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ヴァルキリーLMHのル・マン優勝プロジェクト、復活! アストンマーチンが2025年からのWEC&IMSA参戦を表明

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ヴァルキリーLMHのル・マン優勝プロジェクト、復活! アストンマーチンが2025年からのWEC&IMSA参戦を表明

 アストンマーチンは、2020年代に頓挫していた“ヴァルキリー”によるル・マン24時間参戦プロジェクトを復活させることを明らかにした。これで彼らは2025年から、1959年以来となるル・マンでの勝利を正式に目指すこととなる。

 この発表は、アストンマーチンF1チームの拠点があるシルバーストンのAMRテクノロジーキャンパスにて行なわれた。タッグを組むのはWEC(世界耐久選手権)やIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で提携しているハート・オブ・レーシングで、彼らはWECのハイパーカークラスとIMSAのGTPクラスで少なくとも1台のヴァルキリーを走らせる。

■引く手数多のバンドーン、来季WECとフォーミュラEに並行フル参戦もアストンマーチンF1でのリザーブ継続を望む

 WECに関しては、ル・マン24時間では2台体制で参戦する可能性も否定されていない。そしてIMSAについては、現在最高峰クラスのGTPはLMH(ル・マン・ハイパーカー)と共通規格であるLMDh車両によって争われているが、アストンマーチンが同シリーズにLMHで参戦する初めてのメーカーになりそうだ。

 アストンマーチンが最後にル・マンで総合優勝を狙ったのは2011年。プロドライブが運営するアストンマーチン・レーシングが開発したLMP1マシン『AMR-One』での参戦だった。それから14年越しに、彼らはル・マンの舞台に戻ることとなる。

 今回の発表に際し、アストンマーチン・ラゴンダのエグゼクティブ・チェアマンであるローレンス・ストロールは次のように述べた。

「パフォーマンスはアストンマーチンのあらゆる活動の源であり、モータースポーツはその卓越性を追求して表現する究極の場だ」

「我々は遥か昔からル・マンに参戦し、その輝かしい努力によって1959年に優勝し、過去95年間で19回のクラス優勝を果たした」

「今、我々はアストンマーチン史上最速の市販車にインスパイアされたレーシング・プロトタイプ車両で新たな歴史を刻むべく、この舞台に戻ってくる」

 また、ハート・オブ・レーシングのチーム代表であるイアン・ジェームズも「アストンマーチンを耐久レースの頂点に返り咲かせることができるのは光栄なことだ」とこれに付け加えた。

 ヴァルキリーでのWEC参戦プロジェクトは当初、2021年からのル・マン挑戦を目標として2019年に発表されたが、翌2020年初頭に白紙に。しかし、その計画は少し形を変えて復活することになった。

 アストンマーチンは元々、メーカーが市販のスーパースポーツカーをベースにLMH車両を開発できるというルールを利用する予定だった。そもそもヴァルキリーの出発点は、オリジナルのLMHデザイン規則を基に開発された究極のサーキット専用車両『ヴァルキリーAMR Pro』なのだ。しかし2025年に登場するヴァルキリーは、トヨタ、フェラーリ、プジョーのLMH同様に、純粋なプロトタイプ車両として開発される。

 これについて、新たにアストンマーチンの耐久モータースポーツ責任者となるアダム・カーターはmotorsport.comにこう説明した。

「AMR Proは、基本的には誰もが購入できてサーキットで走らせることができるル・マン・プロトタイプであり、1000馬力、1000kgとLMP1相当のパフォーマンスを備えている」

「新しいレースカーはAMR Proをベースにしており、これは多くのチャンスを与えてくれる」

 なお、新型のヴァルキリーLMHはハイブリッド非搭載となり、オリジナル版にあったリヤアクスルからのエネルギー回生システムは廃止される。つまりパワー供給は6.5LのV12エンジンからのみとなる。

 このプログラムは、シルバーストーンに新設されたアストンマーチン・パフォーマンス・テクノロジーズ部門が、カーターの指揮の下で進めることとなる。また、オリジナルのヴァルキリーLMHとAMR Proを開発したマルチマティック・モータースポーツは、今後もプロジェクトの主要パートナーであり続ける。

 カーターによると、アストンマーチンはヴァルキリーのコース上での実走行テストを「来年の早い時期に」実施する可能性が高いようだ。そして車両のホモロゲーションは、デビューを果たす2025年1月のIMSA開幕戦デイトナ24時間に先立ち、来年秋頃に予定されている。

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