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知ってた? 中国にはVWのセダンが11種存在、その理由とは 全車紹介も

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知ってた? 中国にはVWのセダンが11種存在、その理由とは 全車紹介も

中国における、フォルクスワーゲンの立ち位置

フォルクスワーゲンは、中国におけるベストセラーのブランドである。

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毎年の成長が確認されて10年が経った。2016年に始めて年間販売台数が300万台に達し、今もその世界シェアは14%を誇る。

ここでのベストセラーは、セダンと、ヨーロッパでも人気のSUVであり、多彩なバリエーションが導入されている。

「西洋でそうであるように、中国における重要なことは、クルマのオーナーは、運転手を雇うということです」フォルクスワーゲン中国のコミュニケーション責任者であるラルフ・デニッセンはいう。

「100万人以上の人口を持つ、都市が160以上存在します。渋滞は過酷で、通勤は長時間に及ぶため、運転手を雇うことは合理的といえ、オーナーは後部座席に座ります。独立したトランクを持った、ビジネススタイルの車体が好まれるのです」

「中国では、休暇中のプライベートの移動手段として、クルマよりも、高速鉄道や飛行機が好感される傾向にあるのも別の要因です」

「セダンの需要は引き続き堅調ですが、SUVは急速にその存在感を伸ばしています。われわれのSUVラインアップは、既にティグアン、テラモント(北米名アトラス)、そしてトゥアレグを揃え、新しい需要に応えるため、向こう24~36カ月でこのクラスにおいて10のモデルを追加する予定です」

中国のVW、ふたつの異なる会社から成立

奇妙なことに、フォルクスワーゲン中国は、2つの異なる会社から成り立っている。双方とも同じような年間販売台数を誇るが、ひとつのブランドとして機能し、加えて、いくつかのフォルクスワーゲンの車種はヨーロッパから輸入される。

ひとつの会社は、1985年に設立された、SAIC(上海オートモーティブ・インダストリー・コーポレーション)VWである。

この会社は、フォルクスワーゲンが10%を所有し、MGも所有するSAICが50%を所有する。このパートナーシップは、2030年まで固定された契約であり、中国市場のために、スコダも生産する。

上海のアンティンに本社を置くSAICは、1981年から1985年までイギリスで販売され、後にパサートと呼ばれるセダンである、サンタナを造り始めた。驚くことに、このモデルは、2012年にその生産が終了するまでに、3百万台が製造された。

もうひとつの会社は、1991年に設立された、FAW(ファースト・オートモービル・ワークス)VWである。この会社は、FAWが51%を所有し、フォルクスワーゲンが20%を所有し、アウディが10%を所有する。

中国の北東に位置する長春市に本社を置くこの会社は、まだ現役の2代目ジェッタを生産することから始まっている。このパートナーシップは、アウディのために、中国向けのA3、A4L、A6L、Q3、そしてQ5も製造している。

なぜ2社? なぜ11種もある?

「この状況は至極当たり前なのです」デニッセンが言う。「中国は大きな国で、巨大な市場に異なった趣向と要望が存在します。本国からの輸入にくわえ、SAIC、FAWと選択幅が広く、充実したラインナップを提供できるのです」

フォルクスワーゲン中国は、ドイツのフォルクスワーゲン本社から、多大な独立した権限を与えられている。

「中国のお客様の要望に的確に応えるために、それだけのための組織が設立されました。この組織の目的は、お客様に近い位置とジョイントベンチャーと近い位置で、決断を中国で行おうという試みです」

「このことは、より多くの開発が中国で行われることを意味します。われわれは、既に3500人以上のフォルクスワーゲン開発エンジニアを中国で確保しています」デニッセンは言う。

こうして、中国の市場に特化したモデルが開発され、それらのモデルは中国市場でユニークな車名を持ち、他の地域への戦略車種としてかたちをかえて導入される。

しかし、これらのモデルは、数々の欧州フォルクスワーゲンから発売されるクルマ達と混同されがちである。

以下に、フォルクスワーゲン中国のセダンのラインアップと、それらのモデルの特異な事情を併せて紹介する。

11種すべてのモデルをご紹介

新型ジェッタ(2013)

£9,120(134万円)より2016年販売台数:データなし北米とヨーロッパで生産が終了されたモデルのMk6ではない。ポロと共有する、PQ25プラットフォームに成り立つモデルである。

セアト・トレド、中国でも発売されているスコダ・ラピッド、SAICのエントリーレベル・モデルである新型サンタナの姉妹車でもある。

新型サンタナ(2013)

£9,700(143万円)より2016年販売台数:18万8214台FAWの新型ジェッタに対する、SAICの姉妹車であり、会社の設立から2013年まで中国で発売された、先代サンタナからモデルチェンジを課したモデルである。

イギリスで1981年から1985年まで発売されていた同じモデルである。その後、(Mk2)パサートと車名を変更している。

新型ボーラ(2013)

£12,300(181万円)2016年販売台数:47万8699台FAWが販売。Mk4ジェッタ/ボーラを基本とする。去年だけで50万台ちかくが売れた11種のなかでベストセラーだ。

新型ラヴィディア(2012)

£12,550(185万円)より2016年販売台数:14万3145台ラヴィディアは、SAICの中国市場向けの車種である。
このモデルは、ラヴィディア・クラシックと車名変更され現在も発売中の2008年ラヴィディアからの大きなアップデートを受けたモデルである。

ラヴィディア・クラシック(2008)

£12,900(190万円)より2016年販売台数:データなしどういうわけか、旧型ラヴィディア・クラシックは、現行モデルよりも高価である。

アップデートを受けた姉妹車と同じく、1996年Mk1スコダ・オクタビアや1999年Mk4ジェッタ/ボーラが使用したPQ34プラットフォームをベースにのロングホールベース化したモデルである。

新型サギター(2012)

£15,000(221万円)2016年販売台数:34万8347台FAWによる、中国市場向けの車種である。現行Mk6ジェッタの外装を変えたモデルである。

ラマンド(2014)

£16,700(246万円)2016年販売台数:22万2279台中国市場向けの車種である、SAICのラマンドは、現行Mk7ゴルフのプラットフォームを使用する。このモデルは、2001年Mk4ポロのセダン版であるポロ・ジンキューの後継車である。

新型パサート(2015)

£21,700(320万円)2016年販売台数:34万1331台2001年MK7パサートと同じモデルで、SAICによって製造されている。

新型マゴタン(2010)

£21,700(320万円)2016年販売台数:17万1283台新型パサートと同じ価格に設定された、FAWのマゴタンは、2005年Mk6パサートをアップデートした、2010年Mk7パサートのフェイスリフトをしたロングホイールベースモデルである。

CC(2010)

£21,700(320万円)2016年販売台数:29万148台CCは、2005年Mk6パサートのクーペ・モデルをベースにする、パサートCCであり、新型マゴタンとプラットフォームを共有する。

ファデオン(2016)

£40,000(589万円)2016年販売台数:データなしSAICが製造する、フェートンの後継車である。この中国市場向けのリムジンは、FAWが販売する2012年アウディA6Lのプラットフォームを共有する。

6.0ℓW12エンジンではなく、300psの3.0ℓV6ガソリンエンジンを搭載するファデオンは、先代のフェートンほど風変わりではないが、2003年にフェートンが導入された時の価格よりも相対的にリーズナブルである。

これに、SUVのニッチモデルが延々と続くが、それらを紹介するスペースはない。

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