最近のF1の流れとして、リバティ・メディアがパドックを開放し収益化を図るべく、裕福なファンにパドックへのアクセスを可能にする”パドックパス”を各グランプリで何百と販売するようになった。
パドックに賑わいがもたらされた一方で、ドライバーたちはホスピタリティからガレージへ移動しようとする度にパーソナルスペースへの配慮を欠いた一部のファンに押されたり、引っ張られたりするという現状にストレスを感じているようだ。
■リカルド、F1メキシコシティGPでの角田裕毅との接触を説明「僕が100%悪いわけじゃない……あのコーナーで抜くつもりはなかった」
エルマノス・ロドリゲス・サーキットで行なわれているF1第20戦メキシコシティGPは、かつてないほどの狂乱となり、ドライバーは屋外に出ると群衆に取り囲まれ、怖い思いをするほどとなった。
結果として予選後はTVの囲み取材を終えたドライバーたちはFIAのホスピタリティビルを通り、より静かなパドックエリアへの裏ルートへと案内されることとなり、一部チームはホスピタリティの外に配置する警備員を増員している。
ファンに関する話題は金曜日の夜に行なわれたドライバーズブリーフィングでも取り上げられ、メキシコシティGPでの状況については、ほとんどのドライバーが複雑な胸の内を明かしていた。
「ファンが周りにいるのは好きだよ」
そうカルロス・サインツJr.(フェラーリ)は言う。
「みんなが周りにいて、応援してくれるのは本当にうれしい。特に僕はラテン系だし、ある種特別な関係にあると思う」
「僕が唯一望んでいるのは、みんなに落ち着いて欲しいということだけ。僕らはパドックにいるんだから、誰かを押しのけたり、叫びすぎたりしてはいけない」
またピエール・ガスリー(アルファタウリ)は、ファンを取り巻く状況によりパドック内での行動が制限されていると認めている。
「ファンを(パドックに)入れることは良いことだと思う」とガスリーは言う。
「でも、僕らに必要なスペースを守ってくれないゲストがいるのも事実だ。予選直前にガレージにやってきて、チームの人間でもないのに写真を撮らせてくれと頼んでくる人もいる」
「僕らはここで働いているし、できる限りファンのために時間は割いている。でも今週末はあえてホスピタリティの外に出ないことにしたんだ。そうじゃないと人だかりができてしまうし、かなりてんてこ舞いになってしまうからね」
「昨日の朝パドックに着いたら僕のバッグが開いていてパスポートも開かれていた。全く気が付かなかったよ」
「ドライバーズブリーフィングでもその話をした。子どもたちを始めみんなが本当に楽しんでくれているのを見れて素晴らしいと思う。でも僕らに声をかけるべき場所や、少し距離を置くべきタイミングを理解する方法を見つけてほしいんだ」
ファンと強い繋がりを持ち、F1界でも指折りの”ナイスガイ”であるマクラーレンのランド・ノリスとダニエル・リカルドも、そうした出来事について土曜日の夜に長い時間語り合っていた。
そして特に注目が集まるルイス・ハミルトン(メルセデス)やマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、メキシコで母国GPを迎えたセルジオ・ペレス(レッドブル)と比べると、ノリスとリカルドがある程度楽な存在であることも鑑みると、事態は深刻だということが見えてくる。
「ここにファンがいるのは素晴らしいと思う。特に子どもがいる時はね」
そうノリスは語る。
「ある意味、子どもたちの行動はコントロールできないし、子どもは子どもだ。それはそれでクールなことだ」
「彼らはいつか僕らのいる舞台に立ちたいと思って、僕らのやっていること、憧れの存在やヒーローになることを夢見ているんだ。それはクールなことだし、楽しいこと。人生そのものだよね」
「でもそれよりも年齢が上の人たちは、パーソナルスペースを尊重することがあまりないように思う。パドックにいること、僕らと同じように近くにいることをラッキーに思うべきだ」
「常に裏道を通っていくことも僕らとしては容易なことだし、文字通り人を押しのけて、全くサインをしないことだってできるけど、僕らはそうしたくない。僕らは喜んで皆に会いたいし、サインもしたい。パドックも歩きたいんだ」
「でももう少し、僕らのパーソナルスペースや境界線などに対して、みんなが敬意を払う必要があると思う」
リカルドはノリスの意見に賛同し、F1がより多くの人々をパドックに受け入れるようになったことで、今回のような新たな問題も生まれてきたと指摘する。
「正直なところ、確実に今年はより賑やかになっている」
そうリカルドは言う。
「ここには良い面と悪い面があると思う。以前はパドックには賑わいもなくて、8~10年前のパドックはかなり退屈な場所だったんだ」
「だから僕はパドックが賑やかなのは好きだし、楽しい場所であるべきだと思う。だけど、境界線も必要だ」
またリカルドは、パドックパスを手にした人には従うべきルールが設けられるべきだと提案している。
「少なくとも、パドック内のルールみたいなガイドラインは必要だと思う」
リカルドはそう続ける。
「さっきも言った通り、僕は賑わいを感じたい。正直に言えば警備員は要らないし、集団で歩くのも、人の間をすり抜けていくのもイヤだ。みんなと写真を撮りたいし、サインもしたい」
「もしみんなが『お願いします』『ありがとう』と言って少しは敬意を払ってくれるなら、僕らも当然、みんなにお返しを続けられると思う」
「正直に言えば、『お願いします』とか『ありがとう』と言わない人を僕はよく注意している。何も言わずに駆け寄ってきて、自分勝手やって去っていく人がいるんだ」
「そうされると、ちょっと利用されている気がするんだ。何かガイドラインを作れば、それが助けになるかもしれない。そうすれば、もう少し冷静になってくれるかもしれない。変わってほしいとは思わないけど、大人は大人らしく行動すべきだと思うんだ」
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