現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > BMW 8シリーズクーペ M850i xDrive (AWD/8AT)ジェントルにさりげなく【試乗記】

ここから本文です

BMW 8シリーズクーペ M850i xDrive (AWD/8AT)ジェントルにさりげなく【試乗記】

掲載 更新
BMW 8シリーズクーペ M850i xDrive (AWD/8AT)ジェントルにさりげなく【試乗記】

マニアック評価vol.679
「駆けぬける歓び」を深掘りvol.2

BMWの8シリーズクーペは、ラグジュアリークーペを再定義するモデルとしてデビューしてきた。一線級のスポーツ性能を持ちながら、優雅にエレガントに立ち居振る舞い、事も無げにこなすその姿こそ、BMWのフラッグシップクーペであるという。

【募集】ギネスに挑戦!子どもたち100人とサーキットを走ろう!! ファンディングプロジェクト 日本EVクラブ

THE 8

「え~、こんな風にも走るの?」という驚きが全てを物語っている。試乗は箱根のワインディングと自動車専用道で、走り始めはステアリングの軽さや大きさを感じさせない取り回しの良さを駐車場で確認し車道に出る。

エンジンはV8型4.4Lツインターボで390kW(530ps)/750Nmという強烈なパワーユニットを搭載しながら、エンジン音は一切聞こえて来ず、滑らかに走り出す。そして、とてつもなく滑らかだと感じならがワインディングを走る。ステアリングは当然のごとく車速感応式で全体に軽め。エンジンはアクセルを少し踏むだけで反応し、また、少しの操舵でもノーズが動くというBMWらしさに感心しながらワインディングを流す。

高級車らしく、ラグジュアリーで豪華なインテリアでその走りを楽しみ、バウワー&ウイルキンスの16スピーカーサラウンドシステムの音楽に浸りながら海岸線を走る気分は最高だ。エンジンの音は微塵も侵入せず、ひたらす滑らかに走る。

ドライブモードを変え、スポーツにしてみる。するとエンジンが目覚めたかのようにサウンドを奏で始める。そしてステアリングはグッと引き締まり手応えを得る。0-100km/h加速のデータは3.7秒だ。ピュアスポーツカーと比較できるスペックで加速していく。

ワインディングではサスペンションの動きも素晴らしい。コンフォートモードでは、しなやかに動きつつロールは抑えられ安心感を得られるが、スポーツモードでは、アクティブMサスペンションがボディの動きを引き締め、さらに電子制御されるモーター駆動のスタビライザーが前後に装備され、ロールを抑え、場合によっては逆のねじれまで作動し、ボディを安定させる。

ドライバーは意のままに操れ、駆けぬける喜びを謳うBMWらしい走りがそこにある、と改めて味わう。ラグジュアリークーペの再定義とは、こういうことか!と納得する。

最新のテクノロジー

車格的にメルセデス・ベンツのSクーペがライバルと考えるのだろうが、その走りの見事さ、一線級のスポーツドライブを可能とするシャシー性能、ドライバーズカーであることを強く主張するBMWらしさを踏まえると、アストンマーティンのヴァンテージやマセラティのグランツーリスモなどの姿が見え隠れしてくるのだ。どこまでもジェントルマンであり、ダンディズムにおいてのインテリアのしつらえ、エクステリアの力強さ、フェミニンなものはなく、バイタリティ溢れる大人が乗りこなすイメージのクルマだ。

メカニズムでは、プラットフォームにCLARプラットフォームを採用。BMWのFRプラットフォームだが、ボディの骨格は7シリーズと同様に、内部構造部材にカーボン材、ボディ・パネルにアルミ材を適材箇所に使用している。

フロントサスペンションはダブルウイッシュボーン、リヤがマルチリンク式で、アダプティブMサスペンション・プロフェッショナルを装備。これは前述の電子制御スタビライザーが含まれ、コンフォートな状況では脚をよく動かし乗り心地を快適にし、スポーツ走行ではロール剛性を上げる働きがあるシステムだ。

トランスミッションはZF製の8速で、変速比幅が拡張され、油圧制御システムも改良されておりBMWのエンジンとはテッパンの組み合わせだ。また、4WDのxDrive駆動システムは、前後輪の駆動トルク配分を無段階に可変配分する。

こうした最新のテクノロジーを搭載した新型8クーペは、サーキット走行をこともなげにこなしながら、どこまでも滑らかに走る。常にタイヤの存在がドライバーに伝わり、タイヤを持ってハンドルを切る感覚やタイヤの後ろを押すように踏み込めるアクセルペダルの位置はコンンフォートでもスポーツでも常にクルマを運転している感覚を掴めている。

こうしたBMWらしい走りの性能とBMW伝統のクーペスタイルの美しさを持つ新型8シリーズはラグジュアリークーペの再定義、走りを世に問うモデルと言えそうだ。

なお、話題となっているハンズフリー運転支援機能だが、2019年夏以降から搭載される。が、この導入初期モデルにも機能としては搭載済みであり、夏以降の適用で利用可能になるということだ。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>

