F1日本GPで勝利したメルセデスのルイス・ハミルトンは、タイトル争いのライバルであるセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)に対して67ポイントのリードを築いた。ハミルトンは、このリードは自分とチームがフェラーリとの”心理戦”に勝ったために得られたものだと考えている。
直近7レースで6勝と圧倒的な強さを発揮しているハミルトン。次戦アメリカGPでベッテルよりも8ポイント多く獲得すれば、3レースを残してタイトルが確定する。
日本GP勝者ルイス・ハミルトン、東京に現る。激戦の疲れも見せず……
シーズン前半はハミルトンと互角の争いを繰り広げていたベッテルだが、雨のドイツGPでトップ走行中にクラッシュしたのを皮切りに、イタリアGPと日本GPではスピンを喫するといった自らのミスや、フェラーリの戦略ミスも重なって勢いを完全に失ってしまった。
ハミルトンはタイトル争いについて次のように述べている。
「僕たちは、相手にプレッシャーをかけた恩恵を獲得することができたんだ。それはおそらく、トップのライバル同士のバトルで最終的に起きることだ」
「彼ら(フェラーリ)のパフォーマンスは素晴らしいけど、いつも同じようにパフォーマンスを発揮できていないことがある」
「僕たちは心理的なバトル、戦争をしている。それはチームのみんなもそうだったと思う」
「みんなが100%の力を発揮し、それを何度も繰り返してきた。僕は自分が成し遂げたことにも、チームが成し遂げたことにも満足している」
ハミルトンがフェラーリの衰退に加え、メルセデスの進歩にも助けられているのは明らかだ。シーズン前半はフェラーリの勢いに押されていた感のあるメルセデスだが、シーズン後半は抜群の安定感と、手のつけられない速さを発揮している。
「自分たちのパフォーマンスを誇りに思う。計画に沿って開発を進め、ここしばらくのペースと強さを実現した」とハミルトンは付け加えた。
「僕はエンジニアたちに『あなたたちが自分のベストを尽くしていると感じられることを願う』と言った。なぜなら僕たちは本当にそうしてきたし、ちょっと立ち止まってそれに気づくべきだと思ったからだ」
「F1の中にいると、ミーティングをしては次のことに取り掛かる、その連続だ。ファクトリーに戻っても次のレースの準備をするから、立ち止まって個人やチーム全体がどれだけ素晴らしい仕事をしているか考えるのが難しいんだ」
「それはスプリントではなく、マラソンのようなものだ。走っているだけでもスタミナを使うし、追いつくためにはもっと多くのスタミナを使う」
「今年の僕たちはスタミナが多いようだけど、それは良いことだね」
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