WRC(世界ラリー選手権)に参戦するシトロエンは、現在M-スポーツに所属するセバスチャン・オジェの2011年以来となるチーム復帰について、オープンな姿勢でいるという。
2008年からシトロエンでWRCを戦っていたオジェだが、2011年にはチームメイトのセバスチャン・ローブとの緊張関係の末、チームを離脱した。
その後オジェはフォルクスワーゲンと契約し、2012年はフォルクスワーゲン・ポロRの開発ドライバーを務めながら、シュコダ・ファビアS2000をドライブしてWRCに出場した。翌2013年から2016年まではポロRを駆って4年連続でタイトルを獲得。フォルクスワーゲンがWRCから撤退した2017年はM-スポーツに移籍し5連覇を達成した。
先月末、シトロエンは今シーズンのクリス・ミークの参戦打ち切りを発表したが、チーム代表のピエール・ブダールは、今季の残り日程と、そして来季に向けて誰がチームリーダーとなるのかを明確にしていない。
これまでオジェとコンタクトを取っていたのかとブダールに尋ねると、彼は「新しいドライバーを獲得するために、全ての選択肢を検討していくつもりである我々がどのような状況にあるのか、想像できるだろう」とmotorsport.comに話した。
「もしオジェがドライバー市場に出ていて、彼がシトロエンに関心を持っているということを私に教えてくれたというのなら、もちろん私は彼に関心を持つだろう。それは確かだ」
「しかし私は全ての選択肢を検討する必要がある。来年に向けてドライバーラインアップを決めなければならない」
昨年の冬、シトロエンはオジェと契約することが最優先事項だと明言していたが、契約条件が折り合わなかったと明かしていた。
グループPSAのCEOであるカルロス・タバレスは、2017年シーズンの初めに、”クリス・ミークという素晴らしいドライバーと契約している”ので、オジェを追い求めることはないとmotorsport.comに語っていた。
オジェとM-スポーツとの契約は今季末までとなっているが、オジェはフォード・フィエスタのドライブを楽しんでおり、今年は6戦を終えた時点ですでに3勝を挙げている。
しかし彼は将来に関するコメントを発表していない。
またブダールは、現在シトロエンに在籍しているクレイグ・ブリーンとマッズ・オストベルグのどちらかがチームリーダーとなる可能性を評価している。
今年はセバスチャン・ローブがシトロエンからスポット参戦しており、10月のラリー・カタルーニャでは、ブリーンはローブにマシンを譲らなくてはならない予定だった。しかしミークが離脱したため、ブリーンがマシンを降りなくてもローブが出場できるようになった。それゆえブリーンは残りの全ラリーに出場可能だ。
なおローブは、WRCにフル参戦するつもりはないという。
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