2020年のル・マン24時間レースでは、トヨタのTGR WECチャレンジドライバーである山下健太が、LMP2クラスのハイクラスレーシングから同レースに初参戦した。トヨタLMP1のチーム監督を務めるロブ・ルーペンは、山下が見せた印象的な走りを称賛した。
日本最高峰カテゴリーであるスーパーフォーミュラ、スーパーGTで活躍し、昨年のスーパーGT GT500クラスではシリーズチャンピオンを獲得した山下は、2019-2020シーズンのWECにフル参戦。アンダース・フィヨルドバッハ、マーク・パターソンと共にハイクラスレーシング33号車をドライブしている。
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チームではエースドライバーという立場になる山下だが、ル・マンでのレースは初となる上に、コロナ禍の影響で事前テストもできないままの挑戦となった。しかし、予選では20台以上が出走するLMP2クラスにおいてトップ6に残り、ポールポジションを決するハイパーポールセッションに駒を進めることに成功。結果的にクラス4番手という好位置からレースを迎えることとなった。
レースでスタートドライバーを務めた山下は、元F1ドライバーでフォーミュラE王者のジャン-エリック・ベルニュ、同じく元F1ドライバーのウィル・スティーブンスなど、実力者を相手に一歩も引かない走りを見せ、一時はクラス2番手を走行した。最終的に33号車はギヤボックスにトラブルが発生したことによってリタイアに終わったが、山下がレース序盤に見せたパフォーマンスは印象的なものだった。
「健太は非常に良い仕事をしてくれた」とルーペンはmotorsport.comに語った。
「彼が今後に向けてどう成長していくのか、今から注目しておきたいと思う」
「我々にはニック(デ・フリーズ/テスト兼リザーブドライバー)もいるが、彼らにはぜひ成長してもらいたい。現在の(レギュラー)ドライバーを高いレベルに保つためにも、若いドライバーがいるというのは良いことだ」
トヨタは新規開発のハイパーカーで挑む2021年シーズンは現行のドライバーラインアップを継続するものとみられているが、山下は2022年にトヨタのレギュラードライバーとしてWEC最高峰クラスを戦うチャンスがあると言える。ルーペンは山下への期待を込めてこう語った。
「彼はいつか、(中嶋)一貴の後継者になれるかもしれない」
また山下本人は、今季のハイクラスレーシングの戦いぶりを考えればル・マンでの予選結果は期待以上であったと言い、チームがクリーンな走りを続けていればクラス5位もあり得たと語った。
「木曜の時点で、マシンのフィーリングは前のレースと比べて良いと思いました。コースもそれほど難しくなかったので、1周目から良いタイムを出すことができました」
そう山下は言う。
「ハイパーポールに進出できて良かったです。僕のアタックもうまくいきました」
「正直言うと、WECの今シーズンを通してマシンのパフォーマンスには苦しんでいたので、この(予選)結果は期待以上でした。レースでもマシンのパフォーマンスは良かったですし、タイヤのデグラデーション(性能劣化)も他のチームと比べて小さかったように思います」
「トラブルがなければ5位か6位でフィニッシュできたと思うので、少し悔しいです。でもル・マンというのは厳しいレースなので、仕方がないと思っています」
「今回の自分のパフォーマンスにも満足していますし、これからもこの調子で頑張っていきたいです」
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