今週末のF1第20戦メキシコシティGPのフリー走行2回目で行うピレリのタイヤテストについて、概要が明らかになった。
ピレリがメキシコシティGPのFP2で2025年用の新しいスリックタイヤのテストを行うと決定したことで、チームとドライバーはFP2で30分の追加走行が可能になった。しかしこの追加の走行時間は週末の残りに向けた準備にはあまり役に立たないだろう。というのも、チームはこのセッション中に非常に厳しい規則に従う必要がある。FIAが90分間の走行を、原則として2025年のF1世界選手権の開幕から導入される新スリックタイヤの開発に使用したいと考えているためだ。
メキシコシティGPのFP1に半数のチームがルーキードライバーを起用。アントネッリ、ベアマンらが走行へ
FP2は、ピレリの2025年用タイヤのなかでもソフト寄りのコンパウンドの検証に完全に割り当てられることになる。つまり、来年初めて導入されるエクストラソフトのC6に加え、新しいC4およびC5がすべてのドライバーによってテストされるが、チームはそのセッションに向けてピレリが設定した厳格な走行プログラムに従わなければならないということだ。
またグランプリ専用のドライタイヤの割り当て(ハード2セット、ミディアム3セット、ソフト7セットと、通常より1セット少ない)とは別に、各ドライバーには2セットの追加タイヤが用意される。1セットは週末に使用できるタイヤと同一のものでベースラインとして機能し、もう1セットはコンパウンドと構造の両方において2025年のプロトタイプオプションとなる。後者は、9月にすでに認証を受けている。
いつものように、プロトタイプタイヤにはサイドウォールにカラーバンドがつかない。ピレリは各チームに対し、各セットでパフォーマンス走行とロング走行を行い、走行の種類に応じて各チームが同じ量の燃料を搭載し、同じ周回数を走るよう求めていることを明確に伝えた。
しかし複数のチームがFP1をルーキーに走行させることを選択したため、ピレリはFIAに譲歩を迫られた。この場合、レースドライバーはFP2の60分間のみピレリテストを実施し、週末の残りに向けて可能な限りデータの取得を挽回するためにミディアムコンパウンドタイヤの追加セットを持つことになる。
つまり、FP3の終了前にチームがライバルの実際のペースを読み取ることは非常に困難になるということだ。またファンも、週末の残りの傾向を大まかに把握するためには、FP1の展開をあてにするしかないだろう。また、このコースは週末の間に大きく変化する。通常、走行開始時には路面上の埃が非常に多いため、チームは金曜日のセッション後に多くの推測を行う必要があるだろう。
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