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メルセデス・ベンツEQE 詳細データテスト 徹底した快適志向 良好な操縦性 らしさのない質感

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メルセデス・ベンツEQE 詳細データテスト 徹底した快適志向 良好な操縦性 らしさのない質感

はじめに

世界最古の自動車メーカーとして語られることの多いメルセデス・ベンツだが、イノベーションを常に模索するメーカーでもある。それも、ほかの老舗であれば二の足を踏むようなやり方でだ。

【画像】写真で見るメルセデス・ベンツEQEとライバル 全16枚

最新のミッションは、電動化時代に向けたビジネスサルーンの見直しだ。それがどのようなものかを体現しているのが今回テストするEQEである。

この中型サイズの電動高級サルーンは、少し前にロードテストを行った兄貴分のEQSに続いて登場した。この2台、プラットフォームを共有し、超スリークなデザイン言語も共通している。もちろんどちらも、2016年にゼロエミッション車をラインナップするべく設立されたEQブランドに属するモデルだ。

既存のエンジン車と同じブランドでEVをリリースするメーカーが大多数を占めるが、メルセデスはEV専業ブランドを立ち上げた。これにより、デザイナーやエンジニア、商品プランナーの仕事における自由度を高めることが可能になる。もっとも、過去5年間に登場したEQブランドのモデルのなかには、ガソリン車と酷似したものもなかったわけではないが。

とはいえそんな指摘は、良くも悪くも、大胆で未来的な大型サルーンのEQSには当てはまらないし、EQEでもまたそれと同じことがいえる。いまや、メルセデスEQの展望がどのようなものなのかを、われわれはまざまざと見せつけられている。しかし、見ただけではわからないこともある。それを探っていこうというのが、今回のロードテストの狙いだ。

意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆

SFチックで革新的なメルセデスの4ドアのデザインに対するリアクションは、賛否両論入り混じっている。大胆で個性的なルックスだと、歓迎する向きはあるだろう。いっぽうで、長年にわたり磨き上げてきたデザインアイデンティティに、ここまで大幅な改変をする必要があったのかといぶかしむ声もまた少なくない。

メルセデスは、EQEのルックスをパーパスデザインと呼ぶ。アーチを描くボディサイドのワンボウフォルムや、キャビンフォワードなプロポーション、なめらかな表面形状などが、すべてひとつの目的に向かっているからだ。すなわち、空力効率向上と、それに伴う風切り音の低減である。

あまりにも機能面ばかりを追求しすぎているのではないか。意見は人それぞれだと思うが、少なくともオートカーのテスター陣においては、そう考えるのが多数派だ。EQEは、まるで風洞の中でデザインされたようなルックスだし、偶然そうなったわけでもない。メルセデスは2013年から、自前の空力音響風洞を、デザイン開発に使用している。

0.22というCd値は、EQSの0.20にはわずかに及ばない。ホイールベースが90mm短く、オーバーハングも短縮され、車高調整式エアサスペンションが標準装備されないことが、この差の理由だろう。

EQEに用いられるEV専用プラットフォームのEVA2はアルミ主体のシャシーと、リサイクルスティールのボディを組み合わせている。上位のEQSと同様、パワートレインは永久磁石同期モーターをリアに1基搭載するのが標準的な仕様で、エントリーモデルのEQE 300では244ps、EQE 350では292psを発生。トップグレードのAMG EQE 53は、フロントにも駆動用モーターが追加される。

駆動用リチウムイオンバッテリーはキャビンの床下に配置され、実用容量は89kWh。現時点では、ポルシェ・タイカンやBMW i4を上回っているが、テスラ・モデルSの95kWhには届かない。EQE 53には、わずかに容量の大きい90.6kWh仕様が採用される。

今回テストするEQE 350+は、生産開始時に短期間のみ設定された仕様で、EQE 53と同じ大容量版バッテリーを積む1モーターモデル。メルセデスはこれを、2023年内に再び設定すると予告している。

サスペンションは四輪マルチリンクで、標準仕様はコイルスプリングを装着。AMGラインとプレミアム・プラス以上の上位仕様には、アダプティブダンパーや車高可変式エアスプリング、四輪操舵が備わる。テスト車は、これらのデバイスを装備している。

内装 ★★★★★★☆☆☆☆

EQEの電動ヒドゥンドアハンドルは、クルマに近づくと自動的に飛び出してくる。しかし、常に作動するとは限らない。作動しない場合には、ドアハンドルのキーレス開錠センサー周辺をいろいろいじるか、ポケットに入れたキーを出さなければならないのがフラストレーションの原因となる。

