現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ジャガー 新型4ドアGT、2024年発売へ 航続距離700km EVブランドとして再出発

ここから本文です

ジャガー 新型4ドアGT、2024年発売へ 航続距離700km EVブランドとして再出発

掲載
ジャガー 新型4ドアGT、2024年発売へ 航続距離700km EVブランドとして再出発

ブランド再構築の旗手 2024年登場

ジャガーは、電動化を中心とするブランド再構築に向け、3つの新たなモデルを投入すると発表した。最初のモデルは、ジャガー史上最高の出力を持つ4ドアGTになる予定だ。

【画像】ジャガー、ブランド再構築でEV専門に【現行ジャガー唯一のEV、Iペイスを写真でじっくり見る】 全40枚

この4ドアGTは2024年に一部の市場で発売後、2025年に納車を開始する予定となっている。ジャガー・エレクトリファイド・アーキテクチャー(JEA)と呼ばれる全く新しいEV専用プラットフォームを使用する。

JLRによると、1回の充電での航続距離は最大700km、価格設定は10万ポンド(約1670万円)以上になるという。詳細は未公表だが、電気モーターを2基搭載し、出力は580psを超える可能性が高い。

開発におけるバーチャルテストはすでにほぼ終了しており、これから現実世界での実走行テストへと移行する。ジャガーは新モデルの予告画像を公開したが、手がかりは少なく、その全体像はまだつかめない。

JLRのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるジェリー・マクガバン氏は、4ドアGT以降のジャガーのスタイリングは、創設者であるウィリアム・ライオンズ卿のマントラと哲学を引用し、「the copy of nothing(何物のコピーでもない)」と表現した。

マクガバン氏は、ジャガーのように「愛され、大切にされているブランド」の再生を任されたことは「光栄」であり、「真の英国のラグジュアリーブランド」としての過去の位置づけに戻すことを誓った。

また、EタイプとXJSを引き合いに出し、衝撃的だが美しいデザインを生み出すというジャガーのあり方を示す青写真を作ったという。現在のジャガーのラインナップは、別の戦略のもとに作られたものであり、もう追従することはないと述べた。

「当時のEタイプは、まるで宇宙から落ちてきたかのようでした。XJSも同じように魅力的で、何のコピーでもありません。Eタイプをコピーすることなく、再びスタートしたのです。現在のジャガーのデザインは悪くありません。この戦略は、より普遍的な魅力と、より主流なプレミアムを追い求めることで、クルマをより普通のものにしました。わたし達は(昔の哲学に)戻りたい。完全に再構築するのです」

新世代のデザイン哲学 驚くような感覚

マクガバン氏は、今後のジャガーデザインの4つの柱は、高揚感、大胆さ、独自性、先進性であると語った。

「ジャガーには、あっと驚くような瞬間や、”Wow” という感覚が必要なのです」

3つの新モデルは、JLRの全ブランドのクリエイティブ部門全員が参加した社内デザインコンペで生まれたものだ。クリエイティブ部門は3つのチームに分けられ、わずか3か月の間に合計18台のフルサイズモデルが作られた。その中から最終的に3台を選び出したという。マクガバン氏は、このデザインが選ばれたことについて「満場一致だった」と話す。「議論はありませんでした。これだ、と」

「そこからデザインの方向性を導き出し、3台からデザインを発展させました。デザインは進んだ段階にあります」

最初のモデルは衝撃を与えるだろうが、2台目と3台目のモデルはそのデザインを踏襲し、1つのファミリーを形成するはずだ。

4ドアGTに続く2台のモデルは、クロスオーバーになる可能性が高く、2024年以降、1年に1台のペースで登場する。

新モデルはすべて、JLRの英ソリハル工場内で生産される予定だ。生産台数は、シリーズ全体で年間5万台程度を見込む。

JLRの車両プログラム・エグゼクティブ・ディレクターであるニック・コリンズ氏は、新しいJEAプラットフォームについて「熱狂的なデザイン、プロポーション、洗練、パフォーマンスを可能にする」として、他のEV専用プラットフォームをコピーすることはないと述べた。

顧客との関わり方も一新 根本的な改革

JLRのチーフ・コマーシャル・オフィサー(最高商務責任者)であるレナード・ホーリック氏は、ジャガーブランドへの投資額は約10億ポンド(約1670億円)に上ると述べた。「わたし達はジャガーの伝統のためだけでなく、その未来のために投資しているのです」

ジャガーの再構築プロジェクトには、すでに約100社のサプライヤーが参加しており、単に新モデルを作るだけでなく、ブランドのあらゆる側面や顧客との接し方を変えていこうとしている。

ホーリック氏は、「全く新しいブランド、新しいビジネスモデル、新しいコンピテンシーを創造し、クライアント・ジャーニーのあらゆる部分を再構築しています。クルマの買い方、サービスの仕方など、オンライン、オフラインを含めて、すべて一から作り直します」と語っている。

