Mモデル最強のハイブリッドSUV
BMWは、Mブランド専用車のXMの高性能モデルとして「レーベル・レッド」を追加した。4.4L V8ツインターボと電気モーターを搭載し、最高出力748ps、最大トルク102kg-mを誇るBMW M史上最強の市販車である。
【画像】BMW Mが誇る最強ハイブリッドSUV【BMW XMレーベル・レッドを標準車と写真で比較】 全66枚
パワートレインが大幅に強化され、エンジン単体で標準のXMより95psと20kg-mもアップしている。一方、バッテリーや電気モーターはほとんど変更されていない。BMWが特許を取得した新しいプリギアリング・ステージ技術により、モーターのトルク(トランスミッションへの出力)は最大45.9kg-mまで向上するが、これが常時利用可能なのか、ローンチ・コントロール設定に限定されるのかは不明だ。
電気のみでの航続距離は82~88kmから75~83kmへとわずかに短縮されたが、同サイズのPHEVの中ではまだ競争力のある数値といえる。
このアップグレードにより、XMレーベル・レッドは0-100km/h加速3.8秒と、標準モデルより0.5秒短縮した。さらに、最高速度は250km/hとなるが、オプションのMドライバーズ・パッケージ装着車では290km/hに達する。EVモードでは140km/hに制限される。
電子制御式多板クラッチを介して両車軸に動力を送り、必要に応じて分割する。4WDスポーツモードでは、後輪へのパワー供給量を増やし、Mの特徴である後輪駆動のハンドリング・ダイナミクスを表現することができる。
また、リアアクスルのディファレンシャルは、必要に応じて左右の車輪にトルクを配分し、「ブレーキ操作なしでアンダーステアの芽を摘む」ことができ、48Vアンチロール機能によりコーナリング時の正確性と精度を高めるとされている。
派手な外観、くつろげる室内空間
XMの掲げる「オンステージ/バックステージ」という理念、つまりエクステリアは注目を集め、インテリアはくつろげるラウンジ空間であることを、レーベル・レッドでは強調している。フロントグリルやサイドウインドウにトロントレッドのアクセントを施し(オプションでブラックも用意)、インテリアにはレッドとブラックのトリムを採用した。
また、インディビジュアル・フローズン・カーボンブラック・メタリック塗装を施した500台限定の特別仕様車も用意される。インテリアに大きな変更はないが、フロントにレザーバケットシート、リアにはインフォテインメント専用スクリーン、タブレットホルダー、USB-Cポートを備えた「Mラウンジ」となっている。
BMWは、中国がXMの主要市場(米国、中東と並ぶ)であることを認識しており、4月18日に開幕する上海モーターショーでレーベル・レッドを初披露する予定だ。
受注は4月28日から開始され、価格は17万860ポンド(約2800万円)から。
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