日本でも大人気の輸入車MINI。そのSUVモデルである「クロスオーバー」が、「カントリーマン」としてフルモデルチェンジを果たした。おそらく内燃機関を積むMINIはそろそろ見納め。チェックしておいても損はないぞ!
文/ベストカーWeb編集部、写真/MINI
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■クロスオーバー改め世界共通のカントリーマンへ!
MINIカントリーマン(日本未導入のSE ALL4)
日本の輸入車市場で、つねに販売台数のトップ争いを演じているMINI。手頃なサイズと個性的なルックス、きびきびした走りが魅力だが、2030年初頭にはEV専用ブランドとなることも決定している。
そんなMINIは今年9月、電動化に向けた橋渡しモデルとでもいうべき新型へフルモデルチェンジした。
とはいえMINIの原点ともいえるハッチバックモデルは、EV仕様のみの発表だったため(※後日エンジン仕様も追加予定)、日本市場へはハッチバックよりも先にSUVモデルが先行上陸することになった。それが今回紹介する「MINIカントリーマン」だ。
MINIファンならご存じの通り、カントリーマンとはもともと、BMC時代のMINIのワゴンモデルに付けられていた名前。
BMW傘下となった新世代MINIにおいてはSUVモデルをこう呼んでいたのだが、なぜか日本だけはクロスオーバーという名前で販売され、今回の改名でようやく世界共通の名称へと統一されことになる。
■旧クロスオーバーに比べて130mm長く、25mm広い
エッジを持ちシャープな印象になったエクステリア
そのカントリーマンの詳細だが、ボディサイズは全長4445mm、全幅1845mm、全高1660mm。先代に比べて130mm長く、25mm広く、65mm高くなったことになる。
この拡大は後席や荷室容積に貢献しており、たとえば後席使用時のラゲッジ容量は450Lから505Lへと1割以上拡大した。
エクステリアでは、全体的に丸みを帯びていたフォルムが明確なエッジを持ち、シャープさが増した印象を受ける。ボンネットにも明確な盛り上がりが与えられたのだが、これはパワードームというそうで、BMWのM3のような呼び名だ。
インテリアだが、大幅なデジタル化によってすっきりとした印象が強まった。ステアリングホイール背後のメーター類は廃止され、MINIのアイコンでもあるダッシュボード中央の円形エリアへと表示系が集約された。
円形エリア自体も平板なタッチ式有機ELディスプレイとなったから、まるで丸いお皿がくっついているかのように見える。シフトレバーやパーキングブレーキスイッチもセンターコンソールからは消え去り、円形ディスプレイの下に小さく格納されている。
シートを含むトリムレベルは、今回「クラシック」「フェイバード」「JCW」の3種類から選択できる。クラシックがタン、フェイバードは落ち着いたブルー、JCWがブラック基調のカラーリングとなる。
ドアトリムからダッシュボードにかけても新素材が用いられており、グラデーションで変化する色味が美しい。さらにはMINIエクスペリエンスモードという機能も備えており、ダッシュボード上の発光グラフィックやアンビエントライト、ドライビングサウンドなどが好みに応じて変えられるそうだ。
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■多彩な運転支援機能を搭載
がぜんすっきりしたインテリア。中央の円形部分はタッチ式の有機ELディスプレイに
運転支援機能がアップデートされたことも新型カントリーマンの大きなトピックだ。最大の話題は「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」。親会社でもあるBMWがいち早く日本導入したこの優れた機能が、カントリーマンでも使用できることになった。
この他、アダプティブ・クルーズコントロールやレーンチェンジ・ウォーニング(車線変更警告)、レーンディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告)、クロストラフィック・ウォーニングなどを搭載しているほか、輸入車としては貴重な「ペダル踏み間違い急発進抑制機能」も、BMW車に準じて採用している。
後付けすることが多いドライブレコーダーを標準装備している点もありがたい。前方はもちろん後方録画にも対応しているので、気が滅入るおあり運転の証拠映像なども記録できる。
さらにはインテリジェント・パーソナルアシスタントを搭載しているので、自然な音声でカーナビやエアコンをコントロールすることが可能だ。
■全4グレードでガソリンとディーゼルが選べる
317ps+4WDという快速仕様の「MINI ジョン・クーパー・ワークス・カントリーマン」
MINIカントリーマンのグレード構成だが、ラインナップは全部で4つ。
まずベーシックな1.5L直列3気筒ガソリンターボを積むのが「C」、2Lの直列4気筒クリーンディーゼルターボを積むのが「D」、2L直列4気筒ガソリンターボに4WDシステムを組み合わせた「S ALL4」、高出力な2L 4気筒ガソリンターボを4WDと組み合わせた「ジョン・クーパー・ワークス」となる。
最高出力とトルクだが、「C」が115kW(約156ps)/230Nm、「D」が110kW(約150ps)/360Nm、「S ALL4」が150kW(約204ps)/300Nm、「ジョン・クーパー・ワークス」が233kW(約317ps)/400Nmだ。価格はこの順に489万円、509万円、566万円、667万円となる。
新たにオンラインストアでの365日24時間注文も可能となったMINIカントリーマン。追ってBEV仕様も投入されそうだが、最後となりそうなエンジン仕様を手に入れるのは悪くないだろう!
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