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トップレーシングドライバーが語るジムカーナの魅力! レース派も腕を磨くのにもってこいの競技だった

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トップレーシングドライバーが語るジムカーナの魅力! レース派も腕を磨くのにもってこいの競技だった

 この記事をまとめると

■国内外のレースで活躍してきた田中哲也選手が全日本ジムカーナ選手権に参戦した

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■田中選手にとってジムカーナはモータースポーツ活動の原点であった

■コントロール技術や低速コーナーの走り方をジムカーナで学び、それがレースシーンでも活かされている

 田中選手のモータースポーツ活動はジムカーナから始まった

 1988年にFJ1600でレース競技にデビューし、その後はF3やフォーミュラ・ニッポン、スーパーGT、スーパー耐久で活躍。さらにニュルブルクリンク24時間レースやデイトナ24時間レース、ドバイ24時間レースでも活躍するなど、国内外のレースシーンで豊富な実績を持つ田中哲也選手がジムカーナに挑戦した。

 9月30日~10月1日、鈴鹿サーキット南コースを舞台に開催された全日本ジムカーナ選手権・第9戦「NRC鈴鹿BIGジムカーナ」に田中選手がエントリー。1500cc未満の後輪駆動のPN車両を対象にしたPN2クラスに、マツダ・ロードスターで参戦していた。

 前述のとおり、田中選手はレーシングドライバーとして豊富な実績を持つほか、2023年もスーパー耐久のST3クラスに参戦するなど第一線で活躍しているが、じつは田中選手にとってモータースポーツの原点はジムカーナで、「1988年にFJ1600でレース活動を始めたんですけど、その前はジムカーナをやっていました。デビューしたのは1986年です」と語る。

 さらに、ジムカーナを始めたきっかけとしては「大学生のときに父親のクルマで峠を走っていました。その後はセブン(RX-7)を買って走っていたんですけど、そうやっているうちに『レースがしたい』と思い始めて。でも、お金がなかったし、ライセンスも必要だったので、まずはジムカーナから始めることにしました」と語る。

 こうして、1986年にジムカーナを始めた田中選手は、RX-7、トヨタ86、MR-2を乗り継ぎながら3年間に渡ってジムカーナにチャレンジ。当時のジムカーナは年に一度のビッグイベントはあったものの、現在のようなシリーズ化した全日本選手権はなかったことから、田中選手は練習を重ねながら、近畿のシリーズ戦に参戦していた。

 その後、FJ1600でレース競技にデビューした田中選手はステップアップを重ねていき、トップドライバーとして定着した。その間、ジムカーナでの活動を休止していたのだが、「多田さんに誘われたので参戦しました。それが全日本選手権のデビュー戦になります」と語るように、田中選手は2019年の全日本ジムカーナ選手権の最終戦、鈴鹿大会に参戦。田中選手を誘ったのは旧知の仲である多田安男選手で、多田選手のロードスターをシェアするダブルエントリーで、全日本ジムカーナにデビューしたのである。

「31年ぶりのジムカーナだったし、練習もあまりできなかったのでターンがまったくできませんでした」と語るように、2019年の鈴鹿大会はクラス19位に留まったが、その悔しさが田中選手を奮い立たせたのだろう。2023年の鈴鹿大会も多田選手のロードスターでダブルエントリーによる参戦となったが、約3カ月前から練習を重ねており、奥伊吹モーターパークや美浜サーキットで走り込みを行ったうえで、4年ぶりのジムカーナにチャレンジしたのである。

 レースシーンに必要な技術と集中力はジムカーナで身につけた

 こうして自身2度目の全日本ジムカーナ選手権にチャレンジした田中選手だったが、残念ながら出走前に雨が降り始めたことで、第1ヒートはウエットコンディションのなかで出走。「4年前のときよりも入念に完熟歩行したおかげで、イメージどおりに走れていたんですけどね。予想以上にグリップしたところがあってパイロンにタッチしてしまいました」と語るにように、第1ヒートはペナルティが加算されたことで19位に沈んでいた。

 しかし、第2ヒートで田中選手は素晴らしいアタックを披露。第1ヒートの中盤から雨が止み、路面コンディションもドライに変貌。その後、第2ヒートの出走前に雨が降り始める難しいコンディションとなるなか、田中選手は約4.5秒のタイムアップを実現し、26台中7位で完走を果たした。

「最初は分からなかったですけど、ジムカーナを始めたことで、荷重移動など基本的なクルマの動かし方を学ぶことができました。もし、ジムカーナを経験せずに、いきなりレースを始めていたらダメだったでしょうね」と語るように、まさにジムカーナは田中選手の原点。

「ジムカーナは1台ずつアタックするので、バトルに関してはレーシングカート出身のドライバーのほうが上手かったけれど、クルマのコントロール技術は学べたし、FJ1600を始めたときも低速コーナーはうまく走れました。それにジムカーナはタイヤやブレーキの冷えた状態でアタックしなければならないですからね。それを経験したことで集中力が身についたし、レースでも予選が得意になりました」とのことで、ジムカーナで磨いたテクニックがレースシーンでも活かされているようだ。

「全日本ジムカーナはやっぱりレベルが高いですね。トップ争いをしている選手ならレースでも速いと思います。最近はジムカーナからレースへ……といったパターンは少ないけれど、昔は星野(一義)さんや松本(恵ニ)さんなんかもジムカーナをやっていたので、そこで技術を磨いたんだと思います」と語る田中選手。

 さらに、ジムカーナの魅力について「サイドがうまくいったり、いかなかったり……という部分だけでもチャレンジングなところですし、そもそもタイムを測っているので、やっぱり面白い。それはF1だろうとダートトライアルでも変わらないと思います。それに2ペダルのクルマでも楽しめるところもジムカーナの魅力です」と語る。

 レース活動が忙しいだけに、ジムカーナでの活動については未定のようだが、「しっかり練習すれば、まだまだ伸びると思いますよ」と手応えを掴んでいただけに、レースシーンだけでなく、ジムカーナシーンでも田中選手の動向に注目したい。

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みんなのコメント

1件
  • エガちゃんねらー
    感心するのは、よくコースを覚えられるなって事
    俺なら5回パイロンをターンしたところで
    ロストする自信(?)がある
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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