開錠するメカニズムもそうだ。一般的にはタッチ式マイクロスイッチでオープンするが、それも効かなければ無理に引っ張らなければならない。

それは、デジタルテクノロジーに固執したインテリアにも言えることだ。それはメルセデスが、カリフォルニアのシリコンバレーで生まれた新興メーカーの脇役に甘んじるつもりはないことを示すためのもの。それはテクノロジーそのものでも、それがむたらす付加価値でも。

EQEは、現行SクラスやEQSと同じく、12.8インチ縦型タッチディスプレイのMBUXインフォテインメントと、12.3インチのデジタルメーターパネルを装備。テスト車には、ヘッドアップディスプレイも備わっていた。最上位モデルのEQE 53では、ダッシュボード全体に画面を配したハイパースクリーンも選択できる。

その周囲には、マルチカラーのアンビエントライトが設置され、加減速に合わせてSF映画の宇宙船がワープするときを思わせる、脈動するような光を放つよう設定することもできる。ネオンの光とデジタルテクノロジーに包まれて走るのが、アバンギャルドなドライブだと考えているなら、おおいに気に入るだろう。

しかし、そうはならないかもしれない。それらすべての技術と引き換えに、メルセデス伝統のマテリアルのクオリティが犠牲になっているのも確かだからだ。EQEのインテリアには、ややプラスティッキーでチープに感じる部分もある。それ以外の部分は、もっと高い水準にあるのだが。

満載されたデジタルコンソールやアンビエントライトは洗練された輝きを放つが、古き佳きメルセデスの奥深い質感に比べると、表面的な演出に見えてしまう。

メルセデスによれば、EQEのショルダールームや室内長はEクラスより上だという。ただし、われわれの計測では、880mmという後席ヘッドルームに不足を感じる。現行Eクラスは900mmだった。

だから、このクルマは背が高い乗員にとっては理想的とはいえない。レッグルームは前後とも広いが、オアシスのように快適だというほどでもない。センターコンソールは高く、ダッシュボードのボリュームも大きいので、前席スペースは少なからず食われている。

キャビンの収納スペースはおおむね実用的だ。ドアポケットはもちろん、高いトランスミッショントンネルの内側や下の収納部もまずまず大きい。開放感を追求したEVの中には、収納スペースを省いて広さを稼いでいるものもある。

走り ★★★★★★★☆☆☆

AMG 53を別にすれば、EQEはスリルを求めるドライバーにおすすめできる物件ではない。このクラスには、もっと安価で、パワーもスピードも上回るライバルが数多く存在する。というか、ほぼすべてがそうだといってもいい。

しかし、少なくともより大人な購買層にとっては、かなりいいクルマだと思えるはずだ。伝統的な高級サルーンの走りが目指すものに近いと考えれば、魅力的な存在だ。絶対的な評価では、EQEは速くない。しかし、スピードもレスポンスもドライバビリティも、すべて必要なだけのものはある。そして、洗練性が際立っている。

湿潤路面での0-97km/h加速は6.0秒ジャスト。メルセデスの公称値は0-100km/h加速が6.4秒だから、それよりやや速い。ゼロヨンは14.7秒だ。永久磁石モーターは、明らかに低速トルクに比べて高回転でのパワーが見劣りする。そのため113-145km/hを、シングルモーターのポルシェ・タイカン・パフォーマンス・プラスが3.0秒で走り切るのに対し、EQE 350+は5.0秒かかる。ちなみにE 220dは6.5秒だ。高級EVのなかには、追越車線を支配するような性能を持つものもあるが、このクルマはそこまでではない。

しかしドライバビリティや回生ブレーキのコントロール性については、ドライバーに豊富なオプションを与えてくれる。ステアリングホイールに据え付けられたパドルは、スロットルオフでのコースティングから、最大限のエネルギー回生まで、完全なマニュアル操作を可能にする。走りのマネージメントを、ソフトでフィールのはっきりしないブレーキペダルに頼らずできるのだ。

やや路面が濡れ気味だったテスト日には、2.4t近いEQEの重量が明らかになる。ピレリPゼロが転がり抵抗低減を意図して設計され、結果として縦グリップが不足していることも。寒いウェットコンディションでテストした先述のタイカンは、これより軽いこともあって、113km/hからのフル制動距離が4m短くて済んだ。

使い勝手 ★★★★★★★★☆☆

インフォテインメント

最上級装備となるハイパースクリーンは、上位機種に6995ポンド(約112万円)で追加できるが、テスト車には未装着。12.8インチのインフォテインメントディスプレイと、デジタルメーターパネルは標準装備で、プレミアム・プラスにはヘッドアップディスプレイも備わる。

