川崎重工・創立125周年のお祝いカラーだ
カワサキ ニンジャZX-10Rディテール写真解説【勝てるバイクだから公道も乗りやすい】
史上最強のSBKチームとして、前人未到のスーパーバイク7連覇に挑んでいるカワサキワークス&ジョナサン・レイ。その第12戦・アルゼンチンに出走したZX-10RRを見て、思わず目を剥いた人も多いに違いない。だだだだってこれ、‘89年の初代ZXR750カラーじゃないの!
●文:ヤングマシン編集部
僚友ロウズはGPZ900Rカラー
レイのワークスZX-10RRがまとうこのカラーは、カワサキ初のレーサーレプリカとして登場した‘89年のZXR750をオマージュしたもの。250や400にも展開され、ZXRのイメージカラーとして印象に残っている人も多いだろう。信越化学のスポンサードを受け、鈴鹿8耐で活躍したワークスZXRの勇姿もファンには懐かしいはず。
さらに、レイの僚友であるアレックス・ロウズの10RRは、1985年式のGPZ900Rカラーにカラーリングするという大サービスも。1984年の初代カラーではなく、あえて‘85年式を持ってきたのは、おそらく「トップガン」でトム・クルーズが駆ったニンジャに寄せたのだと思われます(実際はちょっと違うけど)。
カワサキによると、これは川崎重工の前身・株式会社川崎造船所が1896年に創立され、125周年を迎えたことを記念したカラーとのこと。若干こじつけっぽくもあるので(笑)、10月1日にカワサキの2輪車部門が分社化し「カワサキモータース」として独立したことも関係しているのだろう。
今年はヤマハYZF-R1のトプラク・ラズガットリオグルにポイントでリードされ、少々苦しい戦いを強いられているジョナサン・レイだが、このZXRカラーの威力で巻き返してほしいところ。ちなみにアルゼンチン戦でのレイは、ZXRカラーで走ったレース1、元のKRTカラーに戻したレース2ともに2位。タイトルを争うラズガットリオグルはレース1で1位、レース2で3位という結果となった。
それにしてもさすがはカワサキさん。なんというか、オヤジの殺し方をよくわかってらっしゃる(笑)。ヤングマシンとしてはこの2カラーの市販化、強くつよーく希望します!!
―― ジョナサン・レイ+ZXRカラーのZX-10RR。ZXRに存在したテールカウルの排気量「(ZXRでは750)」までも再現する拘りぶり。マニアに刺さるぜ!
―― 燃料タンクにはZXR…ってそのままやんけ! 川崎の「川」の字を模したカウルサイドのリバーマークは新生「カワサキモータース」のロゴマークとして使われる。
―― こちらはアレックス・ロウズ号の“トップガン“カラー。黒と赤のツートーンを銀ラインで区分けするこのパターンは、GPZ400RやGPZ1000RXなどでも使われた、‘80年代後期カワサキの定番カラーでもある。
―― カワサキがツイッターにアップした、カラーリングの由来となった車両との比較。メーカー仕事だけにさすがの再現クオリティ。
―― ジョナサン・レイ(左)とアレックス・ロウズのツーショット。レーシングスーツやヘルメットの寄せっぷりもお見事!
―― 1990年の鈴鹿8耐に出場したカワサキZXR-7(ZXR750ベースのワークスマシン)。シリコンなどで知られる信越化学工業がメインスポンサーだった。
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