現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 最大トルク1587kg-mの怪物 GMCハマーEV ピックアップへ試乗 すべてが破格 前編

ここから本文です

最大トルク1587kg-mの怪物 GMCハマーEV ピックアップへ試乗 すべてが破格 前編

掲載 7
最大トルク1587kg-mの怪物 GMCハマーEV ピックアップへ試乗 すべてが破格 前編

バッテリーは212kWh 車重は4111kg

あのGMCハマーが復活した。豪腕級のバッテリーEV(BEV)として。実物を目の当たりにすると、あっけに取られてしまう。誕生を素直に喜ぶべきなのか、少々悩んでしまう。

【画像】すべてが破格 GMCハマーEV ピックアップ BEVのクロスオーバーと比較 全101枚

ボディサイズは巨大。そのボディが包む動力性能も甚大。オーバーエンジニアリングという言葉がピッタリはまる、BEVのモンスター・オフローダーだ。

今回試乗したハマーEV ピックアップは、発売を記念したエディション1。従来の概念を覆す、1587.0kg-mと桁違いの最大トルクを発揮する。4ケタある。最高出力は1014psと、こちらも驚くほどの数字だが、インパクトが薄れるほど。

大きなボディを活かし駆動用バッテリーの容量は212kWhと、近年の高性能BEVの約2倍。バッテリーパックが2段に重ねられているという。車重は4111kgで、これも最近のBEV SUVの倍近い。すべてが破格といっていい。

ちなみに英国の場合、この車重のおかげで通常の運転免許ではハマーEVを運転できない。日本でも、普通免許を2017年3月12日以降に取得した人の場合は、車両重量が3.5t未満までとなっている。

航続距離は、アメリカのテスト基準で529kmがうたわれる。212kWhという容量を考えれば短いだろう。急速充電能力は350kWまでと、かなり高性能だ。

ハマーEVが、BEV技術として驚くほど高水準にあることは間違いない。それと同時に、世界中の自動車業界が高効率化や持続可能性へベクトルを向けている時代に、求められる内容なのか考えてしまう。

アルティアム・プラットフォームの開発へ展開

このモンスターBEVの想定ユーザーは、フォルクスワーゲンID.3やシトロエンe-ベルランゴとはまったく違う層ではある。比類ない悪路性能を備えた巨大なオフローダーを欲する、ごく一部の人に向けられている。

BEVを志向しつつ、メルセデスAMG G 63では物足りないと感じたり、通常のラム1500 TRXでは不十分だと考えるような人がターゲット。テスラ・サイバートラックのために貯金を始めた、という人にもピッタリかもしれない。

ハマーEVへ投じられた高度な技術開発によって、親会社のゼネラル・モーターズ(GM)はアルティアムと呼ばれるEVプラットフォームの開発へ結びつけた。われわれに身近なBEVモデルの設計も、よりスピーディーに展開できるようになったという。

基本的なBEVのシステムは、ブライトドロップZevo 600という最新の商用バンでも用いられている。先日試乗したプレミアムSUV、キャデラック・リリックでも、多くが共用されているそうだ。

今回、英国編集部はアメリカ・ミシガン州にあるGMのミルフォード・テストコースで、ハマーEVの試乗機会をいただいた。ただし、走行は特別なクローズドコースに限られ、許された時間も限定的ではあった。

オンロードでのマナーや、圧倒的な動力性能を存分に確かめることはできなかった。それでも、どんな個性や能力を備えているのか、その概要は確かめることができたと思う。

オリジナルのハマーに影響を受けたデザイン

圧倒されるほどのスタイリングは、秘めたモノを如実に表している。1990年代に熱狂的な支持を集めた、軍用車両のハンビーから展開したオリジナルのハマーに、強い影響を受けていることは明らかだろう。

ボディは平面的で四角く、質実剛健な軍用車両を祖先とすることは、教えられなくても想像できる。実用性も高そうだ。

それでいてヘッドライトはLED化され、ワイドで薄い。HUMMERと記されたセンター部分もLEDで照らし出され、モダンなBEVであることも主張している。

ハマーEVは、ピックアップトラックのボディスタイルで北米市場から販売がスタートする。ワゴンボディのSUVバージョンも、それほど間を置かずに投入予定となっている。

角張ったスタイリングのおかげで、実物は実際の寸法以上に大きく感じる。とはいえ全長5507mm、全高2201mm、全幅2009mmと、間違いなく小さくはない。フロアに敷かれた駆動用バッテリーの影響もあって、特に背は高く見える。

