■どんなクルマ?
アウディRS5クーペ フランス試乗会
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アウディのハイパフォーマンス/スペシャルモデル製造部門が、quattro社からアウディ・スポーツ社となって初めて発表されたモデルが、RS5クーペである。
275/30ZR20のファットなタイヤをギリギリのクリアランスでカバーするブリスターフェンダーのグラマラスな脚線美に惹かれる。前後左右の控えめな空力パーツを含む低くワイドな出で立ちは、ラグジュアリーGTには違いない。しかし、高度なチューンを各部に配して、ただ者ではない異彩を静かに放つ。
RS5クーペの国際試乗会に飛んだのはフランス・トゥールーズ。エアバス本社がある空港として知られるそこから、オートルートにのり、時に200km/hを越える超高速移動から試乗開始。
■どんな感じ?
直前に日本でS5クーペに試乗して予習済みだが、果たしてRS5クーペ、乗り始めた瞬間から最強モデルであるにも関わらず、驚くほど滑らかな乗り味に拍子抜け。……それは例えばサスペンションパーツに掛けられたコストが違うという印象で、微少なストロークからして “ニュッ” と高精度な動きを示し、減衰特性と相まって高級感に溢れている。
済んだV6サウンド あっという間に200km/h
路面の細かな突起を拾うのだが、それを衝撃として室内に伝えず円やかに吸収して、いなす。ただ硬い柔らかいではなく、緻密に高密度にサスとボディの動きをコントロールしているそれは、最上級サルーンのA8のようでもある。
アクセルを踏み込むと、どの回転域からでも即座に鋭いレスポンスで盛り上がるエンジン特性はRS5クーペの持ち味。S5と基本は同じV6は、排気量を3ℓから2.9ℓにストロークダウンしたRS5専用。Vバンク内のふたつのターボに0.95バールの過給圧を掛けて450ps/61.2kg-mを発生させる。その出力特性に対する効率と耐久性を高めるための策なのだ。
6500rpmまでの全域がパワーとトルクで満たされるが、それでも特に2500rpmからターボトルクの盛り上がりが急になり、4000rpm以上では高周波の澄んだV6サウンドを聞かせる事も好印象。
トランスミッションは8速ティプトロニック。トルコンATらしい変速はスムーズそのものだが、走行モードの「ダイナミクス」を選んだ途端、シフトアップもダウンもマニュアルシフトのダイレクト感に変身。同時にエグゾーストはフラップが開き、純ナマのV6サウンドがより太く轟き、ステアリングは確かな手応えを感じられるほどに重さを増す。
高速は他車がいなくなるのを待ってアクセルひと踏み。あっという間に200km/hの世界だが、ドイツ御三家メーカーのなかでも特にクワトロ=4WDに拘って来たアウディのここが独壇場。矢のように超高速で直進し、コーナーは目視したアールにステアリングを沿わせるだけで済む。前後で路面を掴む安心の操縦安定性は、スーパースポーツクラスと比較しても、ずっと限界の高い別次元の落ち着きと乗り味の良さを味わわせてくれる。
峠道へ スポーツディファレンシャルの威力
高速を降りると山岳路が待ち受けていた。地元のゆったりした速度に合わせて向かった先は、冬の超高級リゾート、アンドラ公国。いわゆる峠道だが中~高速コーナーを含む欧州にはよくある道路状況は、ドイツのクルマ開発の聖地、ニュルブルクリンクと変わらない。
この舞台でもRS5クーペはステア操作に瞬時に応じる回頭性と高精度なまでの正確を発揮するから、その絶妙な姿勢変化にドライバーは自然にヒートアップしていく。
タイトコーナーや100km/hほどで通過する砂の浮いた中速のS字などは、アンダーステア方向で安定するだろうという予測を裏切り、呆気ないほど軽快に正確に姿勢を変える。
そこには後輪左右の駆動トルクを移動させる “スポーツデファレンシャル” が絶大な威力を発揮。後輪から姿勢を変えに行くのだ。
前後左右の動き、ロールやピッチングなどを絶妙に抑え込む姿勢変化の上手さには溜め息が漏れる。
■「買い」か?
この動力性能を持ちながら、燃費は100kmあたり8.7ℓのガソリン消費量(11.5km/ℓ相当)。CO2排出量は197gと驚くべき数値。
環境、次世代のパワートレイン、自動運転ほか、自動車のあらゆる可能性を展開しながら、一方で古典的だが、ハイパフォーマンスチューンドカーの世界が確実に広がる欧州の底力を改めて感じさせられた。と、同時に日本は再び引き離された、と思い知らされた。
アウディRS5クーペ
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