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バニャイアが最終戦を優勝で締めくくり、2年連続での戴冠。マルティンは痛恨の転倒で王座逃す/第20戦バレンシアGP

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バニャイアが最終戦を優勝で締めくくり、2年連続での戴冠。マルティンは痛恨の転倒で王座逃す/第20戦バレンシアGP

 11月26日、MotoGP第20戦バレンシアGPの決勝レースがスペインのリカルド・トルモ・サーキットで行われ、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が優勝を飾り、2023年シーズンのMotoGPチャンピオンを獲得した。

 2023年シーズンのタイトル争いを21ポイント差で迎えた今大会。土曜日に行われたスプリントレースで、ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)が優勝を飾ったことで、バニャイアとの差は14ポイントに縮め、自力で王座決定を決勝レースへと持ち込んだ。

バニャイアが優勝。チャンピオン獲得【順位結果】2023MotoGP第20戦バレンシアGP 決勝

 午前のウォームアップ走行では、ヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)がトップタイムをマークし、ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)、マルティンが続く結果となった。なお、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が前夜からの発熱により、走行を見合わせていた。

 ウォームアップ走行の終盤には、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)のマシンから白煙が上がり、オレンジディスク旗が振られる場面があった。最終的にはピットに戻ってスペアマシンに乗り換えて走行を行っていたが、一時的に走行を続けてしまったため、決勝では3グリッド降格ペナルティが科された。

 これにより、スターティンググリッドに変動があり、2連覇を狙うバニャイアがポールポジションからのスタートと有利な状況で挑むことに。ザルコが2番グリッド、ジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が3番グリッド、ビニャーレスが4番グリッドからとなった。

 2023年シーズンの最終決戦となる決勝レースは現地時間15時に火蓋が切られ、気温19度、路面温度24度のドライコンディションでスタート。バニャイアがホールショットを奪うと、その後ろにビンダーとミラーのKTM勢が続くが、2コーナーでマルティンが一気に2番手に上がり、バニャイアを追う。後方ではマルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)が早々に転倒を喫している。

 3周目に入ると、1コーナーで後ろから迫るマルティンがバニャイアと軽く接触し、大きくコースを外れて8番手まで後退。これにより、先頭のバニャイアと2番手のビンダーとのギャップはやや広がる状況となる。後方4番手にはザルコ、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が続く。

 マルティンは猛攻を続けて順位を挽回していくが、6周目まさかの出来事が起こる。マルティンが4コーナーでマルク・マルケスを交わそうとした際、ふたりの間でやや接触があり、2台同時にクラッシュ。これによりマルティンの王座への道は閉ざされ、この時点でバニャイアの王座が決定した。

 先頭集団では、バニャイアがビンダーとミラーに先行を許して3番手まで後退し、KTM2台がレースを引っ張る展開となった。先頭に躍り出たビンダーは後方を引き離しにかかり、レース折り返し時点ではミラーとのギャップは1秒ほどに広がっていた。また、ミラーもバニャイアとの差を広げて、トップ3台のギャップが等間隔に広がる。

 後方では10周目にエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)、11周目にはアウグスト・フェルナンデス(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)が転倒。そんななか、14周目に先頭を走るビンダーにミスがあり、誤ってロングラップペナルティエリアを走行。そのため6番手までポジションを下げて、ミラーが先頭へと変わる。

 ミラーを先頭に、バニャイアが2番手、ザルコが3番手に続く展開となった。順位を下げてしまったビンダーは猛攻を続ける際に、強引なパッシングシーンがあったため、1ポジションダウンのペナルティが科された。それでも見事なオーバーテイクを披露して挽回を図っていく。

 19周目、独走体制を築いていたミラーがまさかの転倒でバニャイアが再び首位に立つ。すぐ後ろにはザルコがつけていたが、その後方ではビンダーとファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ・レーシングMotoGP)のバトルが勃発。残り5周でディ・ジャンアントニオが3番手に上がり、表彰台圏内へと這い上がると、さらにその後ザルコに襲いかかっていく。トップ3台の中で抜群のペースを保っていたディ・ジャンアントニオは残り2周で2番手に浮上する。

 さらにトップ3台が接近し、三つ巴のバトルを展開。勢いのあるディ・ジャンアントニオはバニャイアに積極的に仕掛けてオーバーテイクのタイミングを伺う。しかし、最後は抑え切って決勝レースとタイトル争いともにバニャイアに軍配が上がり、2位はディ・ジャンアントニオ、3位にザルコが続く結果となった。体調が心配されたクアルタラロは11位、ホンダ唯一の完走となった中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は12位で終えている。

 この結果、バニャイアが2023年シーズンのMotoGPチャンピオンに輝き、2年連続でのタイトル防衛を果たした。また、チームチャンピオンはプリマ・プラマック・レーシングが獲得したため、2年連続トリプルクラウン達成とはならなかったが、コンストラクターズランキングはドゥカティが圧倒的大差をつけて獲得したため、2023年は2冠となった。

 自力で王座決定を決勝レースへと持ち込んだマルティンは、悔しさが残る転倒リタイアとなり、ランキング2位で終えることとなった。また、同タイミングで転倒を喫したマルク・マルケスも11年間をともにしたホンダでのラストレースとなったが、リタイアで締めくくるという悔しい結果で終えている。

 また、今シーズン限りでホンダから離脱するアレックス・リンス(LCRホンダ・カストロール)も転倒リタイアとなった。2024年シーズンはKTMのライダーを務めることから一旦一線から退くことになるポル・エスパルガロ(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)も転倒を喫したが、14位で完走を果たしている。計7台のクラッシュが相次ぐ波乱のレースで、2023年シーズンは幕を閉じた。

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