サイドステップに足を掛け、よじ登るようにハマーEVの運転席へ座る。インテリアデザインも、オリジナルのハマーと雰囲気は遠からずといったところ。

内装は全体的に四角く軍用車的でありながら、プレミアムな質感や素材で仕上げられている。メルセデス・ベンツ Gクラスと、テイストは重なるようだ。

この続きは後編にて。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

東京ガス、EV充電サービス「EVrest」に新料金メニュー…充電器ごとの柔軟な設定が可能に
東京ガス、EV充電サービス「EVrest」に新料金メニュー…充電器ごとの柔軟な設定が可能に
レスポンス
【RQ決定情報2025】スーパーフォーミュラの新チームをサポートする『KDDIレースアンバサダー』のメンバーが発表
【RQ決定情報2025】スーパーフォーミュラの新チームをサポートする『KDDIレースアンバサダー』のメンバーが発表
AUTOSPORT web
ホンダe:HEVと日産e-POWER 元エンジニアが判定「長所」と「短所」をガチで比べるとどっちがいいの?
ホンダe:HEVと日産e-POWER 元エンジニアが判定「長所」と「短所」をガチで比べるとどっちがいいの?
ベストカーWeb
「マイクロバス」はトヨタの商品名だと知ってた? 60年以上むかしのトラック「ダイナ」ベースのバスがとってもおしゃれ! 昭和懐かしのクルマを紹介します
「マイクロバス」はトヨタの商品名だと知ってた? 60年以上むかしのトラック「ダイナ」ベースのバスがとってもおしゃれ! 昭和懐かしのクルマを紹介します
Auto Messe Web
ユーザーがクルマの「リコール」を放置すると車検に通らない場合も! そもそも「リコール」ってどんな場合に出されるもの?
ユーザーがクルマの「リコール」を放置すると車検に通らない場合も! そもそも「リコール」ってどんな場合に出されるもの?
WEB CARTOP
ママチャリとロードバイクが合体!? トップチューブレス設計のスポーツバイク「ママチャリロード2」発売
ママチャリとロードバイクが合体!? トップチューブレス設計のスポーツバイク「ママチャリロード2」発売
バイクのニュース
ホンダ「WR-V」一部改良! 高級インテリア採用&精悍すぎる「ブラックスタイル」登場! 値上げ実施も“全車250万円台以下”をキープ!
ホンダ「WR-V」一部改良! 高級インテリア採用&精悍すぎる「ブラックスタイル」登場! 値上げ実施も“全車250万円台以下”をキープ!
くるまのニュース
2025年2月の新車販売ランキング、スペーシアが2位浮上 N-BOXはトップ変わらず
2025年2月の新車販売ランキング、スペーシアが2位浮上 N-BOXはトップ変わらず
日刊自動車新聞
テストでは最多周回を走り込んだメルセデス。弱点の克服を実感「開幕戦には完全な準備ができたマシンを持ち込む」
テストでは最多周回を走り込んだメルセデス。弱点の克服を実感「開幕戦には完全な準備ができたマシンを持ち込む」
AUTOSPORT web
ジャガーは何をやろうとしているのか 1900万円の新型EV、狙いは? 独占インタビュー
ジャガーは何をやろうとしているのか 1900万円の新型EV、狙いは? 独占インタビュー
AUTOCAR JAPAN
レクサス最新「“5人乗り”コンパクトSUV」に注目! リッター「28キロ」走る“最安&最小”な「LBX エレガント」がスゴイ! “豪華内装×特別カラー”など気になる仕様とは?
レクサス最新「“5人乗り”コンパクトSUV」に注目! リッター「28キロ」走る“最安&最小”な「LBX エレガント」がスゴイ! “豪華内装×特別カラー”など気になる仕様とは?
くるまのニュース
タカラトミーが Juju 選手とパートナー契約…スーパーフォーミュラマシンに「TOMICA」のロゴ
タカラトミーが Juju 選手とパートナー契約…スーパーフォーミュラマシンに「TOMICA」のロゴ
レスポンス
2025年2月の外国メーカー車販売、前年比3.6%増の1万8601台 2カ月連続プラス VW増加で底上げ
2025年2月の外国メーカー車販売、前年比3.6%増の1万8601台 2カ月連続プラス VW増加で底上げ
日刊自動車新聞
【中国】約200万円! トヨタ新型「bZ3X」25年3月発売に反響多数! 「RAV4より広くて快適そう」「価格安すぎ」「先進運転支援システムが気になる」の声も! 新たな「bZシリーズ」登場!
【中国】約200万円! トヨタ新型「bZ3X」25年3月発売に反響多数! 「RAV4より広くて快適そう」「価格安すぎ」「先進運転支援システムが気になる」の声も! 新たな「bZシリーズ」登場!
くるまのニュース
トヨタ「アルファード」でスポーツVIPを表現! 愛車に「リンファード」と名付けた理由は給油口を見れば納得…実は家族愛あふれる1台でした
トヨタ「アルファード」でスポーツVIPを表現! 愛車に「リンファード」と名付けた理由は給油口を見れば納得…実は家族愛あふれる1台でした
Auto Messe Web
黒いトヨタのエンブレムがカッコいい! ヤリス&ヤリス クロスに特別仕様車「Z“URBANO(ウルバーノ)”」が登場。
黒いトヨタのエンブレムがカッコいい! ヤリス&ヤリス クロスに特別仕様車「Z“URBANO(ウルバーノ)”」が登場。
くるくら
「運転者管理システム」の運用3月22・23日全国一斉停止、マイナカード移行作業で免許証更新業務もストップ[新聞ウォッチ]
「運転者管理システム」の運用3月22・23日全国一斉停止、マイナカード移行作業で免許証更新業務もストップ[新聞ウォッチ]
レスポンス
外国人が「簡単に取れる日本の免許証制度」とは? 問題が指摘される「外免切替」 国家公安委員長「制度改正の検討」を示唆! 事故実態は「把握せず」
外国人が「簡単に取れる日本の免許証制度」とは? 問題が指摘される「外免切替」 国家公安委員長「制度改正の検討」を示唆! 事故実態は「把握せず」
くるまのニュース

みんなのコメント

7件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

105 . 8万円 128 . 8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

13 . 8万円 75 . 0万円

中古車を検索
ホンダ Zの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

105 . 8万円 128 . 8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

13 . 8万円 75 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村