8月29日、FIA F2に参戦するMPモータースポーツはF1昇格を果たすフランコ・コラピントの代役として、レッドブル育成でFIA F3参戦中のオリバー・ゲーテをモンツァの週末に起用すると発表した。
MPモータースポーツからFIA F2に参戦していたコラピントがローガン・サージェントに代わり、今季最終戦までウイリアムズF1でアレクサンダー・アルボンのチームメイトを務めることになった。そのため、コラピントが離れたMPモータースポーツのシートが一席開いた状況となっていた。
そんななか、29日にコラピントの代役としてレッドブル育成のゲーテが起用されることが明らかにされた。なお、ゲーテの起用は現時点ではモンツァの週末のみとなっているが、このまま最終戦アビダビまでドライブする可能性も大いにありそうだ。
ドイツ国籍のゲーテは2004年生まれの現在19歳。ユーロフォーミュラオープンを主戦場としていた2022年に、手首を骨折したハンター・イェーニーの代役としてFIA F3デビューを果たし、ブダペストとスパ・フランコルシャンの2戦4レースに参戦した。2023年はFIA F3にトライデントからフル参戦を開始した。
今年はカンポス・レーシングに移籍し、1勝、3度の表彰台を獲得。18レース中15レースでポイントを獲得する安定ぶりで第9戦スパ・フランコルシャン終了時点ではドライバーズランキング7位につけていた。
なお、F1イタリアGPの開催される8月30~9月1日の週末はFIA F3にとって最終戦の週末ともなる。ランキングトップにつけているレオナルド・フォルナローリ(トライデント)から35点差のゲーテは計算の上ではわずかながら逆転タイトルの可能性も残されていたが、FIA F2昇格を選んだかたちだ。
サージェントを降ろしたウイリアムズが、後任にコラピントを選んだ理由/F1分析
ゲーテは現行FIA F2マシン(ダラーラF2・2024)の経験はないが、2023年シーズン終了後に行われたFIA F2ポストシーズンテストにトライデントから参加。前世代車両(ダラーラF2・2018)でのテストは経験済だ。
FIA F2昇格に際し、ゲーテはFIA F3オフィシャルサイトで 「現行FIA F2マシンでの経験はまだないが、FIA F3で過ごした2シーズンは、このステップのための素晴らしいベースとなった」とコメント。
「この週末の目標は、MPモータースポーツが与えてくれるすべての情報を吸収し、できる限り多くのことを学ぶことだ。というのも、ライバルたちは僕よりずっと経験がある。それに、僕がFIA F2参戦の連絡を受けたのが遅かったこともあり、FIA F2に向けてシミュレーターで準備する機会もなかったんだ。ただ、この状況は2022年にFIA F3にデビューしたときと似ているね」
「全体的に見れば、今年の安定性と優勝、表彰台には満足している。カンポス・レーシングと一緒に大成功を収めたかったから、そこは少し残念だ。カンポス・レーシングのみんな、そしてFIA F3でタイトル争いに残っているドライバーたちの幸運を祈っている。僕は必ずレースを見届けるよ」
なお、FIA F3最終戦でゲーテの代役としてカンポス・レーシングから参戦するドライバーに関しては現時点では明らかにされていない。
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