メルセデスのトト・ウルフ代表は、F1参入に興味を持っているアウディはより高い価値をF1にもたらすため、アンドレッティよりも11番目のチームにふさわしいと考えているようだ。
アンドレッティ・オートスポートはアルファロメオF1を買収する形でF1参入を目指したが、これは実現せず。しかしその後も2024年からの参入を申請するなど、F1参戦に向けて動きを止めていない。
■アンドレッティのF1参戦、エントリー料の250億円だけじゃ不十分? 既存チーム説得に必要な”プラスα”
だがアンドレッティは、現在F1に参戦している10チームのうち、大半から激しい抵抗を受けている。それは、アンドレッティが新規チームとして参入することになれば、現在10チームが分けている分配金を11チームで分けることになるからだ。だからこそ、新規チームには2億ドル(約266億5000万円)ものエントリーフィーが設定され、それを既存チームで分けることになっている。ただその額でも、既存チームは不十分だと感じている。
ウルフはアウディF1参戦の可能性が注目されている中で、その規模とマーケティング力から、アウディはアンドレッティよりも11番目のチームにふさわしいと考えているようだ。
インディカーやフォーミュラE、エクストリームEなどに参戦しているアンドレッティだが、F1におけるチーム状況が不透明なことを踏まえ、アウディのエントリーで既存チームの見方が変わるかどうかと訊かれ、ウルフは次のように答えた。
「11番目のチームとして誰がエントリーし、どこが参戦するにしても、ビジネスに関してどれだけクリエイティブになれるかを実証する必要があると思う」
「アンドレッティは偉大な名前だし、彼らはアメリカで並外れたことをやってのけたと思う。しかしこれはスポーツであり、ビジネスでもある。 F1に何をもたらすことができるかを理解する必要がある」
「そしてもし、OEMや多国籍グループがF1に参入し、様々な市場での活性化やマーケティングにお金を費やすと示すことができれば、それは明らかにその他のチームとは全く異なる価値をもたらすことになる」
ウルフ曰く、F1は今後数年にわたってその価値を高め続けたいと考えており、新規参入組はそのプロセスに貢献しなければならないと考えているという。
「その価値を高めることを期待する10(チーム)のフランチャイズがある。そしてF1全体の価値を高めることができない人たちに新しいフランチャイズを発行するだけでは、間違いなく価値を高めることはできないだろう」
アウディと同じフォルクスワーゲン・グループのポルシェは、次世代パワーユニット規則が導入される2026年から、レッドブルと提携すると見られている。正式発表はまだだが、その提携内容も法的文書の公開により見えてきており、ポルシェがレッドブルのF1事業の株式50%保有とパワーユニット供給することで合意すると見られている。
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