音声認識への反応はおおむね上々。ステアリングホイールの左スポークに設置されたタッチパッドでも操作可能で、路上から目を離さずにシステムを扱える。

ディスプレイの少なからぬ面積は、常に空調の操作部が占めていて、実体パネルがあるのと大差ないレイアウトとなっているのが奇妙な眺めだ。また、傾斜した画面は、日が低いと望ましくないくらい反射してしまうし、指紋などの汚れがつきやすい。ただし、タッチ画面の使い勝手は総じて良好だ。

ナビゲーションシステムはARガイド機能を備えるが、表示位置がかなり低いので、役立つよりも混乱の種になることのほうが多い。これなら、フォルクスワーゲンのヘッドアップディスプレイのほうが出来がいい。長距離のルートを設定すると、ドライバーが事前にデータベースへ加えた充電ステーションを経由したがるが、これは賢明な機能だ。

燈火類

プロジェクターヘッドライトのデジタルライトは、ハイビームの照射を部分的にカットして防眩を図る。不満はほぼない。光の強さも、ロービームの広がりもみごとなものだ。

ステアリングとペダル

ペダルは、理想的な快適さを求めて右へオフセットしているが、脚が短くてもたいして問題にならない程度だ。ドライビングポジションの調整もかなり効く。

操舵/安定性 ★★★★★★★☆☆☆

エアサスペンション車のEQEは乗り心地がソフトで、タッチが軽く、快適性優先という印象。どこをとっても、それは見誤りようがない。

21インチタイヤ装着車でさえ、市街地を走る速度域でのフィールはおだやかで、フィードバックにはフィルターがかかり、衝撃吸収が効いている。路面の金属部分を乗り越えた場合のみ、セカンダリーライドのほころびがみられることもあるが、きわめてまれだ。

ステアリングは軽く、腕力はほとんどいらない。もっともスポーティな走行モードを選ぶと手応えが重くなるが、それもほんのわずかなものにすぎない。

それでいて、飛ばしてもハンドリングがまとまりなくバタつくようなこともない。全高や重心が低いので、横方向のボディコントロールは適切に保たれている。カントリーロードでウェイトの重さを感じさせるのはおだやかで看過できる程度の上下動であって、ロールではない。

高速道路でのスタビリティは、総じて良好だ。たとえ、外乱要因があった際に、乗り心地がわずかに落ち着かなくなるにしても。それは、カントリーロードでも同じことが言える。

結局のところ、EQEは運動性に問題があるとしたら、それはダンパーの伸びまでが際立ってゆったりしているのが理由だ。もっとも、浮遊感は歴史的にみて、高級サルーンらしいキャラクターの構成要素に挙げられる。

EQEのオーナーが試みるか疑問に思うくらい過激な走らせ方をすると、グリップ限界まで十分なロール耐性を示し、足元がおぼつかなくなったり、突如バランスを崩したりするわけではない。

トラクションコントロールとスタビリティコントロールの機能ぶりは上々だ。ある程度は作動を抑えられるが、少なくともスロットルを抜いた際のオーバーステアが出るような運転をして、それが出始めるまでのこと。ただし、パワーオーバーステアに持ち込むより、軽く負荷がかかった内輪の駆動力を抜くことになりがちだ。

しかしながら、どちらの場合でも限界域でのハンドリングバランスは、驚くほど良好だ。運動性はデフォルトで、安定志向に振られている。

快適性/静粛性 ★★★★★★★★★★

EQEにおけるメルセデスの風洞での成果は効率だけではなく、走りの洗練性も高めた。また、最小限に抑えた全長と、フロント周りのシーリングされたパネルのギャップ、遮音フォームで満たされた空間とサンドイッチフォームでの駆動モーターやパワーインバーターのラッピングは効果てきめんだ。

テスト車の80km/hクルーズでの室内騒音は、やや風が強いテストコースでも60dBAジャストだった。BMWの完全電動SUVであるiXがこれより数dBA静かなのは予想通りだが、i4 M50は2dBA、シングルモーターのタイカンは3dBAうるさい。メルセデスのPHEVであるS580eをEVモードで走らせたときはより静かだったが、その差はたったの1dBAにすぎなかった。

つまり、際立って静粛性の高いクルマだということだ。フレームレスドアであるにもかかわらず、風切り音とロードノイズはしっかり抑えられている。デジタルオンが加わるモードを選ばなければ、じつに静かだ。確実に充電機会が確保できるルート設定をすれば、長距離ドライブは文句なくリラックスしたものとなる。

