WRC世界ラリー選手権は6月10日、SS17~20が行われ、0.8秒差で挑んだ最終SSでセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)を1.5秒上回るタイムを刻んだティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が0.7秒差で逆転優勝を飾った。総合2位はオジエ、総合3位はトヨタのエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が入り、ラッピが今季初、トヨタは今季通算4度目のポディウムフィニッシュを飾った。
競技3日目終了時点でオジエとヌービルが3.9秒差で迎えた総合優勝争い。両者の争いは競技最終日にさらにヒートアップしていく。このうち追いかけるヌービルはSS17~19まで3ステージ連続でステージトップタイムを記録。両者はわずか0.8秒差で6.96kmの最終SS20を迎えた。
競技最終日は暫定順位の低い方からコースへ出走するため、ヌービルが先にコースイン。暫定ステージトップタイムとなる4分52秒9でステージを駆け抜けてオジエにプレッシャーをかける。
最終走者としてアタックしたオジエは4分54秒4でヌービルと1.5秒差のステージ2位。これで0.7秒差でヌービルが逆転し、ラリー・イタリア・サルディニアのウイナーに輝いた。
総合3番手で最終日を迎えたラッピは前後におよそ1分のギャップを抱えていたこともあり、リスクを避けた走りで着実にフィニッシュへ。総合3位表彰台を獲得した。
ラッピはこれが今季初の表彰台で、自身にとっては初優勝を飾った2017年第9戦フィンランド以来、2回目の表彰台となった。トヨタにとっては第1戦モンテカルロ、第4戦ツール・ド・コルス、第5戦アルゼンティーナに続いて、シーズン4度目の表彰台となっている。
最終SSの走行を終えた直後、ラッピは「最高の気分だ、シーズン序盤を考えると特にね。もっと早く表彰台を獲得できたかもしれないけど、自分のミスでだめにすることもあった。本当にうれしいよ」とコメントしている。
またトヨタ勢は前日総合3番手走行中にマシントラブルでリタイアしたヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)も競技に参加。最終SSでマシンが一瞬ストールするハプニングがあったものの総合7位。競技初日にデイリタイアしたオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)は総合8位でフィニッシュし、ともにポイントを持ち帰っている。
WRC第8戦フィンランドは7月26~29日に行われる。
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