長年、アストンマーティンのワークスドライバーを務めるダレン・ターナーは、シルバーストンで行われたアストンマーティンのロードゴーイング・ハイパーカー『ヴァルキリー』の開発テスト後、同モデルの印象を「信じられないものだ」と語った。
アストンマーティンのワークスドライバーとして長年、WEC世界耐久選手権などで活躍するターナーは、同ブランドとレッドブル・レーシングの共同プロジェクトである、V12エンジン搭載し1000馬力を誇るハイパーカーの初期段階テストに関与している。
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ブリティッシュメーカーが2020/2021年シーズンから参加するWECのル・マン・ハイパーカー(LMH)プログラムの詳細は、まだほとんど明らかにされていないが、発売前のハイパーカーがこのカテゴリーに参加するプロトタイプ・レースカーのベース車になることは周知のとおりだ。
「(ヴァルキリーの開発現場には)最近、紹介されたばかりだ」とターナーはSportscar365に語った。
「僕は4日間にわたってクルマをドライブしたが、そのほとんどはシルバーストン内のストウ・サーキットだった」
「開発はまだ初期段階だ。個人的意見だが、僕はこのクルマをとても気に入った。1分たりとも時間を無駄にしないようにドライブを楽しんだよ」
「アストンのエンジニアチームは今後も、開発プロセスを継続していく必要がある」
「ヴァルキリーは究極のパフォーマンスを持つ超高性能ロードカーだ。しかし、我々のブランドは市販車のなかにこのようなハイパフォーマンスカーが存在することに慣れているので、ロードカー開発で当たり前に思われているものがすべてある」
「そのレベルに到達するためのプロセスがあるんだ。(サーキットから)ゲイドンやレッドブルに戻ったチームが取り組んでいるのがまさにこの部分で、その基礎は公道を走るロードカーであることなんだ」
ロードバーションをドライブしたいま、ハイブリッド・パワートレインを搭載しないレーシングバージョンをどのように考えているかを問われたとき、ターナーは楽観的な見方が残されていると述べた。
「それは素晴らしいものになるとしか想像できなかったよ」と彼は述べた。
「ヴァルキリーに乗っていたとき、僕は『これは大きな可能性を秘めている』と感じた。ドライビングは本当に楽しかった!」
「もし、ロードタイヤを履いて気温の低いシルバーストンを走ったとき、レーシングカーはどのようになると思う? それは信じられないものだろう」
■GTE Proプログラムは2021/22年シーズンまで延長へ
アストンマーティン・レーシングのスポークスマンはSportscar365に対し、ハイパーカープロジェクトは「全速力で進められている」と語ったが、12月12~14日にバーレーンで行われたWEC第4戦で、イギリスの高級スポーツカーメーカーから新たな情報が発信されることはなかった。
一方、アストンマーティン・レーシングのマネージングディレクターを務めるジョン・ガウは、2012年から参戦を続けているLM-GTE Proでのプログラムが2022年のル・マン24時間レースまで延長されたことを認めている。
アストンマーティンがこれまでに明らかにしていたのは2018/19年“スーパーシーズン”から5年間のコミットメントであり、満期は2021年末までとなっていた。しかし、彼によれば少なくとも今後2シーズンはGTE Proとル・マン・ハイパーカーのプログラムがアストンマーティン内で並行して行われることになる。
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