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これぞミドシップの最新進化系 ランボルギーニ・レヴエルトへ試乗 1015psのV12プラグインHV(1)

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これぞミドシップの最新進化系 ランボルギーニ・レヴエルトへ試乗 1015psのV12プラグインHV(1)

進化を重ね続けたミドシップ・レイアウト

V型12気筒エンジンを横向きにミドシップした1966年のミウラで、スーパーカーの機械的テンプレートを創出したといえるランボルギーニ。それ以来、同社は実験的な進化を量産モデルへ落とし込んできた。

【画像】1015psのV12プラグインHV ランボルギーニ・レヴエルト アヴェンタドールと競合スーパーカーも 全114枚

1971年のカウンタックでは、V12ユニットを縦置き。前後の重量配分を改善するため、エンジンの前方へトランスミッションがレイアウトされた。1993年のディアブロ VTでは、センターデフを備える四輪駆動を採用した。

2003年のガヤルドでは、エンジンの後方へトランスミッションが移動し、長いプロペラシャフトが組まれた。同時に、ムルシエラゴとアヴェンタドールでは、エンジンの前方へトランスミッションが位置するレイアウトが残されている。

ランボルギーニは、多気筒エンジンをシャシーの最適な位置へ据えるべく、多様なドライブトレインの構成に取り組んできた。理想的な四輪駆動システムも、探求されてきた。前後の重量配分と、重心高との兼ね合いも。

そして、約60年に及ぶ成果として、新しいソリューションが生み出された。同社初の量産プラグイン・ハイブリッドとして、レヴエルトは極めて重要な意味を持っている。

脱炭素化へ向けた第1歩として、電動化により走行時のCO2排出量の削減を叶えている。ウルスとウラカンの後を継ぐ、次期モデルの足がかりとなるだろう。それでいて、これまでのスーパーカーの進化における最新の回答でもある。

V12は825ps パワーウエイトレシオは過去最高

ボディサイズの大きいレヴエルトは、重さから逃れることは難しい。3基の駆動用モーターと、3.8kWhのリチウムイオン・バッテリーが搭載されている。

ランボルギーニ歴代最軽量のカーボンファイバー製シャシーが開発されたとしても、アヴェンタドールより250kg重い。しかも全長は約170mm長く、全高は約25mm高い。驚くほどの成長率ではないが、明らかに重く大きくなっている。

ちなみに、フロント・サブフレームとキャビン部分のセルがカーボン製。リア・サブフレームはアルミニウム製となる。

それでも、パワーウエイトレシオは過去最高を記録している。搭載方向が180度逆転した、新開発に近いバンク角60度の6499cc V型12気筒エンジン、L545型ユニットが非常にパワフルなためだ。

同社の技術責任者、ルーヴェン・モール氏は、従来の技術をベースに新しいヘッドを載せ、吸気系を一新し、メインブロックを軽量化したユニットだと認めている。シリンダー・ボアとストロークは、先代のL539型ユニットと共有する。

高圧縮比化され、最高出力は825ps/9250rpmに達した。限定販売された、エッセンツァSCV12に並ぶ、9500rpmまで許容する。エンジンの下方にドライブシャフトは備わらず、搭載位置は落とされている。

フロントには駆動モーターが2基載り、149psを発揮。アキシアルフラックス・モーターという小型・高効率なユニットで、駆動用バッテリーはセンタートンネル内に並べられている。

システム総合で1015ps 最高速度は349km/h

8速デュアルクラッチATはV12エンジンの後方に位置し、エネルギー回生も担う3基目の駆動用モーターが内蔵されている。システム総合での最高出力は1015ps。最大トルクは明らかになっていない。

前後の重量配分は44:56。アヴェンタドール SVJの43:57から若干改善した。0-100km/h加速は2.5秒で、0-200km/hは7.0秒。最高速度は349km/hが主張される。

車内空間は、高さ方向に約25mm広げられた。足元の空間も、80mm拡大している。筆者の身長は190cm程だが、シートの背もたれを深く倒すことなく、ヘルメットを被って快適に座ることができた。

ヘルメットを脱げば、ゆとりを感じるほど。ただし、人間工学的には完璧ではないだろう。従来どおり、低く尖った空間に人間が縛られているような感覚は拭えない。

ダッシュボードには、最新モデルらしくモニターが複数並ぶ。中央にはインフォテインメント用のタッチモニターがあり、助手席の正面にもスリムなモニターが用意されている。ドライバーの正面には、メーター用モニターが備わる。

ステアリングホイールには、多くのスイッチ類が配される。少し煩雑かと思ったが、実際にはリムを握る邪魔にはならず、使い勝手が良かった。

シートの後方には、ゴルフクラブのセットが載せられる空間が設けられている。フロントのボンネットを開くと、手荷物を積める収納もある。

気になるお値段は、英国で44万6742ポンド(約8086万円)から。ブガッティ・ヴェイロンよりパワーウエイトレシオが勝ることを考えれば、高すぎるとはいえないだろう。

この続きは、ランボルギーニ・レヴエルトへ試乗 1015psのV12プラグインHV(2)にて。

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みんなのコメント

3件
  • sakutto7150@iclo
    何度も言いますが、大排気量のハイブリッドって何がしたいのかわからない。
  • ネイトン
    マクラーレン・セナみたいだな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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