メルセデスF1チーム代表トト・ウォルフは、2021年F1第5戦モナコGP決勝でバルテリ・ボッタスのピットストップ中に起きたトラブルについて語り、問題再発を防ぐため、ホイールナットのデザインと素材を見直す予定であることを明かした。
2番手を走っていたボッタスがタイヤ交換のためにピットに入った時、右フロントタイヤを取り外すことができないという問題が発生した。そのため、メルセデスはボッタス車をリタイアさせるほかなかった。
ハミルトン7位で選手権首位から陥落「二度とこんな週末を過ごしてはならない」メルセデス/F1第5戦決勝
レース直後、チームは、このトラブルについて、ホイールガンの力によってホイールナットの駆動部が削られたと説明した。レース終了時点でもホイールを取り外すことはできずにおり、ファクトリーで慎重に取り扱うしかないと、チームは明かしていた。
ウォルフ代表は、同じトラブルが起こるリスクなくメカニックたちがタイヤ交換作業を行えるよう、ホイールナットの改良が必要だと語っている。
「多数の要因によってこういう最悪のトラブルが起こる。今回の場合、我々はホイールナットのデザインや材質を見直す必要がある」とウォルフはF1公式サイトに対して語った。
「ホイールナットを扱うメカニックにとって、ナットが削られてしまうことなく作業ができる状態でなければならない」
「あの時タイヤ交換を担当したメカニックは極めて優秀な人物で、我々のチーム内のクルーのなかでも、ピットストップのスピードについては最高レベルの能力を持っている。何事にもさまざまな要因がある。誰かひとりの過失ということは決してあり得ない。多面的な問題なのだ」
メルセデスはモナコGPでボッタスはリタイア、マシンに苦しんだルイス・ハミルトンは7位に終わり、ドライバーズ選手権、コンストラクターズ選手権の両方で、首位をマックス・フェルスタッペンとレッドブル・ホンダに明け渡す結果になった。
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