今季F1に導入された新しい空力規則によって、F1の勢力図には大きな変化が起きている。レーキ角(マシンの前傾角)が小さいマシンコンセプトを持つメルセデスやアストンマーチンが、序列を下げているのだ。
メルセデスは新しい空力規則によって、ローレーキのクルマがハイレーキのライバルよりもはるかに不利になっているのではないかと考えており、同じくローレーキのクルマを走らせているアストンマーチンは、フロア変更の悪影響が1周あたり1秒にも及ぶと考えているのだ。
■アストンマーチン代表、空力規則変更に「昨年から反対していた」ローレーキのマシンへの影響を危惧
失ったダウンフォースを取り戻すために、マシンのリヤを高くし、ハイレーキに寄せるという余地はあるが、レッドブルのように極端なハイレーキにすることは不可能だろう。そのためには、現行のレギュレーションでは認められていない、リヤサスペンションの刷新が必要になるからだ。また、コンセプト変更に合わせて空力を1から作り直さなければならない可能性も生じる。
メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターのアンドリュー・ショブリンは、たとえ今からハイレーキコンセプトにスイッチしても、現在のダウンフォースに戻すだけでも何ヵ月もの作業が必要であり、その時点ですでにチャンピオン争いは決着してしまっているだろうと語る。
「我々は賢い決断をし、いい仕事をしてうまく1年間やっていけば、チャンピオンシップを獲得できるマシンを持っているんだ」
そうショブリンは説明した。
「ハイレーキかローレーキかに関わらず、我々は今何もできない。いきなりマシンのリヤを30mm持ち上げても機能はしない。そんなことをすればシーズンが終わってしまう。多くのものを失うことになる。それを取り戻さなくちゃいけないから、現実的ではない」
アストンマーチンのオットマー・サフナウアー代表は、コロナ禍によってリヤのサスペンションを変更することができなくなっているため、マシンのレーキ角を大きくすることは不可能だと語った。
「私が覚えている限り、24年間のF1キャリアの中でサスペンションのホモロゲーションを取得しなければならなくなったのは初めてだ」
「コロナ下の規定により、サスペンションを変えるには開発トークンを使わなくてはいけない。だから、たとえもしリヤの車高を150mmにしてくてもできないんだ」
ショブリンは、新規則によってハイレーキのマシンが有利になった証拠はあるものの、そのことを気にして時間を無駄にするわけにはいかないと語った。
「今回のレギュレーションは、ハイレーキカーよりもローレーキカーの足を引っ張ったのだろうか? そうかもしれない」
「彼ら(レッドブル)が2020年の最終戦で勝ったことは分かっている。だが、全体的に言って昨年の終盤は我々の方が前にいた。しかし今はそうではない」
「だから、我々がルールの変更で大きな打撃を受けたのか、レギュレーションの変更を受けて彼らの方が開発スピードが速かったのかのどちらかだと思う。それが現実なんだ」
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