スクーデリア・フェラーリとシャルル・ルクレールは、先週末のモナコGPでの歴史的な勝利を祝う時間があまりなかった。その理由は、チームの大半のメンバーが5月28日から2日間行われたタイヤテストのため、フランスのポール・リカールに向かったからだ。
ルクレールとチームメイトであるカルロス・サインツは、ともにモナコで使用された『SF-24』の1台で走行したが、南仏のテストコースは伝統的なストリートサーキットよりもはるかに高速なキャラクターであるため、クルマの機械的および空力的な構成は大きく異なっていた。
F1第8戦モナコGP分析(2)勝者フェラーリのアップグレード版リヤウイングとユニークな開発戦略
このテストはもちろんピレリが主催したもので、同社は2025年用タイヤの開発を継続するとともに、インターミディエイトおよびフルウエットタイヤの新たなレンジにも注力している。5月末にウエットタイヤをテストする必要があったため、このセッションの会場としてフランスのサーキットであるポール・リカールが選ばれた。このコースには独自の散水システムがある。
走行初日の火曜日はサインツが2025年型プロトタイプのスリックタイヤをテストした。彼はほとんどの時間をサーキットのロングバージョンを走行して過ごした。これは2018年から2022年の間にフランスGPで使用されたバージョンで、ミストラルストレートの途中にシケインがあるパターンだ。サインツは768kmを走行。これはグランプリの走行距離2回分を超えており、ピレリに分析すべき多くの新しいデータをもたらした。
翌日はルクレールの番だったが、ピレリはこの2日目の走行をインターミディエイトとフルウエットのテストに充てた。メインサーキットの外周は5.8kmとなっているが、ルクレールは長さが3.5km強の短縮版のコースを走行することとなった。さまざまなコンストラクションとタイヤデザインを試しながら、モナコGPの新ウイナーは585kmを走行した。
ピレリのマリオ・イゾラのコメントから判断すると、収集されたデータは非常に役立つものになったようだ。「この2日間にわたり、非常に有益なテストができた。この間に、スリックタイヤのコンパウンドと構造の開発プログラムを進めることができただけでなく、エクストリームおよびインターミディエイト・ウエットタイヤのソリューションもようやく試すことができた。これは昨年の冬にテストできなかったものだ。ここでは、サーキットの散水システムのおかげで、アスファルト上の水位を一定に保ち、さまざまなプロトタイプを比較することができる」
いずれにせよ、イゾラは結論を急ぐことに注意を促し、「もちろん、テストでは再現できない多くの要因、たとえば気象条件などを考慮する必要がある。今日のポール・リカールは美しい晴天だったからね。さらに、このコースはタイヤにとって特に厳しいコースではないが、それでも我々は多くのデータを収集した。今後はそれらを分析し、開発をどの方向に向けて継続べきか検討する」と述べ、次のように締めくくった。
「ドライタイヤのテストプログラムはさらに進んでおり、2025年シーズンに向けたF1タイヤの構造とコンパウンドの決定に近づいている。1350kmにおよぶ非常に実りあるテストだった。フェラーリとそのドライバーたちのサポートに感謝したい」
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みんなのコメント
地元優勝でもゆっくり出来ないなんて
なんか可哀想