F1の商業権保有者であるリバティ・メディアは、社長兼CEOのグレッグ・マッフェイが2024年末までに辞任することを発表した。
マッフェイの辞任は、アメリカのメディア・エンターテインメント大手における一時代の終焉を意味する。マッフェイは2005年以来同社の幹部として、2017年のリバティによるF1買収など、大規模な買収や企業再編を通じてリバティ・メディアのポートフォリオを変革してきた。
F1の2024年第3四半期の収益はわずかに減少も、好調な業績を維持。総収益は前年を上回る見込み
マッフェイのCEOとしての役職は、リバティのジョン・マローン会長が暫定的に引き継ぐが、マッフェイはスムーズなリーダーシップの移行を確実にするために上級顧問として留まることになる。
64歳のマッフェイは同社での約20年間を振り返り、自身の在任期間中にリバティ・メディアが成し遂げた進歩に満足していると語った。
「リバティ・メディアの舵取りをしてきた約20年間は、信じられないほどやりがいがあり、刺激的で、数え切れないほど多くの出来事に恵まれた日々だった」
マッフェイは「リバティ・メディアとリバティ・ブロードバンドに関する本日の発表を受けて、私の在任期間中に完了したリバティによる買収はすべて、株主が利益をより直接的に所有できる構造になった」と述べ、同氏の戦略の特徴となっている合理化された所有権モデルに言及した。
マッフェイの決定的な貢献のひとつは、リバティによるF1の買収だ。マッフェイは同社を世界的なスポーツおよびエンターテインメントの大手企業に育て上げた。彼の戦略的ビジョンはスポーツを活性化させ、新しいファン層を獲得し、デジタルプレゼンスを強化しただけでなく、モータースポーツにおけるリバティの存在感を拡大する基盤も築いた。今年の春、リバティはMotoGPを買収し、レース界における影響力を拡大することを発表した。
マッフェイはまた、リバティ・メディアで過ごした時間が個人的、職業的に与えた影響についても語った。
「企業構造は最適化されており、ポートフォリオ企業は優秀な経営陣を配置して強固な立場にある」
「リバティのようなダイナミックな組織を離れることは決して容易ではないが、今が適切な時期であると確信している」
「私はジョン(・マローン)、当社の取締役会、リバティとその系列会社の経営陣、そして株主とともに仕事をし、彼らから学ぶことを心から楽しんできた」
またマローンは、マッフェイの長年にわたるビジョンとリーダーシップを称賛した。
「リバティ・メディア取締役会を代表して、グレッグのリーダーシップ、創造性、献身に感謝したい。2005年に着任して以来、グレッグはリバティのライフサイクルにおけるエキサイティングな進化の最前線に立ってきた」
「彼は、最大5社の上場企業を同時に監督しながら、当社の資産基盤を拡大し、株主に向けて会社をよりよくさらに価値のあるものにした」
マローンはまた、近年のリバティ・メディアの事業の簡素化と集中化におけるマッフェイの役割を、特に同氏のキャリアにおける功績の最後の証として強調した。
「特に本日の人事発表後、当社はこれまで以上にシンプルかつ集中的になっている。これはリバティにおけるグレッグの輝かしいキャリアの完璧な集大成だ」
「グレッグが次の章に踏み出すにあたって、今後も彼の成功が続くことを祈っているし、アドバイザーとしての彼の継続的なサポートに感謝している」
マッフェイの指揮の下、リバティ・メディアはスポーツやエンターテインメント、ブロードバンドや通信に至るまで、複数の分野で影響力を拡大してきた。今後顧問職に就くマッフェイは、強固な基盤と合理化されたポートフォリオをリバティ・メディアに残し、リバティの継続的な拡大への道を切り開いていく。
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