【価格(税込)】

  • BMW M850i xDrive:1714万円
【諸元】

  • ボディサイズ:全長4844mm、全幅1900mm、全高1345mm、ホイールベース2820mm
  • 乗員:4名
  • ハンドル:左/右
  • V8型4.4Lツインターボ(N63B44D)
  • 最高出力:390kW(530ps)/5500rpm
  • 最大トルク:750Nm /1800-4600rpm
マニアック評価

BMW 8シリーズ 関連記事
BMW 関連記事

BMW 公式サイト

こんな記事も読まれています

なぜ「雨の日に洗車」勧める? 無駄じゃない? ガソスタで声掛けするワケは? 雨で汚れは落ちないのですか?
なぜ「雨の日に洗車」勧める? 無駄じゃない? ガソスタで声掛けするワケは? 雨で汚れは落ちないのですか?
くるまのニュース
自己判断でETCをつけちゃダメ!? このウワサの真偽はいかに
自己判断でETCをつけちゃダメ!? このウワサの真偽はいかに
バイクのニュース
いまやドイツでは縦列駐車でバンパーをぶつけて停めるのはNGなんです!【池ノ内ミドリのジャーマン日記】
いまやドイツでは縦列駐車でバンパーをぶつけて停めるのはNGなんです!【池ノ内ミドリのジャーマン日記】
LE VOLANT CARSMEET WEB
現行シトロエンC3のファイナルを飾る限定モデル「C3メルシー!」が日本上陸
現行シトロエンC3のファイナルを飾る限定モデル「C3メルシー!」が日本上陸
カー・アンド・ドライバー
「東京アウトドアショー2024」幕張メッセで開幕 12ブランドの自動車メーカーやインポーターが出展
「東京アウトドアショー2024」幕張メッセで開幕 12ブランドの自動車メーカーやインポーターが出展
日刊自動車新聞
[新型フリード]最速3カ月納車!? フリードのために書き下ろしたミセスの新曲が激アツ
[新型フリード]最速3カ月納車!? フリードのために書き下ろしたミセスの新曲が激アツ
ベストカーWeb
日産『ムラーノ』が11年ぶりフルモデルチェンジへ! 日本市場復活はどうなる?
日産『ムラーノ』が11年ぶりフルモデルチェンジへ! 日本市場復活はどうなる?
レスポンス
ラリー・ポーランドが開幕。スーパーSSでヒョンデが1-2発進、勝田貴元は4番手/WRCデイ1
ラリー・ポーランドが開幕。スーパーSSでヒョンデが1-2発進、勝田貴元は4番手/WRCデイ1
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツCLEにブランド唯一のカブリオレモデルを追加発売
メルセデス・ベンツCLEにブランド唯一のカブリオレモデルを追加発売
Auto Prove
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「日本型ライドシェア開始から3ヶ月~都市・地方の展望と課題~」
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「日本型ライドシェア開始から3ヶ月~都市・地方の展望と課題~」
レスポンス
スズキが“新”「ハスラー」公開! 精悍すぎる「黒顔」に上質内装採用! めちゃタフ仕様追加の「超人気モデル」に未だ反響多数
スズキが“新”「ハスラー」公開! 精悍すぎる「黒顔」に上質内装採用! めちゃタフ仕様追加の「超人気モデル」に未だ反響多数
くるまのニュース
ハスクバーナ2025年モデルのエンデューロマシン国内導入発表 2スト含め計6機種
ハスクバーナ2025年モデルのエンデューロマシン国内導入発表 2スト含め計6機種
バイクのニュース
日産エクストレイルについて解説! VCターボエンジンと進化したプロパイロット搭載で話題のSUVとは
日産エクストレイルについて解説! VCターボエンジンと進化したプロパイロット搭載で話題のSUVとは
WEB CARTOP
メルセデス・ベンツの新世代2ドアクーペのCLEクーペに高性能バージョンの「メルセデスAMG CLE53 4MATIC+クーペ」を設定
メルセデス・ベンツの新世代2ドアクーペのCLEクーペに高性能バージョンの「メルセデスAMG CLE53 4MATIC+クーペ」を設定
カー・アンド・ドライバー
エネチェンジの不正会計処理、「隠蔽認められず」も城口CEOに不適切な言動 調査委員会が報告書
エネチェンジの不正会計処理、「隠蔽認められず」も城口CEOに不適切な言動 調査委員会が報告書
日刊自動車新聞
ミッドシップの新スポーツカー、ホンダ NS-Xとは[driver 1989年3-20号より]
ミッドシップの新スポーツカー、ホンダ NS-Xとは[driver 1989年3-20号より]
driver@web
【未来予想図】VW製クーペルックSUV 次世代T-Rocはこうなる 新型VW T-Rocの未来予想図とその初期情報をお届け!
【未来予想図】VW製クーペルックSUV 次世代T-Rocはこうなる 新型VW T-Rocの未来予想図とその初期情報をお届け!
AutoBild Japan
【ホンダ フリード 新型】e:HEVを初搭載、2タイプ設定で価格は250万8000円から
【ホンダ フリード 新型】e:HEVを初搭載、2タイプ設定で価格は250万8000円から
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1050.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

648.01558.0万円

中古車を検索
8シリーズの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1050.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

648.01558.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村