ニンジャZX-4R SEとニンジャZX-4RR KRTエディションの2グレードを展開
かつては各メーカーがラインアップし、日本車のお家芸とも言えた「400cc 4気筒」。しかし2022年にホンダ CB400スーパーフォア/スーパーボルドールが生産終了で絶滅……と思った矢先、2023年2月にカワサキが新開発の400cc 4気筒エンジンを搭載するスポーツモデル「ニンジャZX-4R」を海外で発表しました。
すると、すぐさまカワサキモータースジャパンは「日本導入は2023年秋予定」と発表。2023年3月に開催された大阪/東京のモーターサイクルショーに実車を展示し、多くのライダーから注目を集めました。
【画像18点】「令和の400cc4気筒!」カワサキ・ニンジャZX-4Rの全車体色、グレードによる違いを写真で解説
そして、ついに日本仕様の詳細が明らかに。発売は当初の発表よりなんと前倒しの2023年7月15日(土)!
ニンジャZX-4R SE(112万2000円)とニンジャZX-4RR KRTエディション(115万5000円)の2グレード展開となります。気になる日本仕様のスペックも公開されました。
そうしたグレード展開やスペック含め、当記事では改めてZX-4Rシリーズの特徴を解説していきます。
399cc並列4気筒エンジンは日本仕様も77馬力、ラムエア加圧時は80馬力!
注目のエンジンは新開発の排気量399ccの水冷並列4気筒DOHC4バルブで、2023年2月の海外仕様発表時には最高出力77ps、ラムエア加圧時は80psという数値が公開されましたが、日本仕様もこの数値。
最高出力77ps/1万4500rpm、ラムエア加圧時最高出力80ps/1万4500rpm、最大トルク4.0kgm/1万3000rpmとなっています。
高回転・高出力型エンジンなのは明らかですが、低中回転域のトルクもあり、街乗りなどでの扱いやすさも配慮されているとのこと。もちろん本領発揮は高回転域のパワーで、特に1万~1万5000rpmでエキサイティングなフィーリングが得られるといいます。
400ccといえど、最新のスポーツバイクだけに電子制御機構も搭載されています。
エンジンの出力特性を切り替えるパワーモード、トラクションコントロールを搭載。それぞれがスポーツ/ロード/レインのライディングモードに応じて切り替わります。また、クイックシフターも装備されています。
パワーモードはフルパワーとローパワーの2段階、トラクションコントロールは3段階のレベルで、ライディングモード「ライダー」では各項目をマニュアル設定することもできます(ライダーモードではトラクションコントロールのカットも可能)。
2つのグレードでどこが違う?
先にも紹介したように、日本国内ではニンジャZX-4R SEとニンジャZX-4RR KRTエディションの2グレード展開となりますが、エンジン性能に変わりはありません。
大きな違いは装備とリヤショックです。
■ニンジャZX-4R SE
ニンジャZX-4R SEはスモークタイプのスクリーン、USB給電ソケット、フレームスライダーを標準装備し、リヤショックはカワサキの大排気量スポーツモデルでおなじみの「ホリゾンタルバックリンクリヤサスペンション」を採用。
同機構はショックユニットとリンクをスイングアーム上部に配置し、エンジンや排気の熱による影響を低減し、安定した減衰性能を確保できるのがメリットとなっています。
■ニンジャZX-4RR KRTエディション
一方、ニンジャZX-4RR KRTエディションはリヤショックにニンジャZX-10Rと同タイプのSHOWA製「BFRC-lite」(バランス・フリー・リヤ・クッション・ライト)を採用。サーキット走行などでは高い接地感を発揮するだけでなく、街乗りやツーリングにおける快適な乗り心地も両立。また、伸び側・圧側の減衰、プリロードの調整ができるフルアジャスタブルとなっています。
車体はスーパーバイク世界選手権参戦マシン「ニンジャZX-10RR」の設計思想を継承
フレームは高張力鋼製のトレリスフレームで、その設計にはスーパーバイク世界選手権で活躍するレーシングマシン・ニンジャZX-10RRのノウハウが生かされています。
リヤサスペンションはグレードによって異なりますが、フロントサスペンションは両車ともにインナーチューブ径37mmのSHOWA製「SFF-BP」(セパレート・ファンクション・フロントフォーク・ビッグ・ピストン)でプリロードの調整が可能。
「SFF-BP」とは片側のフォークをスプリングとダンパー、もう一方はスプリングのみとするフロントフォークで、特にストローク初期のスムーズな動きが特徴。ブレーキング時の姿勢変化が穏やかになるのと同時に、高い接地感を与えてくれるというメリットがあります。
フロントブレーキは290mmダブルディスク+異径ピストンの対向4ピストンラジアルマウントモノブロックキャリパーの組み合わせ。リヤブレーキは220mmディスクにデュアルピストンキャリパーの組み合わせで、前後ブレーキともABSが装備されます。
メーターは4.3インチのフルカラー液晶で、自動調光機能を備えたもの。背景色は白と黒から選択できます。
ツイントリップ、時計、水温、電圧、ストップウォッチ、メンテナンス時期のアナウンスなど機能も多彩。
メーター表示パターンを「サーキットモード」にすると、ラップタイムと回転計の1万回転以上が大きく表示されるようになります。
カワサキの専用アプリ「RIDEOLOGY THE APP」でスマートフォンと連携させると、電話やメールの着信をメーターに表示させることができるほか、スマートフォンで車両情報やGPS情報に基づいた走行ルートなどを確認することも可能です。
カワサキ ニンジャZX-4Rシリーズ主要諸元
【エンジン・性能】
種類:水冷4サイクル並列4気筒DOHC4バルブ ボア・ストローク:57.0mm×39.1mm 総排気量:399cc 最高出力:57kW<77ps>/1万4500rpm ラムエア加圧時は59kW<80ps>/1万4500rpm 最大トルク:39Nm<4.0kgm>/1万3000rpm 変速機:6段リターン
【寸法・重量】
全長:1990 全幅:765 全高:1110 ホイールベース:1380 シート高:800(各mm) タイヤサイズ:F120/70ZR17 R160/60ZR17 車両重量:190kg(ZX-4R SE) 189kg(ZX-4RR KRTエディション) 燃料タンク容量:15L
【価格】
ニンジャZX-4R SE:112万2000円
ニンジャZX-4RR KRTエディション:115万5000円
車体色ラインアップは、ニンジャZX-4R SEがメタリックフラットスパークブラック×メタリックマットグラフェンスチールグレー、キャンディプラズマブルー×メタリックフラットスパークブラックの2色。
ニンジャZX-4RR KRTエディションはその名の通り、カワサキレーシングチームをイメージしたグラフィクのライムグリーン×エボニーの1色となります。
まとめ●モーサイ編集部・上野 写真●カワサキ
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みんなのコメント
かつてのZXR400辺りで80万円くらいでしたから、まあそんなものですかね。
と云うか、レーサーレプリカ全盛期の価格が今思えば安かったのかもしれません。
メーカーが技術の粋を尽くして開発したマシンですからね。
2スト250ccが60万で買えたわけですし。
ただ売れるかどうかは別かもしれません。
この金額を出すとなると大型買えますしね。