ルノーのダニエル・リカルドは、F1第2戦シュタイアーマルクGPの決勝レース中、タイヤ戦略が違うチームメイト、エステバン・オコンを抜けなければ、ポジションを入れ替えるチームオーダーを要求していただろうと語った。
シュタイアーマルクGPの予選はウエットコンディションで行なわれたため、決勝は全車がスタートタイヤを自由に選ぶことができた。ルノーは5番手スタートのオコンにソフトタイヤを履かせた一方、8番グリッドのリカルドにはミディアムタイヤを装着した。
【動画】2020年F1第2戦シュタイアーマルクGP予選・決勝ハイライト【動画】2020年F1第2戦シュタイアーマルクGP予選・決勝ハイライト
レースがスタートすると、6番手のオコンの真後ろにリカルドが続く展開となった。チームメイトの後ろで数周走ったリカルドは、無線でエンジニアに『前のクルマより速い』と伝えたが、ルノーはチームオーダーを出して2台のポジションを入れ替えようとはしなかったため、リカルドは結局、自らオコンをオーバーテイクしなければならなかった。
「僕は一般的な質問をしたんだ」と、リカルドは語った。
「僕はそのグループに詰まっているように感じた。だから『見てよみんな。今は僕の方がかなり速いんだ』と言った。だから僕は『OK、ポジションを入れ替えるか?』と聞かれると思った」
「言うまでもなく、僕たちは戦略が違った。僕はミディアムで、彼はソフトだった。だから通常、戦略が違うのにレース序盤でチームメイトと戦ってタイムをロスするのは賢明ではないと思う」
「だから僕は質問をして、それから彼をパスしたけど、もしそのラップで抜くことができていなかったら、チームオーダーは出ていただろう。ピットウォールではそれが議論されていた。僕たちが戦うことで、お互いタイムロスしていたのが分かったはずだ」
2019年にルノーに加入したリカルドと、2018年までレーシングポイントに所属し、2020年にルノーからF1復帰したオコンが、トラック上でチームメイトとしてバトルしたのはこれが初めてだ。
「僕たちがホイールトゥホイールでレースをしたのはこれが初めてだと思う」と、リカルドは付け加えた。
「言うまでもなく、僕は特にレース序盤、それほどクレイジーなことをするつもりはなかった。僕たちが異なる戦略を採っていたからね」
「もしそのラップでうまくいかなかったら、正直に言って、クルマの位置を入れ替えるよう頼んでいたと思う。もしチームオーダーがなかったら、少し驚いたと思うけど、とにかくそういうつもりだったんだ」
「特に開幕戦はリタイアだったから、レースに加わりたいと考えていた。レースの早い段階で、チームメイトに”ダイブ・ボム”を仕掛けることにあまり興味はなかったんだ」
フォースインディア/レーシングポイント時代、チームメイトのセルジオ・ペレスと何度か接触しているオコンだが、リカルドとのバトルを楽しんだと話した。
「ダニエルとレースをするのは良かった」
オコンはmotorsport.comにそう話した。
「とてもフェアな戦いだったと言える。お互いにスペースを残していたし、それほど攻撃的ではなかった。実際、それは僕がチームメイトとの戦いで望んでいるやり方だ」
「スタート直後から一緒に走っていたし、彼が前に出てからも一緒だった。だからリタイアするまで、僕もやり返すつもりでいた」
「そうだね、いい戦いだった。すべてがうまくいったことに満足していた。僕はもっとたくさんのことを楽しみにしている。これまでのチーム方針はお互いにクリーンにレースをさせることだったと思う。そして、僕たちはそれをやったんだ」
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