2カ月ぶりにスーパーGTマシンの轟音が富士に響く。第4戦公式練習はModulo CIVICが首位発進

　8月3日、静岡県の富士スピードウェイで2024年スーパーGT第4戦『FUJI GT 350km RACE』の走行が始まった。午前中の公式練習では、GT500クラスはModulo CIVIC TYPE R-GT（伊沢拓也／大草りき）、GT300クラスはリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R（佐々木大樹／ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ）がトップタイムを記録している。

　およそ2カ月のインターバルを終え、ファン待望のレースがふたたび繰り広げられる2024年のスーパーGT。シーズン二度目の開催となる富士スピードウェイを舞台に行われる第4戦は、初の350km（77周）レースとして開催される。

　金曜搬入日から晴天に恵まれたサーキットは、走行初日の土曜日も朝から暑さを感じさせる太陽がコースを照らす。午前9時からの公式練習では、走行に先駆け、6月7日に亡くなったチーム・タイサン代表の千葉泰常さんへの黙祷が捧げられた。

　その後始まった公式練習セッションは気温29度、路面温度38度というコンディションで開始。セッション序盤はGT300クラスの車両がスロー走行やスピンする場面こそあったものの、各車ともピットアウト／インを繰り返しながらセットアップを詰めていく。

　セッション途中には気温が32度、路面温度が45度に上昇する。開始から45分を迎えようとしたとき、関口雄飛がドライブする39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraがトラブルからダンロップコーナー先でストップ。車両回収のために赤旗中断となった。

　DENSO GR Supraの回収はすぐに完了し、9時51分から再開。この時点では、GT500クラスは64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTが1分29秒144でトップ、GT300クラスは56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが1分37秒984で首位になっている。

　そのリアライズGT-Rは、再開直後に高速の100Rで単独スピンを喫する場面があったが、大事には至らずコースに復帰している。その後も公式練習は大きなアクシデントなく経過し、10時25分からは10分間のGT300専有走行に入る。

　そのGT300専有走行では、谷口信輝が駆る4号車グッドスマイル 初音ミク AMGが4番手となる以外にタイムを更新する車両は現れず、リアライズGT-Rの1分37秒984がクラストップで終了。2番手には好調キープの88号車JLOC Lamborghini GT3、3番手には6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIが続いている。

　続いて行われたGT500クラスの専有走行では、GT300とは異なりタイムを更新するマシンが多く見られた。セッション終了間際、まず8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTの松下信治が1分29秒017、続いてベルトラン・バゲットの12号車MARELLI IMPUL Zが1分28秒839、さらに100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTの牧野任祐が1分28秒836でトップタイムを次々に更新してくる。

　STANLEY CIVICの首位で終了かと思われた最終盤、さらにトップタイムを更新したのは64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTを駆るGT500ルーキーの大草りきだった。大草は牧野を0.145秒上回る1分28秒691を記録し総合首位に躍り出ると、それを上回る車両は現れず1時間45分の公式練習は終了した。

　トヨタ勢は8番手の19号車WedsSport ADVAN GR SupraがGT500最上位、そのほかの車両も10番手以下に固まる結果となり、やや苦戦を強いられる“夏富士”になるかもしれない。

　2024スーパーGT第4戦富士は、この後14時25分から決勝レースのスターティンググリッドを決める公式予選が行われる予定だ。