AMGラインに装備されるスポーツシートのヘッドレストは一体型風の設計だが、上下調整が可能。幅広いフロントシートの快適性はすこぶる優れている。

購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆

オートカーでは今回のロードテストから、急速充電性能の実測をすることとした。最新EVの、真の直流充電性能を独自に確認するためだ。それにより、バッテリーマネージメント用のソフトウェアが優秀なEVを見出すことを期待している。

まだ比較対象となるデータは揃っていないが、それでも今回のEQEが優れているのは確かだ。350kWチャージャーでは、ピーク値が165kWに達した。残量10%時の公称最大値が170kWなので、かなり近い数字だ。50%を超えた時点でも150kWをわずかに切る程度にまでしか低下しない。

しかしながら、現実的な航続距離が、他を圧倒するほどでなかったのは残念だ。さまざまな道を走り、動力性能計測も行ったテスト時の平均値は4.7km/kWhで、これまでに同格のEVがみせてきた効率にはわずかながら及ばない。1充電あたり480km以上は走ってもらいたかったが、実際には422kmにとどまった。

バッテリーの保証は10年/25万kmで、ライバルのほとんどを上回る。欧州では、アイオニティ社が提供する充電サービスの、1年間無料利用も付属する。

明らかに、メルセデスはEVの付加価値をおおいに高めているが、価格は安くない。EQEの価格は7万5000ポンド(約1200万円)をわずかに切るくらいからで、これはポルシェ・タイカンと同等。ヒョンデの上級ブランドであるジェネシスのエレクトリファイドG80は5000ポンド(約80万円)、BMW i4は6万ポンド(約960万円)安いが、パワーもパフォーマンスも上だ。

スペック

レイアウト

EQSやEQE SUVとも共通のEVA2は、メルセデスのEV専用プラットフォームで、多種の金属による混成だ。ほとんどの仕様がリア1モーターだが、AMG 53はフロントに1基追加される。

サスペンションは四輪マルチリンクで、上位機種にはエアスプリングと四輪操舵を装備。テスト車の前後重量配分は、実測値で49:51だった。

パワーユニット

駆動方式:リア横置き後輪駆動
形式:永久磁石同期電動機
駆動用バッテリー:リチウムイオン(ニッケル-コバルト-マンガンカソード・329V・100kWh(グロス値)/90.6kWh(ネット値)
最高出力:292ps/-rpm
最大トルク:57.7kg-m/-rpm
最大エネルギー回生性能:186kW
許容回転数:-rpm
馬力荷重比:128ps/t
トルク荷重比:25.3kg-m/t

ボディ/シャシー

全長:4946mm
ホイールベース:3120mm
オーバーハング(前):896mm
オーバーハング(後):930mm

全幅(ミラー含む):2105mm
全幅(両ドア開き):3800mm

全高:1503mm
全高:(トランクリッド開き):1820mm

足元長さ(前):最大1120mm
足元長さ(後):最大840mm
座面~天井(前):最大980mm
座面~天井(後):最大880mm

積載容量:430~895L

構造:アルミシャシー/スティールボディ
車両重量:2280kg(公称値)/2386kg(実測値)
抗力係数:0.22
ホイール前/後:9.0Jx21/10.0Jx21
タイヤ前/後:255/35 R21 98Y/285/30 R21 100Y
ピレリPゼロ
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)

変速機

形式:1速リダクションギア
ギア比
リダクション比:-
1000rpm時車速:-
113km/h/129km/h時モーター回転数:-rpm/-rpm

電力消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:4.7km/kWh
ツーリング:4.3km/kWh
動力性能計測時:2.1km/kWh

メーカー公表値:消費率
市街地:7.4km/kWh
混合:5.1~6.4km/kWh

公称航続距離:573~634km
テスト時航続距離:422km
CO2排出量:0g/km

サスペンション

前:マルチリンク/エアスプリング、アダプティブダンパー
後:マルチリンク/エアスプリング、アダプティブダンパー

ステアリング

形式:電動機械式、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.3回転
最小回転直径:11.6m

ブレーキ

前:415mm通気冷却式ディスク
後:378mm通気冷却式ディスク
制御装置:ABS、ESP、EBD
ハンドブレーキ:電気式(ステアリングコラム右側にスイッチ配置)

静粛性

アイドリング:-dBA
全開走行時(145km/h):69dBA
48km/h走行時:55dBA
80km/h走行時:60dBA
113km/h走行時:63dBA

