期待の日産GT-Rは順調に走行中
スタートから9時間が経過したニュル24時間レース。決勝は15:30(日本時間22:30)にスタートを切ったが、30分ほど経過した時点で雨が降り始める。とくにコースの北側で雨脚が強くなり、なんとサーキットの一部には雹(ひょう)が落ちてきた! スタート時点でほぼ全車がスリックタイヤを履いていたため、スピン&コースアウトするマシンが続出! スタートから1時間も経っていないところで、レースは一時赤旗中断となった。
【ニュル24時間】トヨタ自動車の豊田章男社長がサプライズで予選アタック!
19:00からフォーメーションラップがスタート。予定よりも長くセーフティカーランが続いたが、20:00過ぎにようやく再スタートが切られた。この時点で24番グリッドからスタートした35号車 Nissan GT Academy Team RJNのNISSAN GT-R NISMO GT3は21位、予選初日にクラッシュしてしまった24号車 Team ZakspeedのGT-R GT3は、55番手からのスタートながら22位まで順位を挽回。
折り返し地点の12時間経過時点で35号車は17位をキープ、24号車はトラブルでピットイン中、56位までポジションを落としている。現在雨は止んでおり、コース上はほぼドライ。上位勢は1位:88号車 メルセデス AMG GT(HARIBO Racing)、2位:4号車 メルセデス AMG GT(AMG-Team Black Falcon)、3位:9号車 メルセデス AMG GT(AMG-Team Black Falcon)。トップ10の布陣はAMG GTが4台、BMWが3台、アウディR8 LMSが2台、ポルシェが1台となっている。
日本のスーパーGTで日産チームの総監督を務めているニスモ執行役員の田中利和さんは、「今年はGT3のライバル勢が続々と2016年モデルの新車を投入しており、予選から相当な速さを見せています。ただし、われわれはまわりの速さに惑わされることなく、自分たちのペースでコンスタントに走行することを重視しています。ニュルは天候が目まぐるしく変わりますし、耐久レースは最後にチェッカーを受けなければ意味がありません。昨年の総合9位以上を目標に頑張ります」とスタート前に語っていた。
今年はメルセデス AMG GTやBMW M6 GT、アウディR8 LMSなどが、こぞって新車に切り替わった。GT3マシンがエントリーするSP9クラスのラップタイムは昨年よりもかなり速くなっている。ただし、新車勢は皆「24時間レース初体験」。決勝では新車につきもののトラブルという不安要素もある。昨年、このレースをシングルで完走しているGT-Rの武器は「信頼性」。ニスモの田中さんが言うように、安定したペースでコンスタントに走り切ることができれば、昨年を上まわるリザルトも十分に期待できる!
(文:GT-R Magazine 野田航也 写真:増田貴広)
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