PCIが代理店 ロイヤルエンフィールド
執筆:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)
【画像】メテオ350 じっくり見る【デザイン/細部】 全43枚
ロイヤルエンフィールドが、中型二輪免許で運転できる新型イージークルーザー「メテオ350」を、11月中旬より日本で販売開始すると発表した。
ロイヤルエンフィールドは、まだ日本では知名度がさほど高くないが、1901年に最初のモーターサイクルを製造し、現在も生産されている世界最古のモーターサイクル・ブランドだ。
発祥はイギリスだが、現在はインドの自動車メーカー、アイシャー・モーターズの一部門となっている。いまや、ミドサイズ・セグメント(250~750cc)のモーターサイクル市場ではグローバルリーダーとなっている。
インドとイギリスに設計・開発を行うテクニカルセンターを構え、南インドに2か所の生産拠点を持ち、年間の生産台数は約70万台に達する。
世界60か国以上に790以上の販売拠点があり、日本でもPCIが輸入総代理店契約となって販売店は各地に15店舗が存在する。
空冷単発ユニットについて
メテオ(Meteor)とは、1952年に発表され、その耐久性の高さで評判となったモーターサイクルの名を受け継いでいる。
エンジンは、最高出力20.2bhp/最大トルク27Nmを発生する349ccのロングストローク空冷単気筒SOHCで、電子制御式フューエルインジェクションを備える。
バランサーシャフトを内蔵したことで、ロイヤルエンフィールド特有の「ドスン」というエンジン音は維持しながら、スムーズで快適な操作性を実現したのがトピックだ。
5速のギアボックスは、5速をオーバードライブとすることでストレスのない高速クルージングを可能にし、7プレート・クラッチの採用で操作は軽く、市街地でのギアシフトもスムーズに行える。
また、ツインダウンチューブスプラインフレームの採用で、ワインディングロードでも自信をもって走行でき、高速道路ではしっかりとした安定感のある走りを、そして混雑した市街地では快適に操作できるように設計。
765mmという低めのシートと、足が前に出るライディングポジションはクルーザーらしいもので、渋滞時には足をおろしやすく、ロングツーリングもしやすいものだ。
3種のグレード 価格情報
足まわりでは、フロントに100/90-19、リアに140/70-17のチューブレスタイヤとキャストホイールを標準装備。ブレーキはフロント300mm、リア270mmのディスクとデュアルチャンネルABSを装備した。
また、「ロイヤルエンフィールド・トリッパ―」と名づけられたターンバイターン・ナビゲーションシステムも標準装備。このシステムはグーグルマップをベースとし、モーターサイクル用のナビゲーションを用いて目的地に到着するまでの最適なルートをメーター右のサブメーターに表示する。
メテオ350には、「ファイヤーボール」「ステラー」そして「スーパーノヴァ」の3グレードを設定。
「ファイヤーボール」は、シングルタンクカラーと、タンクカラーにマッチしたホイールリム・ライニング、ブラックアウトされたパーツと機械加工されたフィンで仕上げられエンジンが特徴のエントリーグレード。価格は、59万6200円。
「ステラー」は、統一されたタンクとボディパーツ、クローム仕上げのハンドルバーとエグゾースト、リアには快適なバックレストを装備したミディアムグレード。価格は、60万8300円。
そしてトップグレードである「スーパーノヴァ」は、ブラックとのツートーンで統一されたタンクとボディパーツ、削り出しのホイール、プレミアムシート、バックレストとウインドスクリーンを装備する。価格は、62万2600円。
新たなユーザー 獲得なるか?
日本の二輪車市場は、コロナ禍で「三密」を避けて公共交通機関に代わる通勤や通学の移動手段として、モーターサイクルの販売が好調だ。
また、リベンジ需要で輸入車などの高級モーターサイクルの販売も堅調だという。
500ccや650ccといった、日本では大型二輪免許を保有していなければ乗れないモデルが現行ラインナップを占めるロイヤルエンフィールドだが、中型二輪免許で乗ることができる、この「メテオ350」を導入することで、新たなロイヤルエンフィールドのユーザー層の拡大を図っている。
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