安全装備

ABS/ESP/BSA/AEB/ESA/LKA/プリセーフ・プラス
Euro N CAP:5つ星
乗員保護性能:成人95%/子供91%
交通弱者保護性能:83%
安全補助装置性能:81%

発進加速

テスト条件:湿潤路面/気温13℃
0-30マイル/時(48km/h)2.4秒
0-40(64):3.3秒
0-50(80):4.5秒
0-60(97):6.0秒
0-70(113):7.9秒
0-80(129):10.1秒
0-90(145):12.8秒
0-100(161):15.9秒
0-110(177):19.8秒
0-120(193):24.5秒
0-130(209):31.4秒
0-402m発進加速:14.7秒(到達速度:155.0km/h)
0-1000m発進加速:26.7秒(到達速度:199.1km/h)

ライバルの発進加速ライバルの発進加速
ジェネシス・エレクトリファイドG80
テスト条件:乾燥路面/気温17℃
0-30マイル/時(48km/h)1.7秒
0-40(64):2.4秒
0-50(80):3.3秒
0-60(97):4.4秒
0-70(113):5.7秒
0-80(129):7.4秒
0-90(145):9.4秒
0-100(161):11.8秒
0-110(177):14.8秒
0-120(193):18.5秒
0-130(209):23.5秒
0-402m発進加速:13.1秒(到達速度:168.7km/h)
0-1000m発進加速:24.3秒(到達速度:211.5km/h)

キックダウン加速

20-40mph(32-64km/h):1.7秒

30-50(48-80):2.1秒

40-60(64-97):2.8秒

50-70(80-113):3.4秒

60-80(97-129):4.1秒

70-90(113-145):5.0秒

80-100(129-161):5.8秒

90-110(145-177):7.0秒

100-120(161-193):8.7秒

110-130(177-209):11.8秒

制動距離

テスト条件:湿潤路面/気温13℃
30-0マイル/時(48km/h):10.7m
50-0マイル/時(64km/h):29.4m
70-0マイル/時(80km/h):58.3m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:3.38秒

ライバルの制動距離ジェネシス・エレクトリファイドG80
テスト条件:乾燥路面/気温17℃
30-0マイル/時(48km/h):8.6m
50-0マイル/時(64km/h):22.9m
70-0マイル/時(80km/h):45.4m

結論 ★★★★★★★☆☆☆

メルセデスはEQEで、電動モデルによって自社の伝統的なプロダクトのポジションを全面刷新する機会を得た。このクルマは、妥協なき洗練性と静粛性を目指した。さらに室内は快適で、そしてなによりはっきりしているのは最上級サルーンで目にするようなデジタルテクノロジーを採用しているということだ。

EQブランドの新たな特色を形成しようと模索したのが、このEQEだ。テスラはそれに成功したが、そこまでに過去10年間をまるまる費やしている。

もちろん、2023年現在となっては、MBUXは10年前のモデルSのようなインパクトを持ち得ない。さらにEQEは、違う点でもそこを補うのに苦心している。キャビンの広さは平均的で、質感は良し悪し入り混じっている。過剰なまでのパフォーマンスもなければ、現実的な航続距離は、驚くほどのことはない。

やや無味乾燥気味で、SFチックな新世代サルーンに、もう少し古き佳きメルセデス・ベンツらしい魅力がほしくなったのは皮肉な話である。テスラを打ち負かせるかどうかは、結局のところ運任せになってしまいそうだ。

担当テスターのアドバイス

マット・ソーンダースマトリョーシカのように大きさだけ違って同じデザインに見えるEQEとEQSは、遠目に見たら取り違えるかもしれない。ビジネスサルーンのマーケットというのはコンサバティブなことで知られるが、個人的にはこのクルマがメルセデスらしいとは思えない。

イリヤ・バプラート試してはいないが、中毒的なチョコレート好きなら、EQEのために用意された車内用フレグランスのメルセデス・ムードが気にいるに違いない。ビタースイートと名付けられた香りは、ダークチョコレートを模したものだからだ。

オプション追加のアドバイス

EQE 350のAMGライン・プレミアムがおすすめだ。安全装備はアップグレード版となり、ラインナップ中では小径なほうの20インチホイールが非常に快適な乗り心地をもたらす。もし家庭用チャージャーが必要なら、875ポンド(約14万円)からの設定だ。

改善してほしいポイント

・もっとメルセデスらしい定義と幾何学的なシェイプを、エクステリアのデザインに取り入れてほしい。
・後席スペースを、Eクラス並みに広げてもらいたい。
・励起モーターの採用を検討してはどうだろう。効率改善と、巡航速度の向上が実現できるはずだ。

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