかし、フォルクスワーゲンは当初から「デザインスタディであり、当面の量産計画はない」と明言しており、今後もその方針は変わらないようだ。

シトロエン・メトロポリス(2010年)

メトロポリスは、アウディA8 Lよりも長く、マイバッハと同じくらい幅の広い、中国で特に人気のあるタイプの超大型セダンだ。電気モーターと2.0L V6ガソリンエンジンによるハイブリッド・システムを搭載しており、非ハイブリッドの4.0L V8エンジンに匹敵する逞しさを持ちながら、CO2排出量は5分の1と謳われた。

メトロポリスは発売されなかったが、これに似たDS 9が2020年に中国市場に投入された。

GMCグラナイト(2010年)

GMCは大型トラックやSUVでよく知られており、コンセプトカーを作ることはほとんどない。そのため、2010年のデトロイトショーで1.4Lのターボガソリンエンジンを搭載した小さなグラナイトが発表されたときは驚きだった。

量産化の噂は数年間続いたが、2019年にGMCのマーク・アルジャー代表が、同様の小型クロスオーバーを市場に投入する可能性があるかどうか尋ねられた際、「その件に関しては明確にノーとお答えします」と発言している。それ以来、方針が変わったことを示唆する出来事は何も起きていない。

キア・ポップ(2010年)

ポップは3つのシートを備えた先鋭的なEVである。全幅わずか3mのボディで最大限の足元スペースを確保するためにフロントシートは斜めに取り付けられ、リアシートは助手席側の後ろに小さく設けられている。

キアは、次世代車のコンセプトであるかのようには説明せず、「さらに先の未来を見据えている」と述べた。

シボレー・ミレー(2011年)

ソウル・モーターショーで初公開されたシボレー・ミレー。これまでのブランドイメージとは異なるものだったが、スポーティ性を強調するには十分なスタイリングだ。パワートレインは、1.5Lガソリンエンジンと2基の電気モーターで構成されるという、極めて現代的なものだった。

親会社GMは、ミレーは「ブランドの将来の可能性を探るもの」としているが、これはつまり「すぐに量産することはない」という意味である。

シトロエン・トゥビック(2011年)

シトロエンが作ったコンセプトカーの中で、あるいは他社が作ったものの中でも、トゥビックほど風変わりなものはない。9人乗りのミニバンで、シトロエンの有名なHタイプ・バンを大幅に拡張した(そして非常に丸みを帯びた)ようなデザインである。

2017年、トゥビックはオークションに出品され、貰い手を見つけた。

サーブ・フェニックス(2011年)

フェニックス(PhoeniX)は、サーブがスパイカーに売却された直後に発表されたコンセプトカーで、灰の中から蘇った神話上の鳥にちなんで名付けられた。次期9-3向けの新プラットフォームをベースに、フロントに1.6Lターボガソリンエンジン、リアに電気モーターを搭載している。

ジュネーブ・モーターショーの際に発表された声明では、「未来はすでにここにある」とされたものの、結局サーブには未来がなかった。サーブが灰の中から蘇ることはあるのだろうか。

シボレー・コード130R(2012年)

コード130Rは、最高出力150psの1.4Lターボガソリンを搭載した小型の後輪駆動スポーツカーを提案するものだった。

評判は上々で、量産化に対する強い支持もあった。結局は叶わなかったが、GMがそのベースとなる新しいプラットフォームを開発しなければならなかったというのが、最も大きな理由の1つであったと言われている。

キア・プロボ(2013年)

キア曰く、「公道レーサーを彷彿とさせる」というプロボは、実績のある1.6Lターボガソリンエンジンと電気モーターを搭載するスポーティなクーペ/ハッチバック・クロスオーバーだ。

おそらくかなり速かっただろうし、人目を引く外観をしていたのは確かだが、車名のプロボ(Provo)はIRA暫定派(Provisional Irish Republican Army)を彷彿とさせることから、少なくとも英国や北アイルランドで販売するのは難しかったはず……。しかし、量産化されることはなかったので、とりあえずは良かった。

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