レッドブルのモータースポーツコンサルタントの役割を担うヘルムート・マルコは、スクーデリア・トロロッソのテクニカルディレクター、ジェームス・キーが離脱を決めたのは、2019年からレッドブル・レーシングとトロロッソがより強固な関係のもとでマシン開発を行うことに不満を持ったからであると明かした。
2018年7月、マクラーレンはキーの加入を発表したが、レッドブル側は契約下にあるキーを早期に手放すことを拒んだため、今シーズン中の移籍はかなわなかった。
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しかしその後、マクラーレンのCEOザック・ブラウンは、キーは2019年にはチームに合流すると発言。マルコも、キーが移籍することで合意がなされたと認めており、「マクラーレンとの間で合意した。彼がいつからマクラーレンで仕事を始められるかについて、いずれ正式に発表されるだろう」とMotorsport-Total.comに対してコメントした。
これに伴い、マルコは、キーがチームを離れることを決めた理由についても触れている。2019年以降、レッドブルとトロロッソは開発作業において共有する部分を増やしていく方向であり、それにキーは不満を持ったのだという。トロロッソに続き、レッドブルも2019年から同じホンダのパワーユニット(PU/エンジン)を搭載することが決まっている。
9月の時点で、トロロッソのチーム代表フランツ・トストは、「来年(2019年)はレッドブル・テクノロジーとの協力関係が強化され、リヤパートが同じになる。つまり、パワーユニット、ギヤボックス、サスペンションといった、規則の範囲内で許されるすべてが同一になる」と述べていた。
「フロントサスペンションもそうだ。外部パーツではなく内部パーツだが、それでも大量だ。リヤパート全体ということは、ハイドロリック、エレクトロニクスといったすべてのものが含まれる」
■トロロッソ車のレッドブル化にジェームス・キーは不満
この動きをキーは望まなかったため、契約解消は避けられなかったと、マルコは示唆した。
「(レッドブルオーナーの)ディートリッヒ・マテシッツは、トロロッソとより密接な関係を築くというタスクを我々に課した」とマルコはMotorsport-Total.comに対して説明した。
「それにより、ふたつのチームで別々のスタッフが同じ仕事をすることを避けなければならない」
「(離脱の)ひとつの要因は、そういったコンセプトにキーが不満を持ったことだ」
「ジェームス・キーがいないことでプランを容易に進められる。最終的にはそれが最善のソリューションだった」
キーの後任としてトロロッソに新たなテクニカルディレクターを起用するつもりはないと、マルコは語った。Motorsport-Total.comは、2019年型トロロッソは2018年型レッドブルRB14をもとにしたものになると報じている。
「そのポジション(テクニカルディレクター)に後任を起用する予定はない」とマルコ。
「レッドブル・レーシングのコンセプトが取り入れられるのだから、もはやテクニカルディレクターは必要ない」
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