フェラーリ代表、ルクレールが2位失った原因は周回遅れの”トラフィック＆青旗無視”と主張｜F1メキシコシティGP

　F1メキシコシティGPでシャルル・ルクレール（フェラーリ）は3位となったが、2位を逃した要因のひとつに、周回遅れドライバーの存在があるとフレデリック・バスール代表は主張する。

　ルクレールはメキシコシティGPでランド・ノリス（マクラーレン）とマックス・フェルスタッペン（レッドブル）の争いの隙を突いて、チームメイトのカルロス・サインツJr.と共にワンツー体制を築いた。

　ただ終盤にルクレールは3番手のノリスに対して4秒以上あった差を詰められた。残り15周以降、ルクレールは周回遅れとなっていたリアム・ローソン（RB）やランス・ストロール（アストンマーティン）を処理する際に、タイムロスしてしまい、ノリスに一気に真後ろまで迫られることになった。

　以降はディフェンスを続けていたルクレールだったが、62周目の最終コーナーでコースオフを喫してしまい、その隙にノリスが先行して2番手に浮上。そのままレースはフィニッシュを迎え、ルクレールは3位となった。

　フェラーリのバスール代表は、終盤にノリスのほうが速かったという評価に反対。ルクレールが差を詰められてしまったのはトラフィックが要因であり、さらにストロールを抜く際にタイムとタイヤの温度を失ってしまったと主張している。

「それ（レース終盤はノリスのほうが速かったということ）はあなた達の分析だが、私はそれにはあまり同意できない。シャルルは良いペースだったと思う。だが我々はブルーフラッグを受けたドライバー達によって、3秒を失ったんだ」

　バスール代表はそう語る。

「そして我々はその段階でタイヤの温度もかなり冷えてしまう結果となった。彼はミスを犯したが、序盤からレースはコントロール下に置かれていたと思う」

「シャルルは昨日、3番手や4番手では満足していなかったが、今日は良いレースをした。ブルーフラッグの話については少し苛立たしいね。それのせいで我々は2位を失ったんだ。ただ最終的には、それは仕方のないことだ。我々は今、次のレースに集中して、この事は忘れなければならない」

「ブルーフラッグが出ている相手とコーナー5つ分も一緒に走ったというのは不運ではない。それは相手のミスだ」

　バスール代表は、この件についてSky Sports F1に対してもう少し詳しく説明している。

「ルクレールは、何人かの馬鹿共のトラフィックに巻き込まれて3～4秒を失った。ノリスは舞い戻ってきたが、シャルルは少しプッシュしすぎたかもしれない。おそらく、彼ら（周回遅れのマシン）といたときに、タイヤの温度が少し下がってしまったのだろう」

「正直に言って、彼らはブルーフラッグを尊重すべきだ。なぜFIAが彼らを罰しないのか理解できない。我々はノリスに4秒差をつけていたんだ。それが3人の相手をしたあとでは、1.2秒だとか1.3秒になってしまった」

　なおルクレール本人は、メキシコシティGPにおけるノリスの速さは間違いなかったと考えており、迫られた後にディフェンスすることは難しかったと話した。

「ランドは飛んでいるようだった。レース序盤にマックスとランドの間で何が起こったにせよ、彼がかなり遅くなったのは僕らチームとしてかなり幸運だったと思う」

　ルクレールはそう語った。

「彼のセカンドスティントは本当に印象的だった。僕のほうからしてみると、前に留まる方法は無かった。本当に難しいだろうということは分かっていたんだ」

「最終コーナーをうまくクリアしなければいけないというのは分かっていたから、そのために全力を尽くした。でも限界を越えてコースオフして、ポジションを失ってしまった」