F1イギリスGP決勝レースの大半を3番手で走行したレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。しかし50周目、2番手を走行していたメルセデスのバルテリ・ボッタスが左フロントタイヤのパンクにより後退したことを受け、2番手に浮上することになった。
後方4番手を走っていたシャルル・ルクレール(フェラーリ)とは大きな差がついていたため、2番手の座は安泰。そのためボッタスにトラブルが発生したのをみるや、チームはフェルスタッペンをピットに呼び戻し、ソフトタイヤを履かせた。これにより、ファステストラップのボーナスポイントを手にしようとしたのだ。
しかし最終ラップには、さらなるドラマが待っていた。首位を走っていたルイス・ハミルトン(メルセデス)にもボッタス同様のトラブルが発生し、スローダウンすることになったのだ。
ハミルトンはなんとかマシンを走らせ、トップチェッカーを受けた。その時、フェルスタッペンとの差はわずか5.8秒まで縮まっていた。つまりフェルスタッペンは、ファステストラップを狙うためにタイヤを交換しなければ、間違いなくレースに勝っていただろう。
フェルスタッペンは最初、チーム無線で放送禁止用語を使い、不満を露わにしていた。しかしすぐに落ち着き、良い結果だったことを認め、チームに対して次のように語った。
「僕らは良い仕事をした。悪くない。良いポイントを手にしたよ。そして、良い表彰台だ」
「うまくいった。でも、ちょっと残念だね。僕らは2位で満足すべきだよ。それを手にしたならば、いつでもそれは良い結果だ」
レース後のインタビューでも、フェルスタッペンは2位という結果に満足していると繰り返した。
「つまり、幸運だったけど、不運だったところもあるということだ」
そうフェルスタッペンは語った。
「もちろん、メルセデスはレースでとても速かった」
「ある時点でタイヤは、良い感じじゃなかった。おそらく10周くらい前だ。だから僕は、無線で訴えていた。『みんな! 右フロントタイヤは良い感じには見えない』とね」
「その後、バルテリはパンクを起こした。そして僕は、再び無線で交信し、ピットに戻りたいと言った。彼らは、最速ラップを狙うために、僕をピットに迎え入れたんだ」
「残念ながらルイスもパンクに見舞われた。でもご存知の通り、僕は2位にとても満足している。それは僕らにとって、とても良い結果だ」
「かなり孤独な戦いだった。僕はただ、自分のペースをマネジメントし、タイヤを労ろうとして走っていただけなんだ」
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