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ただの「スペイン版VW」ではない 新進気鋭クプラが目指す「刺激的」なSUVとは?

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ただの「スペイン版VW」ではない 新進気鋭クプラが目指す「刺激的」なSUVとは?

従来型SUVから離れたい

スペインの自動車ブランドであるクプラは、次世代モデルとして「セグメントを打ち破る」クルマや「非常に刺激的なボディスタイル」を導入する予定で、最初のモデルは早ければ2025年に発売される可能性がある。

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セアトから独立して6年、クプラは一連のクロスオーバーやハッチバックを世に送り出してきた。現在のラインナップには、レオンやアテカといったセアト由来のモデル、ボーンやテラマールなどフォルクスワーゲン・グループの他車と共通化したモデル、フォーメンターのような独立したモデルなどが混在している。

しかし、次の世代は既存のセグメントに当てはまらない「象徴的」なモデルになりそうだ。セアトおよびクプラのCEOであるウェイン・グリフィス氏によると、セダンのような従来型のボディタイプは「優先事項ではない」という。

「我々はあえてSUVとクロスオーバーに取り組んできた。なぜなら、そこに市場があり、顧客が求めているものだからだ」と同氏は語る。

「クプラをクールで象徴的な存在にするためには、おそらくどのセグメントにも当てはまらない象徴的なクルマを作る必要がある。我々はセダン、ステーションワゴン、SUVといった従来のセグメントを打ち破るようなクルマも開発している」

「さまざまなものが登場し、さまざまな機会が生まれるだろう。非常に挑発的なボディスタイルもいくつか開発している。うまくいけば、来年にはそのうちの1台をお見せできるだろう」

エモーショナルなクルマを求めて

短い期間に新型車を立て続けに投入し、いくつかのコンセプトカーも披露してきたクプラは、「より多くの量産車種を揃え、投資に充てる資金を稼ぐ」ことを目指している。

グリフィス氏は、「電動化に100億ユーロを投資している。新しいブランドを構築している。すべての投資が利益を生むよう細心の注意を払わなければならない。利益がなければ、それを実行することはできないからだ。開発初期の現時点では、あまり無謀なリスクは取れない」と述べた。

2023年に公開されたスポーツカー・コンセプト「ダークレベル」は、先鋭的なデザインで注目を集めたが、市販化の優先順位は低いようだ。しかし、「夢見ることをやめず、野心を抱き続ける」とグリフィス氏は力を込める。

「スポーツカーのダークレベルをはじめ、わたしがぜひ手がけたいと思うような、さまざまな感情をかき立てるクルマは数多くある。しかし、オフロードスタイルのバギーのようなクルマにも挑戦したいと考えている」

「EVになると思うが、きっと楽しいだろう。本当にゲームチェンジャーになると思う。非常にエモーショナルでありながら、街中でも使えるようなクルマだ。ビーチバギーとは違う。アイデアがたくさんあり、突飛なアイデアも多いが、集中し続けなければならない」

2020年代後半に登場する新型のクプラ車は、フォルクスワーゲン・グループの次世代SSPプラットフォームをベースに開発される。このプラットフォームは、小型車からスポーツカーまで、あらゆるモデルに対応している。

2025年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーの最終選考に残った新型テラマールには、最高出力300psを超えるバージョンが追加されるという。おそらくPHEVとなるだろうが、2027年のユーロ7排ガス規制への適合次第では、アウディRS3などで使用されている2.5L 5気筒エンジンが搭載される可能性もある。

そのようなエンジンは「夢」だとグリフィス氏は言う。

フォルクスワーゲンとは違う

クプラ車については、アウディやフォルクスワーゲンの兄弟車とほとんど同じだという批判もあるが、グリフィス氏は次のように反論している。

「クプラで手がけるクルマはすべて、デザインはもちろん、技術の面でも差別化されている。我々はフォルクスワーゲン・グループの規模とプラットフォームを共有しているが、クプラらしさを感じられる走りができるよう、エンジニアがすべてのクルマを適応させている」

クプラにとって重要な課題の1つが米国市場への参入であり、グリフィス氏は、同市場を念頭に置いて大型のクロスオーバーが開発されるだろうと述べた。フォーメンターについては現地のディーラー候補からも好感触を得ている。発売日は未定だが、テラマールも投入される可能性がある。

「米国向けの製品ラインナップについては現在も検討中であり、その決定には細心の注意を払わなければならない。単に欧州車を米国で売ろうとしているわけではない。米国でも受け入れられるかどうかを確認する必要がある」

また、クプラは台湾やその他のアジア地域を含む、さらなるグローバル市場の開拓も検討している。「グローバル事業の拡大は、グローバルブランドとしての信頼性を高めるために重要だ」とグリフィス氏は述べた。

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