この改革にはディーラーも含まれており、ホーリック氏は「どこでも買えるわけではない」と述べ、新車販売ディーラーの数を減らす姿勢を示した。

また、ホーリック氏は「他の3つのブランド(レンジローバー、ディスカバリー、ディフェンダー)のレンジもあり、すべて電動で、専用エリアが用意されます」と話す。これは、ランドローバーブランドが後退し、レンジローバー、ディスカバリー、ディフェンダー、ジャガーの4つのブランドが、JLRを支える大黒柱となることを意味するものである。

JLRのエイドリアン・マーデルCEOは、ジャガーの再構築について「ジャガーは期待を裏切ることはないでしょう。やり残した事業を正すことになるのです」と述べた。そして、今回の再構築はジャガーブランドにとって「最後のチャンス」などではなく、「50年後もここにあると信じている」とした。

マクガバン氏は、ジャガーの新しいブランディングが既存の顧客を遠ざけるとは考えていないようだが、変化を拒む顧客が常に存在することは認めている。「物事は前に進まなければならない」とし、魅力的な提案をするつもりだという。

「EVは、ICEと同じように1つの推進方式です。EVは魅力的な存在になり得ます。時計と同じで、新しいものが出てくると、やはり古いものがいいと思うのですが、時間が経つにつれて、それがどういうものなのかがわかってきて、考えが変わってくるのです」

「既存のお客様を大切にしながらも、新しいお客様、つまりクルマのことをあまり考えず、より文化的でアーティスティックなお客様もターゲットにしています。新しいものに行くと、人は振り返るものですが、それはそれでいいんです」

マクガバン氏は、手がかりの少ない予告画像を見せながら、EVにしたことで「車内のスペースが広がり」、「豪快なプロポーション」が実現したと述べた。

ホーリック氏は、4ドアGTが社内で人々を「驚かせた」と述べ、クルマと新ブランドの価値提案について「嬉しい驚き」を受けたと語った。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「ランクル」兄弟で最もモダンな“250”に試乗! オンロードでもオフロードでも隙がない万能モデルだ。【試乗レビュー】
「ランクル」兄弟で最もモダンな“250”に試乗! オンロードでもオフロードでも隙がない万能モデルだ。【試乗レビュー】
くるくら
「クルマの左寄せ」苦手な人が多い!? よく見えない「左側の車両感覚」をつかむ“カンタンな方法”がスゴい! JAFが推奨する“コツ”ってどんなもの?
「クルマの左寄せ」苦手な人が多い!? よく見えない「左側の車両感覚」をつかむ“カンタンな方法”がスゴい! JAFが推奨する“コツ”ってどんなもの?
くるまのニュース
全長2.5mで新車100万円級! トヨタの「斬新2シーターモデル」がスゴイ! めちゃお手頃サイズなのに「必要にして十分」の“おふたりさま向けマシン”とは
全長2.5mで新車100万円級! トヨタの「斬新2シーターモデル」がスゴイ! めちゃお手頃サイズなのに「必要にして十分」の“おふたりさま向けマシン”とは
くるまのニュース
アルピナの未来、26年「BMW傘下」でどう変わる? 高性能EV&Mモデルとの差別化を考える
アルピナの未来、26年「BMW傘下」でどう変わる? 高性能EV&Mモデルとの差別化を考える
Merkmal
高すぎるよぉ…! 価格が暴落したら買いたいスーパーカー3選
高すぎるよぉ…! 価格が暴落したら買いたいスーパーカー3選
ベストカーWeb
男性が乗って女性にモテるクルマTOP5は? ChatGPTに聞いて出た「ホントかよ!」な答えとは!!
男性が乗って女性にモテるクルマTOP5は? ChatGPTに聞いて出た「ホントかよ!」な答えとは!!
WEB CARTOP
悲喜交々のST-4。「複雑な気分」のENDLESS GR86と「逆に清々しい気持ち」で5連覇を逃した冨林勇佑
悲喜交々のST-4。「複雑な気分」のENDLESS GR86と「逆に清々しい気持ち」で5連覇を逃した冨林勇佑
AUTOSPORT web
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
レスポンス
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
乗りものニュース
あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
ベストカーWeb
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
motorsport.com 日本版
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
くるまのニュース
ラリージャパン2024がついに走行開始。シェイクダウン1走目の最速はヌービル/WRC日本
ラリージャパン2024がついに走行開始。シェイクダウン1走目の最速はヌービル/WRC日本
AUTOSPORT web
MotoGPマシンデビューの小椋藍選手 初走行の印象は……【MotoGPバルセロナ公式テスト】
MotoGPマシンデビューの小椋藍選手 初走行の印象は……【MotoGPバルセロナ公式テスト】
バイクのニュース
ダイハツが新型「軽SUV」発表! 打倒「ジムニー!?」な“5ドア”モデル登場! タフすぎる「ゴツ顔×カクカクボディ」採用した“新型タフト”138万円から発売!
ダイハツが新型「軽SUV」発表! 打倒「ジムニー!?」な“5ドア”モデル登場! タフすぎる「ゴツ顔×カクカクボディ」採用した“新型タフト”138万円から発売!
くるまのニュース
ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
レスポンス
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
ベストカーWeb
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1880.03258.0万円

中古車を検索
GTの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1880.03258.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村